4系統の純正アンテナを混合しました
マルチAVシステムのアンテナの混合
Mixing of Antenna of the Multi AV System
(追加装備)
Y31セドリック/グロリア/シーマのマルチAVシステム搭載車に適用

純正アンテナを4分配器(日本アンテナ RS-4D)につなげた。
分配器を混合器として使っているため「IN」と「OUT」は逆向きとなる。
OUTには社外オーディオのアンテナジャックにつなげた
概要
マルチAVシステムのアンテナ(4系統)を混合して社外オーディオにつなげました。
マルチAVシステムはハーネスも含めて撤去したのですが、アンテナだけはカーラジオに使えるので残しておきました。
自分はラジオを受信しているときでもパワーアンテナは伸ばしたくないので、社外オーディオにはフロアアンテナをつなげていました(ラジオとパワーアンテナは非連動にしています)。低い位置にあるフロアアンテナでも結構受信できるのですが、受信に不得意な周波数帯もあり、一長一短です。
そこでそれぞれのアンテナの特徴を生かせないものか?と思い、混合することにしました。
●混合することのメリット→余っているアンテナを活用できる。各アンテナの利点を生かせる。
●混合したときのデメリット→混合数が増えるほど損失が多くなり受信しにくくなる。
混合器を選ぶ
複数のアンテナ線を1つにまとめるには混合器を使いますが、売っていない場合は分配器でも使えます。基本的に混合器と分配器は構造が一緒なので、分配器を買っても同様に使えるのです。
混合器(または分配器)を選ぶ際に注意しなければならないことは、AM放送対応にしているかどうかです。
愛車で受信したい放送波はAM放送とFM放送なので、どちらにも対応していなければなりませんが、FM放送は大抵の混合器(または分配器)なら対応しています。問題はAM放送に対応しているかどうかです。
AM放送は約500kHz(0.5MHz)〜約1,600kHz(1.6MHz)の周波数帯域の電波です。混合器(または分配器)が「AM放送対応」や「0.5MHz〜」となっていればOKです。
しかし、電器店やホームセンターなどで売っている混合器(または分配器)はどれもAM放送に対応していません。ほとんどの周波数帯域が「10MHz〜」となっていて、AM放送には対応していませんでした。
ちなみに、昔、カー用品店で売られていたアナログテレビ用のアンテナ混合器は、FM放送は受信できてもAM放送は受信できません。
ネットで探していると、AM放送に対応した分配器を見つけました。
「BCL」などの単語を含めて検索すると見つかりやすいです(余談ですが、中学生の時に友達の影響でBCLをやっていたことがあります)。AM放送は「中波」、「MW」、「MF」と言うこともありますので検索時に使ってみると良いと思います。
接続端子形状にも気をつけたいです。見たことも使ったことのない接続端子だと、つなげることに苦労してしまいます。家庭向けの一般的な形状の物を選びました。
その次にインピーダンスも気に留めたいのですが、75Ωもしくは50Ωであれば問題ないと思います(調べていたらこの程度の差ならさほど問題ではないとの記述を他所で見つけました)。
候補に挙がった混合器
メーカー・ブランド |
型番 |
周波数帯域 |
接続端子の形状 |
検討 |
日本アンテナ |
RS-4D |
0.5〜1335MHz |
F型 |
4分配器。この接続端子なら簡単に手に入るし、自宅を地デジ化したときのF型接栓の余りが使える。→採用! |
ApexRadio |
SPL-2 |
0.5〜900MHz |
MJ型 |
2分配混合器。接続端子が特殊なため別途コネクタを買わなければならない。 |
第一電波工業 |
SS500 |
0.5〜500MHz |
MJ型 |
2分配混合器。接続端子が特殊なため別途コネクタを買わなければならない。 |
買った混合器
商品代約3,000円、送料500円でした。

日本アンテナ株式会社
AM・BS・双方向CATV用分配器、分岐器 4分配器 RS-4D
MF・HF・FM・VHF・UHF・BS-IF帯域用(0.5〜1335MHz)
周波数帯域: MF:0.5〜3MHz、VHF:30〜222MHz(その他の周波数帯域は省略)
分配損失: MF:8.2dB以下、VHF:8.0dB以下
端子間結合損失: MF:10dB以上、VHF:20dB以上
インピーダンス: 75Ω
電圧定在波比: MF:-、VHF:1.8以下
亜鉛ダイカスト製、高シールド
電流通過不可
重量:100g
付属品: 同軸ケーブル5C用のF形接栓、取付ねじ、アースねじ
|
※自分は欲張って4系統を混合していますが、接続する系統が多ければ多いほど損失が多くなり、せっかく受信した電波が減衰してしまいます。4系統よりも3系統、3系統よりも2系統の混合の方が損失が少なくなります。損失が系統数によってどのくらい変わるかは、その製品のデータをご覧ください。
※空き端子がある場合はダミー抵抗(別売り品)を接続する必要があります。
※電源は必要ありません(これはダイバーシティアンテナシステムではありません。またブースターもありません)。
アンテナコードの加工
既存のアンテナコードの端子形状のままでは混合器に接続できないため、アンテナ延長コードを利用して接続できるようにしました。
アンテナ延長コードの一方を切り落とし、F型接栓を取り付けました。
F型接栓は家電量販店で買えます。アンテナコードが5Cタイプのものは混合器(分配器)に付属されていたF型接栓を使いました。

