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公開日:2004年6月20日
最終更新日:2013年12月17日

画面の色が変えられます

マルチAVシステム
Multi AV System
(基本資料)

Y31シーマおよびY31セドリック・グロリアの
マルチAVシステム装着車に適用



※2003年、愛車はたび重なる故障と修理の末、手に負えなくなったので
スピーカーを除くほとんどすべての構成部品を撤去いたしました。

マルチAVシステムの自己診断機能はこちら

ドライブガイドのオプション機能はこちら


トヨタクラウンのマルチビジョンに対抗すべく、1988年8月のマイナーチェンジで後期型から追加されたのがこのマルチAVシステム仕様。

AV仕様でないタイプIIなどにマルチAVシステムをオプションで追加すると、35万円ほどかかります。

CRTディスプレイには音量や前後左右のフェーダー、テレビの色合いなども表示されます。


走行・停止条件による画像制御

安全性を考慮し、走行中はテレビ・ビデオの画像は表示しない機能が働きます。ただし、音声は出力されます。

停止状態と判断する条件
(すべて満たすこと)
●車速が0km/h
●パーキングブレーキをかけている
●A/TセレクトレバーがNかP

この機能は市販のTVキットを付けることによって解除できますが、この機能を司っているAVコントロールユニットの入力信号をいじくれば独自に解除できます(未確認)。
ただし、ドライブガイドはいままでどおり走行中の操作はできません。
詳しくは、TVキットと、AVコントロールユニットCRT,TEL(L)コネクタをご覧ください。


電圧の監視と切断機能


システムのシャットダウンメッセージ

この画面はシステムの電源に関係なく、 キースイッチを「Acc」の位置にしておいて、バッテリー電圧が規定値以下になるとブザーが鳴って表示されます。
このメッセージを頻繁に見るようになったら、バッテリーの寿命と考えて間違いないでしょう。



システム構成

構成図


ドライブガイドに関する構成図

配線図


※配線図の誤り→図中のCDオートチェンジャーの端子No.2の「ACC AV」は
CRTディスプレーの「ACC AV」とつながっているが、
その他の機器の「ACC AV」ともつながっている。
正誤表参照 → サービス周報 整備要領書

 

AVコントロールユニット


AVコントロールユニット

MODEL NO.QC-1003N 6SP クラリオン製
(部品コード:28325)
SERIAL NO.0006814
重量:約3kg

AVコントロールユニットにはアンプ、TV・ラジオチューナーが含まれ、各ボタン操作の解釈なども行います。
ユニット内部は、パワーアンプ部、チューナー部、コントロール部の3段基板構成になっています。

テレビ:VHF:1〜12、UHF:13〜62チャンネル
ラジオ:FM:76.0〜90.9MHz、AM:522〜1629KHz、MW:日本短波放送6波

テレビ受信時は4系統、FM受信時は2系統のダイバーシティ受信システム

ラジオは短波放送も受信でき、これで株式情報でも聞けというのでしょうか?普通では考えられませんが、重役クラスの人が乗るクルマですから納得はできます。

パワーアンプ部には東芝のカーステレオ用オーディオ2chパワーIC:TA8210Lが2個使われています。
アンプ出力:100W(25W*4ch)


パワーIC 2個使用

キースイッチを「Acc」にした時は、システムの電源ON/OFFに関わらずこのユニット単品だけで約0.6A(DC12.0V時)も消費します。その後しばらくすると約0.3Aの待機電流となります。なお、バッテリー電圧が低くなると電流が少なくなる傾向があります。

このユニットをクルマから取り外すにはトランクの内張を剥がすのはもちろんですが、リアシートとリアパーセルも外す必要があります。しかし、自分はトランク側から無理矢理外しました。

 

CRTディスプレイ


CRTディスプレイ


CRTディスプレイの基本資料はこちら
CRTディスプレイのコネクタ表はこちら

 

カセットデッキ


カセットデッキ (クラリオンPN-8116B)

カセットデッキの基本資料はこちら
カセットデッキのコネクタ表はこちら



CDオートチェンジャー


CDオートチェンジャー

SONY CDX-5N50 10連奏
(部品コード:28118M(コネクティングボックスとセット))

CDオートチェンジャーはトランク左側にあります。
チェンジャーの上(設置状態では奥)にコネクティングボックスが付いています。
操作スイッチはオートエアコンのオートアンプに内蔵し、インスト部に配置されています。

