公開日:2006年3月12日
最終更新日:2014年4月25日

マイナーチェンジでどう変わったか

前期型から後期型への変更点
(Y31セド・グロ編)

Minor changes of CEDRIC・GLORIA

カテゴリー : 基本資料

Y31セドリック・グロリアに適用

Y31セドリック・グロリアのマイナーチェンジによって何が変わったかを紹介します。
すべてにおいて「後期型からはどうなったのか」という視点で書いています。構成上重複している記述があります。

変更点

  1. 車両概要

    1. 開発のねらい

      • 前期型は発売以来、洗練されたスタイル、優れた走行性能、充実した装備などにより高い評価を得ているが、この評価を確実なものにするために、商品力の強化・充実を図り完成度を高めた。
    2. スタイル

      • フロントグリル、フロントバンパーおよびリアコンビネーションランプを変更 →新鮮さ、高級感、高品質感を一層向上させたデザインとした。
      • VG20DETブロアム車は、3リッター用バンパーとサイドガードモールを装着した3ナンバー2リッター車とした →平成元年4月実施の税制改正に対応した外観向上を実施。
    3. 走りの性能

      • VG20DETエンジンは、インタークーラーの追加等により出力が大幅に向上。
      • 電子制御5速オートマチックトランスミッション(フルレンジ5E-AT)を採用し、変速ショックの少ない滑らかな走りを実現(VG20DET車)。
      • ビスカスLSD(リミテッドスリップデフ)の採用を拡大。
    4. 装備の充実

      • ドライブガイド(地図表示による走行情報の表示)機能を持つ、6インチブラウン管表示のマルチAVシステムを採用(VG30ETハードトップブロアムVIP車に設定)。
    5. 車種構成

      • VG20DET搭載車はすべて自動5速トランスミッションとし、VG20DETブロアムは3ナンバー2リッター車とした。

        ボディー形状 グレード ガソリン ディーゼル
        VG20E VG20DET VG30E VG30ET RD28
        手動5速 自動4速 自動5速 自動4速 自動4速 自動4速 手動5速
        コラム フロア コラム フロア コラム フロア コラム フロア フロア コラム
        セダン スーパーカスタム
        グランツーリスモSV
        クラシック
        クラシックSV
        ブロアム ◎※1 ◎※1
        ブロアムVIP
        ハードトップ グランツーリスモ
        グランツーリスモSV
        クラシック
        クラシックSV
        ブロアム ◎※1
        ブロアムVIP
        ※◎:新設、○:継続
        ※1:3ナンバー2リッター車
      • サンルーフの設定が追加された(オプション)。発売は平成元年8月から。
    6. 外観

      • ハードトップとセダンの差別化をより一層拡大し、多様化するユーザー嗜好に対応できるものとした。
        ハードトップ・・・若々しさ、走りの性格を強めながらも、高級感あふれるエクステリアデザイン。
        セダン・・・重厚感と中型車の気品を合わせ持った、質感の高いエクステリアデザイン。
    7. 内装

      • 「心地良さ」を感じさせるゆとりと開放感があり、形、色、素材を無理なくコーディネートしたインテリアをより向上させ、熟成された品質感のある室内空間とした。
      • 視認性のよいデジタルメーターを採用(オプション)。
      • ドアアームレスト上部クロスおよびドアトリムのクロス張りを前方に延長。
      • 厚み感のある高級クロスをシート、ドアトリムに採用。
      • 漆調木目の採用(グランツ-リスモ系は黒漆調木目)。
      • センターアームレストの形状変更およびカセットデッキ内蔵(マルチAVシステム
    8. カラーデザイン

      • 車体色は、全体として12色中8色を変更し、大幅なイメージの刷新を図った。
      • パールカラーや深みのある濃い色(ダークリッチ色)を追加し、品質感のある車体色とした。
      • 内装色は、グランツーリスモ系にオフブラックを追加し、グランツ-リスモのスポーティーな性格を明確化。
    9. 性能~動力性能

      • 発売以来、高級車の走りとして好評を博しているVG20DETエンジンは、インタークーラーの装着と過給圧アップおよび無鉛プレミアムガソリンに対応させることにより、大幅な出力向上を図った。
      • ターボの軸受けにハイフローボールベアリングを採用し、フリクションを軽減し、中速域での加速感を向上させると共に、ワイドレンジ・クロスレシオの電子制御5速オートマチックトランスミッションを組み合わせることにより、発進から高速までの全域において、力強い加速性能を実現した。
         