RS-4Dの入出力端子はF型なので変換しなければならない
(変換コードが売っていればそれを利用するのも良い)
フロアアンテナの末端の接続コードは外した
配線が終わって受信状態を確認してみると、思ったよりも受信できませんでした。ノイズが多く、特にフューエルポンプのノイズを拾ってしまっているようでした。接続損失が大きいからしかたいないのか?。アンテナ単体ではそんなことはなかったのになぜだろう?
混合器に接続したアンテナコードを1つずつ外すと、フロアアンテナを外したときにノイズが少なくなり、良好に受信できました。
フロアアンテナだけインピーダンスが違っていて整合できないのか?と疑いつつ点検することに。フロアアンテナはトランク下に配線が通っているためショートでもしているのだろうと思って配線を辿っていくとありました、末端に接続コードが。この接続コードはどう考えてもおかしい。アンテナの芯線をショートしてしまっているのです。このせいでインピーダンスの不整合が起こり、他のアンテナにも影響が出たのだろうと結論づけました。
案の定、フロアアンテナ末端の接続コードを外したら良好な受信ができるようになりました。
混合器の設置場所
トランク内に置いただけです。アンテナコードが5本もつながっているので、走行中でも暴れ回ることはないと思います(笑)。
トランク内に置いた社外オーディオのハイダウエイユニットにアンテナジャックがあるので、最短の配線で済みました。

混合器は特に固定していないが、
アンテナコードが5本もつながっているので暴れ回ることはないだろう(笑)
4系統アンテナを混合したときの受信感度
混合したアンテナは、フロアアンテナ、フルオートパワーアンテナ、リアガラスフィルムアンテナ、フルオートパワーアンテナ(追加装備)の4系統です(残りのリアガラスプリントアンテナは混合・分配せずに単独で社外ナビのFM-VICSアンテナ入力につなげています)。
受信感度評価の意味 = ★★★★★:良好、★★★★:多少ノイズあるが良好、★★★:ノイズがあるが聞き取れる、★★:ノイズが多く聞き取りにくい、★:ノイズが多くはっきり聞き取れない、0:ノイズだけ
4系統のアンテナを混合したときのFM放送受信感度比較 |
FM放送局(周波数MHz)→ |
InterFM
(76.1) |
bayfm
(78.0) |
NACK5
(79.5) |
TOKYO FM
(80.0) |
J-WAVE
(81.3) |
Fm yokohama
(84.7) |
↓パワーアンテナの状態 |
全伸長 |
★★★★★ |
★★★★★ |
★★★★★ |
★★★★★ |
★★★★★ |
★★★★ |
半伸長 |
★★★ |
★★★★★ |
★★★★★ |
★★★★★ |
★★★★★ |
★★★★ |
無伸長 |
★★★ |
★★★★★ |
★★★★★ |
★★★★★ |
★★★★★ |
★★★ |
4系統のアンテナを混合したときのAM放送受信感度比較 |
AM放送局(周波数kHz)→ |
NHK第1
(594) |
AFN
(810) |
TBS
(954) |
文化放送
(1134) |
ニッポン放送
(1242) |
ラジオ日本
(1422) |
↓パワーアンテナの状態 |
全伸長 |
★★★★★ |
★★★★★ |
★★★★★ |
★★★★★ |
★★★★★ |
★★★★ |
半伸長 |
★★★★★ |
★★★★★ |
★★★★★ |
★★★★★ |
★★★★★ |
★★★ |
無伸長 |
★★★★★ |
★★★★★ |
★★★★★ |
★★★★★ |
★★★★★ |
★★ |
パワーアンテナを伸ばさなくてもフロアアンテナとリアガラスフィルムアンテナだけでほぼ良好に受信出来きました。さらには、パワーアンテナを伸ばせば聞き取りにくかった放送局も良好に受信できるようになりました。
アンテナ単体ではこのような良好な受信は無理でした。パワーアンテナ単体は伸ばさないとほとんど受信出来ませんし、フロアアンテナやリアガラスフィルムアンテナ単体も受信に限界がありました。
複数のアンテナを混合することで、それぞれのアンテナの短所を補って、長所を生かせるようになりました。
関連ページ
基本資料 〜
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基本資料 〜 フロアアンテナ
コネクタ表 〜 パワーアンテナ
メンテナンス 〜 パワーアンテナの故障
追加装備 〜 ツインパワーアンテナ
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