エラー表示

チェンジャーまたはディスクに異常がある場合は、オートエアコンのDISC、TRACKインジケータ部にエラーコードが表示されます。

エラー表示 エラー内容 処置の仕方
E01 マガジンがチェンジャーに入っていない ディスクが正しく入ったマガジンをチェンジャーに入れる
E02 ディスクがマガジンに入っていない マガジンをチェンジャーから取り出し、ディスクを正しくマガジンに入れてチェンジャーに入れる
E04 ディスクが汚れているか、または裏返しになっている マガジンをチェンジャーから取り出し、ディスクの状態を確認し、汚れていれば柔らかい布で拭き、または向きを正しく直す
E99 何らかの原因でチェンジャーが作動しない 日産販売会社へ相談する
H チェンジャー周辺(トランクルーム内)が高温になっており、チェンジャー保護のため停止している 温度が下がるとエラー表示が消える。しばらく待ち、表示が消えてから使用する


ドライブガイドコントロールユニット


ドライブガイドコントロールユニット

CONT ASSY-NAVIGATION 25915-69V02
SUMITOMO ELECTRIC
(シリアル:0L20024)
重量:約3kg

いわゆるナビゲーションシステム。
GPSを使わず、車速やステアリングの舵角、地磁気などの自律センサーから自車位置を計算して表示する完全自律航法式です。当時の技術としては優秀だと思いますがとっても精度が悪いです。

ドライブガイドのオプション機能はこちら

ドライブガイドの故障についてはこちら

ハード(内蔵CD-ROMドライブ):Matsushita Electronic Components Co.,Ltd. EM0-104 シリアル:B0031S3017

ソフト(ゴールドCD-ROM):住友電気工業・武揚堂(ぶようどう:地図専門の出版社) 691900-A0004 CDR-0010004

広域図(縮尺1/100000)は、武揚堂発行の道路地図「ビッグマップ」(1988年9月現在)に基づいて作成したものです。

三大都市圏の詳細図は、近畿圏・中部圏については各地方自治体の1/2500地形図に基づいて住友電気工業が新たに製作・数値化したもの、関東圏においては東京ガスの供給エリアのデータを使用し、さらに各地方自治体の地形図に基づいて住友電工と東京ガスが共同で新たに製作・数値化したものです。


ユニットを取り外すにはトランクの内張を剥がすのはもちろん、リアシートとリアパーセル、空気清浄器も外す必要があります。

ユニットは密閉されているので、CD-ROMは交換できません。

このナビは走行中の操作はできません。ユニットへの
車速信号をカットすれば走行中でも操作できるようになりますが、車両が動いていないと判断されるため、自車位置表示が動かなくなります。

ドライブガイドキーボード


キーボード

NILES製(部品コード:25970N)

キーボードはフロント灰皿下にあります。

 

方位センサー


方位センサー(地磁気センサー)

SEN UNIT-NAVIGATION 25978-69V00 NILES製 45g

地磁気の向きからクルマの進行方向を検出するセンサーです。地磁気センサーとも言います。これは天井裏に設置されています。

変電所や電車の線路のそばでは、高圧電線などによる磁力によって、クルマが着磁(磁気を帯びること)することがあります。着磁している時に自車位置修正などの操作を行おうとすると、”車体が着磁しています”が表示されます。

ちなみにこの方位センサーの電源はACC電源なので、オートリフレックスミラーを後付けするときはここから取るのが簡単です。

 

非回転式ステアリング(ステアリングホイールスイッチ)


ステアリング

非回転は光通信を使って実現

マルチAVシステム仕様の車両には、ステアリング中央に、ホーン、同システムの電源や音量、テレビ・ラジオの選択、選局、エアコンの温度設定などを操作するスイッチがあります。このスイッチに夜間照明はありませんが、ボタンの大きさや間隔を覚えれば暗くても操作できます。

この部分はステアリングを回転しても動かず、回転中でも的確にホーンや同システムの操作ができます。Y31シーマはこのスイッチ部分の非回転を光通信で実現しています。

 


光通信するパーツ(NILES製)


光通信システムは、非回転式ステアリングホイールスイッチの制御用に装備されているものですが、回転式ステアリングホイールスイッチ付車にも標準装備されています。非回転式の伝送路は大気、回転式は光導リングです。
なお、ASCDスイッチは光通信ではなく、スリップリングが採用されています。