        エンジン型式 最高出力(PS/rpm) 最大トルク(kg-m/rpm)
        新型VG20DET
        (インタークーラー付き)
        210/6800 27.0/3600
        従来型VG20DET 185/6800 22.0/4800
      • VG20DET搭載車は電子制御5速オートマチックトランスミッションの組み合わせにより、ファイナルギヤ比(最終減速比)を3.900とハイギヤード化し(従来は4.375)、高速走行でのエンジン回転数を低く抑え、燃費を向上。
    10. 性能~操縦安定性

      • Y31型系車の操縦安定性のテーマである「乗る人に素直な、高い安全性、安心感を持った走り」にさらに磨きをかけ、完成度を高めた。
      • フロントスプリングのバネ常数をアップした(エアサスペンション付車は除く)。
      • フロントおよびリアショックアブソーバーの減衰力をアップした(エアサスペンション付車は除く)。
      • ビスカスLSD(リミテッド・スリップ・デフ)の設定を拡大した。
         
        車種 VG30ET VG30E VG20DET VG20E RD28
        新型Y31
        従来型Y31
        ビスカスLSD採用車種  ○:標準、*:オプション
    11. 静粛性

      • VG20DETエンジン搭載車は車内騒音低減のため、以下の項目で実施した。
      • ダッシュインシュレーターの量をアップし(表皮面密度で従来比2倍)遮音性能を向上。
      • フードインシュレーターの裏にフェルト材を追加して、吸音性能を向上。
    12. 整備性、信頼性

      • 新車の品質を長時間維持でき、安心して乗れるよう、電子システムの故障診断機能などを充実させ、整備性を向上。
      • 整備性の向上 →「CONSULT(コンサルト)」電子システム診断テスターによる電子部品の故障診断の正確化・容易化(ガソリン車)。
      • サービス性の向上 →エンジンルーム内日常点検部位の色彩化(黄色)の採用。
      • 自己診断機能の採用。(フルレンジ電子制御E-AT、電子制御4輪アンチスキッドブレーキシステム)
        CONSULT(コンサルト)とは、Computerrized On-board System Universal Testerの略で、クルマに搭載されている電子システムの故障診断を簡単にかつ、正確に実施するために開発されたハンドヘルドタイプの小型軽量テスター(別売り)。あらかじめクルマに装備されている診断コネクターにケーブルを接続するだけで、複数のコントロールユニットとデータ交信をして故障診断ができる。
        CONSULTの機能 →作業サポート、自己診断、データモニター、アクティブテスト、コントロールユニット部品番号表示
    13. 新機構・新装備

      • デジタルメーターを設定(オプション)。キースイッチOFF時ブラックフェイスとし質感を向上。
      • ハンドフリー自動車電話(オプション)にフルダイヤル機能を追加し、ハンドセット(受話器)のラインオプションは廃止。
      • チルトアップ機能付電動ガラスサンルーフを設定(オプション)。
      • ウレタンフッ素樹脂塗装(SFC:スーパーファインコーティング)。
      • V6ツインカムハイフローセラミックボールベアリングターボ(VG20DET)。
      • 電子制御5速オートマチックトランスミッション。従来の自動4速A/T(RE4R01A型)に遊星歯車1組を追加して5速化。ワイドレンジクロスレシオのギヤ設定により、変速ショックをほとんど感じない滑らかな加速。エンジンの総合制御(DUET-EA)および学習制御の採用により変速ショックと変速レスポンスを向上。3速発進(スノーモード)により、雪道等の低μ路での発進走行を安定。
      • オートマチックトランスミッションシフトロック変更およびエンジンとの総合制御。キースイッチが「ON」で、ブレーキペダルを踏んでいないと、P位置から操作できない。エンジンとオートマチックトランスミッションの総合制御(DUET-EA)により変速ショックを軽減(VG系エンジン)。
      • マルチAVシステム →ドライブガイド機能とテレビ、ラジオ、カセット、CDなどが楽しめるAV機能を追加設定。
      • デザイン機能を向上させたオーディオシステム。UHFテレビ放送、短波放送(株式放送)を追加。後席ヘッドホーンの追加。前後音量調節の追加。リアスピーカーグリルの変更。
    14. 車台打刻実施番号