光通信システムの詳細はこちら

ステアリングホイールスイッチを社外オーディオで利用するにはこちら


リアセンターアームレスト操作パネル


ここにはステレオヘッドホンジャックがあります(タイプII-S AVを除く)。

愛車のリアセンターアームレストはビニールを近づけると静電気で誤作動しました。


6スピーカー

 


フロントドアスピーカー

 

クラリオン製スピーカー6個搭載

前席ドアスピーカー(2個) 28158-10V00 Clarion 090-0060-68 4Ω MAX25W NOM8W 4006 JAPAN 070-100 OK2 Y0433
後席ドアスピーカー(2個) 28155-15V00 Clarion 090-0081-70 4Ω MAX25W NOM8W 4006 JAPAN 072-100 OK2 20464
リアスピーカー(2個) 28156-51E00 Clarion 090-0100-88 4Ω MAX25W NOM8W 4006 JAPAN 123-100 OK2 70464


後席とリアのスピーカーは同一のコードでつながれていますので、出力される音声は同じものです(独立して音量や音質を調節することはできません)。

配線はトランクにあるAVコントロールユニットに集中しています。



4系統アンテナ

こちらにまとめました→マルチAVシステムのアンテナ

 

 


リモコン

 


リモコン

 

(部品コード:28257M)


基板にはALPSと書いてあるのでアルプス電気製か?基板だけか?
MADE IN JAPAN。
電源電圧DC3V(アルカリ電池 AM-3 2個)


マイクロヘッドホン

 


マイクロヘッドホンとリモコン

ヘッドホンクラリオン HPA-025
(部品コード:28310-45V00、28313-45V00(ケース)、重さ:45g(ケース含む))

 

リアセンターアームレストのフタを開けると、システムやエアコン用の操作パネルがあります。ここにはヘッドホンジャックもあり、なんと日産純正のマイクロヘッドホンが付属されています。

ヘッドホンジャックにプラグを差すと、車内のスピーカーからの音は自動的に出なくなります。 これはAVコントロールユニット内部のリレーでスピーカーへのコードをカットすることで実現しています。アンプからスピーカーまでの配線がヘッドホンジャックを経由していることはありません。

なお、タイプII-Sの場合、マルチAVシステム装着車でもヘッドホンジャックおよびマイクロヘッドホンは装備されていません。


この写真がカー用品雑誌に載りました

 

超裏技!画面の色を変えてみよう



これはノーマル



左から、赤を減色、緑を減色、青を減色

写真は実際に色を変更した画面です。個人的には一番左が涼しげで好きです。夏はこの色が似合っていると思います。

変色原理


システムの構成要素を大きく分けると、AVコントロールユニットとドライブガイドコントロールユニットの2つから成っています。これらのユニットは数多くのコードで接続されていて、この中の色を伝達しているコードを抜いたり差し替えたりすることで、RGB画面の文字や地図、背景などの色が変更できます。なお、テレビ・ビデオ映像は変更できません。

RGB画面は、R:赤、G:緑、B:青の3原色を組み合わせて”色”を表現しています。これにあわせて接続コードも3本ありますので、自分で組み合わせを変えれば奇抜な?色が表現できるようになります。

色コードの端子位置は、CRT,TEL(R)コネクタのページをご覧ください。
 

地図画面のカラー変更はこちら

色の組み合わせによっては文字などが見にくくなったりしますので、いろいろ試してみて自分が納得いくものを探してみてください。

 


 

メインスイッチの設置


ビデオ・音声入力端子のところにスイッチを設置しました

CRTディスプレイはSONY製のトリニトロンという受像管(ブラウン管)が使われていて映りはキレイなんですが、液晶画面に比べると消費電力が多いとされています。

受像管は余熱が必要なため(あるいはシャットダウンメッセージを表示させるだけのため?)、キースイッチを「ACC」にしただけでシステムの電源に関係なく電気を消費しています。その量はCRTディスプレイ単品だけで約1.7A(約20W)もあります。

CRTディスプレイには「画面消」ボタンが付いてますが、これを押しても単に画像を表示しなくするだけで、CRTディスプレイはいつでも表示可能な状態を保って電気を消費しています。

こんな事情ですので、無駄な電力消費を抑えるためにスイッチを設置しました。

 



 


配線の整理

2005年、デッドニング作業に伴い、トランクルームから後席足元までの使わなくなったマルチAVシステム関係のケーブルを整理しました。



これで1.5kgあります


関連ページ

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