      • E-Y31型車: Y31-500101~
      • E-CY31型車: CY31-500101~
      • E-PY31型車: PY31-300101~
      • E-PAY31型車: PAY31-200101~
      • Q-UY31型車: UY31-100101~
  2. エンジン

    1. エンジン本体

      • ホットワイヤ式(コーティングタイプ)エアフローメーターの採用による信頼性向上(VG20Eのみ。VG20DETは前期から採用されている)。ケース材質は、樹脂製として軽量化。
      • ECCSコントロールユニットの小型化およびコネクタの形状変更による信頼性向上(VG20E,VG30E,VG30ET,VG20DET)。
      • 電子システム診断テスター・CONSULTへの対応による故障診断の容易化および正確度向上。
      • シリンダーブロックは、バルクヘッド壁の肉厚を増大し、剛性をさらに高め、音振性能を向上(VG20E,VG30E,VG30ET)。
      • シリンダーヘッドは、バルブシート(エキゾースト側)の材質変更により、耐熱性向上(VG20DET)。
      • オイルレベルゲージは、取手部に黄色塗装を行い、視認性向上(VG20E,VG30E,VG30ET)。
      • オイルフィラーキャップは、上面給油マークのデザインを変更し、黄色塗装を行い、視認性向上(VG20E,VG30E,VG30ET,VG20DET)。また、取付位置を従来の左エキゾースト側から右エキゾースト側のオイルレベルゲージ寄りロッカーカバーに変更(VG20DETのみ)。
      • ロッカーカバーは、オイルフィラーキャップ取付位置変更に伴い、エキゾースト側左右のロッカーカバーを新設(VG20DETのみ)。
      • エンジンマウンティングは、新型オートマチックトランスミッション採用に伴い、リアマウントメンバーに大型クロージングプレートを追加し、メンバーの剛性向上。これに伴いマウントインシュレーターも新設(VG20DETのみ)。
      • ダイナミックダンパーをトランスミッション後端(リダクションケース部)に取り付け、高速時の音振性能向上(VG20DETのみ)。
    2. 潤滑系

      • エンジンオイルの定期交換時期を一部変更。
        ガソリンエンジンターボ付車のエンジンオイル定期交換時期を、SG級(高品質グレード)オイルに限り延長。
        エンジン仕様 VG20E,VG30E VG30ET,VG20DET
        オイルグレード SE,SF,SG級 SD級 SG級 SE,SF,SD級
        定期交換時期 15,000km
        または1年ごと
        10,000km
        または6ヵ月ごと
        10,000km
        または1年ごと
        5,000km
        または6ヶ月ごと
    3. 動弁機構

      • カムシャフトは、オーバーラップを小さくして、アイドル安定性向上(VG20DETのみ)。
    4. 吸排気系

      • エアクリーナーは、吸入空気の出入口形状を大型化して、通気抵抗を低減し、出力性向上。また、エアクリーナー内部に吸音材を設け、吸入空気音を低減(VG20DETのみ)。
      • 外気導入ダクト(ツインエアインテークダクト)を採用。ダクトの外気吸込口を2箇所とし、吸込口面積を増大するとともに断面積も大きくとり通気抵抗を低減し、出力向上。また、ダクトには大容量の拡張型レゾネーターを設け、吸入空気音を低減(VG20DETのみ)。
      • ターボチャージャーは、従来のハイフローセラミックターボ(CNR-1型)の軸受部をフローティングメタル式から、ボールベアリングタイプに変更(CNRB-1型) →軸受部の損失低減を図り、低中速域での加速応答性が向上(VG20DETのみ)。
        <参考>CNRB-1とは、Ceramic Nissann turbo charger high Response Ball bearingを意味し、従来のCNR-1型の改良型であることを示す。
    5. ECCS系統

      • ECCSコントロールユニットの小型化およびコネクタの形状を改良 →信頼性が向上(SMJ型76極タイプ)。 取付位置は、ダッシュサイド左下。
      • 従来の自己診断システムを改良し、新開発の電子システム診断テスターCONSULT(コンサルト)に対応する診断機能を採用 →自己診断システムの性能が大幅に向上。
        通常の自己診断など2モードの診断採用により操作性が向上。電子システム診断テスターCONSULTのスイッチON/OFF項目を充実。モードの切り換えは、診断コネクタからでも可能(従来はECCSコントロールユニットの調整ボリュームのみ)。表示は排気温度警告灯に変更(従来はオイルプレッシャーランプ)。
    6. エンジン電装

      • ディストリビューターキャップ径の大型化(φ96→φ115)により耐電圧向上(VG30E、VG30ET)。
      • RD28を除く全車のバッテリー、スターターモーターは、従来より寒冷地仕様で採用されていたものを標準採用し、信頼性を向上。

        エンジン仕様 VG20E VG20DET VG30E VG30ET RD28
        バッテリー型式
        (容量)
        標準 (V-Ah) 80D26R
        (12-55)
        75D31R
        (12-60)
        寒冷地 (V-Ah) 115D31R
        (12-72)
        スターターモーター型式
        (出力)
        標準 日立
        (KW)
        S114-464
        (1.4)
        S13-102
        (3.0)
        三菱
        (KW)
        M2T25082
        (1.4)
        M2T57971
        (3.0)
        寒冷地 日立
        (KW)
        - - - - -
        三菱
        (KW)
        - - - - -
        オルタネータ型式
        (出力)
        標準/
        寒冷地
        日立
        (V-A)
        LR180-714
        (12-80)
        LR180-711
        (12-80)
        LR180-712
        (12-80)
        LR170-402
        (12-70)
        三菱
        (V-A)
        - - A2T08394
        (12-80)
        -
        注文仕様 日立
        (V-A)
        - - - - -
        三菱
        (V-A)
        - - - - -
        イグニッションコイル型式 日立 CMIT-201 - CMIT-201 -
        阪神 MCC-1410 MCP-001 MCC-1410 -
        ディストリビューター型式
        クランク角センサー型式)
        日立 D6P86-01 - D6P88-05 -
        三菱 T5T62271 T4T90372 ? -
        スパークプラグ型式 標準 NGK BCP5ES-11 PFR5A-11 BCP6ES-11 -
        注文仕様 NGK BCP4ES-11
        BCP6ES-11
        PFR6A-11
        PFR7A-11
        BCP5ES-11
        BCP7ES-11
        -
        点火すき間
        (mm)
        1.0~1.1 1.0~1.1
        (調整不要)
        1.0~1.1 -
    7. 冷却系統

      • 新型トランスミッションの採用に伴い、オイルクーラーの放熱面積を拡大し、油温上昇を防止(VG20DETのみ)。
      • フロントグリルの変更に伴い、ラジエーターサイズを変更し(従来のVG20DET車と同じ)、アイドル時の放熱性を向上(VG30ETのみ)。
      • 空冷式インタークーラーを採用し、高回転域での出力を向上。インタークーラーのコア形状はインナーフィンタイプとして、吸入空気とフィンの接触面積を大きくとり、冷却性能を向上。また、インタークーラータンク部をアルミダイカスト製とし、タンク部および配管に吸音材を設け、音振性能を向上(VG20DETのみ)。
    8. 燃料系統

      • 無鉛プレミアムガソリンに対応。ノックセンサーによりノッキングを感知して、ECCSコントロールユニットで、プレミアムガソリンかレギュラーガソリンかの判定を行い、過給圧、点火進角を自動的に切り換える(VG20DETのみ)。
      • 高出力型フューエルポンプ(タービンタイプ)を採用。高出力化対応による吐出量を増大(VG20DETのみ)。
         
        フューエルポンプの仕様 従来
        吐出量(リッター/h) 100~135 95以上
      • フューエルタンク本体のドレーンプラグが"付き"になった。前期までは標準仕様は"なし"、寒冷地仕様のみ"付き"だった。
      • RD28エンジンのフューエルタンク本体の残量警告時有効量が約8Lから約9Lになった。また燃料計E指示時有効残量が約3Lから約4Lになった。
    9. 吸排気系

      • センターマフラーとメインマフラーは、チューブ径およびマフラーの内部構造を変更し、消音性を向上(VG20DETのみ)。
      • メインマフラーの変更に関連して、デュアルテールチューブ連通管の形状を変更(VG20DETのみ)。
      • マウントインシュレーターは、新型オートマチックトランスミッション採用に伴い、全長で45mm後退したため、#1のマウントブラケットの形状を変更(VG20DETのみ)。
    10. シャシー

      1. オートマチックトランスミッション

        • 世界初のフルレンジ電子制御オートマチックトランスミッションRE5R01A型(フルレンジ5速A/T)を採用(VG20DETのみ)。
        • RE4R01A型オートマチックトランスミッションは、電子システム診断テスター・CONSULTをRD28エンジン搭載車を除く全A/T車に採用し、整備性を向上。
        • 全車にPレンジ保持機能付シフトロック装置(シフトロック機能、キーロック機能、リバースブザー)を採用し、安全性を向上。
      2. プロペラシャフト

        • VG20DETエンジン搭載車には3S80A-T型を採用。
      3. ファイナルドライブ

        • ビスカスカップリング式LSD(リミテッドスリップディファレンシャル)を組み込んだR200V型ファイナルドライブを採用(VG20DET,VG30E,VG30ET)。(VG20E、RD28はメーカーオプション)。
      4. ドライブシャフト

        • VG20DETエンジン搭載車にはB100D100型ドライブシャフトを採用。その他の車種はファイナルドライブのビスカスLSD採用に伴い仕様を変更。
      5. 電子制御エアサスペンション

        • 変更なし。ただし、パワーステアリングのオイルポンプシステムの制御機能がエアサスコントロールユニットに組み込まれているため、変更されている可能性あり。
      6. ステアリング

        • 電子制御パワーステアリングのステアリングギヤにPR26SC型を採用(全車)。モデルNo.、オイルポンプ型式およびモデルNo.は車種によって異なる。
    11. ボデー

      1. 塗装

        • 高級車にふさわしい塗装の外観仕上がりを実現させるため、上塗りクリアーにウレタン塗装、ウレタン・フッ素樹脂塗装およびフッ素樹脂塗装を採用 →鮮映性および耐候性を向上。
        • 新たに8色を追加(CH0:イエロイッシュホワイト、KH2:ダークグレー、KH2:ブラック、AH3:レッド、AH1:ダークレッド、KG4:イエロイッシュシルバー、DJ4:グリーン、1J7:ダークグレーツートン)。
      2. 外装

        • バンパーは、VG20DET搭載ブロアム車に3ナンバー仕様を採用。
        • グランツーリスモ系の5ナンバー車は、フロントバンパーを従来と同様にスポイラー一体型で、左右にフォグランプの取り付け部を設けたデザインとし、外観品質を向上。
        • グランツーリスモ系以外の5ナンバー車は、フロントバンパーの左右にフロントターンシグナルを配した新形状のデザインとし、外観品質を向上。
        • フロントグリルは、セドリック、グロリアの差別化を基本として、各々セダン、ハードトップおよびグランツーリスモ用のグリルを設定。材質はABSを使用し、表面をクロームメッキ処理(グランツーリスモ系は格子部を黒色)し、品質感を向上。
        • トランクリッドモールは、リアコンビネーションランプのデザイン変更に伴い、形状を変更し、品質感を向上。
        • リアパネルフィニッシャーは、リアコンビネーションランプのデザイン変更に伴い、形状を変更し、品質感を向上。セダン系はライセンスランプを組み込んだ一体タイプとし、ハードトップ系はライセンスランプをサブASSYする分割タイプとした。
      3. 開閉機構

        • セダン上級車(グランツーリスモSVおよびクラシック以上)およびハードトップ全車に、1本アームタイプのドアインサイドハンドルを採用し、商品性を向上。ハンドル部はクロムメッキ仕様とした。
        • カードエントリーシステムは、エントリーカードは登録方式とし、万一、エントリーカードを紛失した場合でも、新しいカードの再登録が可能。エントリーカードは2枚まで登録可能で、1枚をスペアカードとして使用できる。また、自己診断機能を追加し、整備作業を容易にした。前期型にあったドアミラー内蔵アンテナは、センターピラーアッパーガーニッシュ裏側(ハードトップ)、ドアインナーパネル(セダン)に移動した(後期のカードエントリーシステムは前期との互換性なし)。
        • 電動ガラスサンルーフ(チルト&スライド)を採用(メーカーオプション)。
      4. ボデー内装

        • マルチAVシステム付車には専用のクラスターリッドCを設定。本体は超耐熱ABS樹脂を使用し、パッドフィニッシャーはABS芯材に発砲塩ビシートを巻き付け構造とし、ソフト感を高めた。また、シガーライター用エスカッションは、耐熱性に優れたフェノール樹脂を使用。
        • グローブボックスは、リッドの開閉をソフトに、スムーズに行うエアダンパー方式を採用し、高級感を持たせた。
        • グローブボックスリッドの表面は、木目仕様とし、高級感を高めた。
           
          車種 木目仕様
          クラシック系、ブロアムV系 茶色木目、ツヤあり
          グランツーリスモ系 黒色木目、ツヤあり
        • フロントコンソールは、インスト下部を覆う形状とし、グローブボックスリッドと同仕様の木目付きの大型フィニッシャーを採用し、高級感を高めた。
        • リアコンソールは、従来車に比較してリッドの高さを約40mm高くし、アームレストと兼用とした。また、リッドの開扉を横向きから縦向きに変更。コンソール本体とリッドの間にエアダンパーを設定し、操作性を向上(ブロアム系)。
        • ドアフィニッシャーは、上級車(グランツーリスモSVおよびクラシックSV以上)は、アームレスト部にクロス巻きを採用。ウエスト部の表皮材には塩ビシートを採用し、インストルメントとの連続感を向上。また、ドアポケットのカーペットの範囲を拡大。
        • シートは、表皮材を変更し、商品性を向上。
        • デュアルシートの運転席にランバーサポート機構を追加し、商品性を向上。また支持部材は鉄板とした。
        • シートベルトは、ベルト装着時、ウェビングの端部が首などの素肌に当たっても感触の良いように両端末部を滑らかにしたソフトエッジウェビングを前席と後席の3点式ベルトに採用。
        • シートベルトのウェビングの織り方を変更したファッションウェビング(織柄)を全席のシートベルトに採用し、商品性を向上。
    12. ボデー電装

      1. 配線関係

        • 下記リレーの取付位置を変更。
          • IGNコイルリレー(VG20DET)
          • エアサスカットバルブリレー(エアサス付車)
          • カードエントリーリレー1・2(カードエントリー付車)
          • テールランプリレー(オートライト付車)
          • バルブチェックリレー(全車)
          • コーナリングランプリレー(全車)
          • 電子フラッシャーユニット(全車)
          • ライト消し忘れ警報ユニット(クラシック、グランツーリスモ)
        • 下記リレーおよびユニットを新設。
      2. ランプ類

        • リアコンビネーションランプのデザインを変更。
        • コーナリングランプ回路とターンシグナルランプ回路を独立し、回路を簡素化。
      3. 計器類

      4. ウィンドウ装置

      5. ハンドフリー自動車電話

        • ハンドセットがなく、ハンドフリー通話のみが可能なハンドフリー自動車電話を設定(メーカーオプション)。また、ハンドフリー電話を取り付ける後席用ハンドセット電話も設定(ディーラーオプション)。
      6. オーディオシステム

        • カセット一体型AM-FM電子チューナーラジオをニューモデルに変更し、受信性能の向上および操作性の向上。
          新:松下PJ119、クラリオンCK199
        • ラジオ局名表示付電子TVチューナー(プリセットイコライザー内蔵)が変更され、ラジオ局名表示付電子TV-短波チューナー(プリセットイコライザー内蔵)を設定。
          従来:クラリオンCW017 →新:クラリオンCW019
        • CDプレーヤーがニューモデルになった。
          従来:ソニー →新:ソニーAV018
        • PRO-AESスピーカーのAEグリルを廃止するとともに、スピーカーグリルの形状を変更し、中高音域の間接音量を増加。
        • ヘッドホンシステムを採用し、運転者や同乗者に気がねすることなく自由に音楽を楽しむことが出来るようになった。車両スピーカーとヘッドホンの切り換え機能は、カセット一体型AM-FM電子チューナーラジオ(CK199)に内蔵した(ブロアムVIP)。
      7. マルチAVシステム

        • テレビ放送受信、ラジオ放送受信、カセット再生、CD再生のAVシステムおよび全国の道路地図や車両の位置・進行方向を表示するドライブガイドシステムのあるオーディオビジュアルインフォメーションシステム(マルチAVシステム)をメーカーオプションとして設定。
      8. 空調

        • オートアンプ(エアコン操作パネル)にCD操作スイッチおよび表示部を装着(マルチAVシステム付車)。
        • 前席側リアコントロールをインスト部に装着し、ステアリング部にはエアコンスイッチを取り付けた。
※要確認事項

ミラー格納用のミラータイマーは廃止された?