バック時に鏡面が自動的に下降する
ミラー サポート システム
Mirror Support System (追加装備)
Y31シーマおよびY31セドリック・グロリアに適用

市販のミラーサポートシステム
※2012年5月、配線整理のついでに完全撤去しました。
初めに
2005年3月、走行距離17.7万キロの頃に取り付けました。
A/Tセレクトレバーを「R」にするとミラー鏡面が自動的に下降します(下の写真右)。
市販の"ウルトラ"でお馴染みの永井電子機器のミラーサポートシステムを採用。この製品はY31型系車には対応していませんが適用は可能です。ただし、Y31シーマのようにドアミラーにワイパーが付いているクルマは簡単な加工が必要です。
この製品はこの他に、ドアミラー自動格納機能やサンキューハザード機能(2回点滅)、5分間ハザード機能などが備わっています(別売りキットが必要)。ドアミラー自動格納機能は、リモコンドアロックのロック・アンロック操作と連動させるとたいへん便利です。

ノーマル |

バック時 |
概要
バックする時にA/Tセレクトレバーを「R」(リバース)にすると、ドアミラーの鏡面が下向きになり、後方下部の状況が確認しやすくなります。
最近のクルマにはオプションとして設定されているアイテムで、日産では「パーキングサポートシステム」のひとつ、駐車・車庫入れサポート商品「ドアミラー鏡面自動下降」などという名称になっています。
この鏡面自動下降を実現するにあたって採用したのは、ULTRA永井電子機器のミラーサポートシステムです。他社にも同様のシステムがありますが、ULTRA製品は左右両方のミラーを下降できるのと、復帰時の位置ズレを微調整できる点が優れていると思い選びました。なお、ULTRAミラーサポートシステムは車種別に販売されているため、日産車用にも何種類かあります。
Y31型系車への
ミラーサポートシステム装着について |
結論から言いますと、基本的に装着できます。
ただし、Y31シーマのようにドアミラーにワイパーが付いているとワイパーが作動しなくなりますので、少々加工が必要です。
ワイパーが付いていなければ加工は必要ないと思いますが確認は出来ていません。
解説
ULTRA永井電子機器のミラーサポートシステムの適合車種一覧に”Y31”は書いてありません。
しかし、管理人のクルマ(Y31シーマ・後期型)でも正しく作動しているので問題ありません。
ミラーサポートシステムは車種別に販売されていますので”日産車用”にも何種類かあります。
管理人が選んだのは適合車種に”Y33セドリック/グロリア/シーマ”などを含む「スバル・日産車用のNo.6303-10」(製品番号:6303-10-90227)です。
 定価26,040円を25,540円で購入
ミラーサポートシステム Model No.6303-10 適合車種 |
メーカー |
車名 |
車両型式 |
年式 |
ニッサン |
セドリック/グロリア/シーマ/レパード |
Y33 |
H7.6〜H11.5 |
ステージア |
C34 |
H8.9〜H13.10 |
スカイライン |
R34 |
H10.5〜H12.7 |
R33 |
H5.8〜H10.12 |
プレーリー |
M11 |
H2.9〜H10.10 |
シルビア |
S14 |
H5.10〜H8.5 |
ウイングロード |
Y10 |
H8.5〜H9.5 |
スバル |
レガシィ |
BD#,BG#系 |
H5.10〜H10.12 |
BH#,BE#系 |
H10.6〜H15.5 |
フォレスター |
SF#系 |
H9.2〜H14.1 |
インプレッサ |
GC#,GF#系 |
H4.10〜H12.7 |
GD#,GG#系 |
H12.8〜H16.6 |
プレオ |
RA#,RV#系 |
H10.10〜 |
※別売りハザードキット品番:6250-10(6,300円)。
※スバル車はミラーヒーター装着車・スポーツシフト付車を除く(詳しくは製品のパーケージなどで確認すること) |
コネクタの形状は純正のものとピッタリ同じですのですぐに装着できます。
そして本体ユニットにバッテリー電源(常時電源)とリバース信号さえ配線すれば、ミラー鏡面の自動下降・復帰機能は加工なしで正しく作動します。
ただし、Y31型系車には管理人のクルマのようにドアミラーにワイパーが付いている車種があり、このようなクルマにミラーサポートシステムNo.6303-10を装着した場合、「純正のミラーワイパーボタンを押してもミラーワイパーが作動しない」という不具合が発生します。
しかし、これは大した問題ではありません。加工すれば(コードを1本追加するだけで)不具合はあっさり解消します。問題解決方法は本文をご覧ください。
ドアミラー自動格納機能については、リモコンによってドアをロックしたときに作動させるのが前提ですので、すでにリモコンドアロック等のキーレスエントリーシステムが装着されているクルマが対象となります。
サンキューハザード機能、5分間ハザード機能を利用するには、永井電子機器のハザードキットが必要になりますが、自分は自作してしまいました。
ではみなさんもガンバって取付に挑戦してみましょう。
注:これらは管理人独自の見解です。メーカーからサポートを受けたわけではありません。製品に適合しない車種に取り付けたり、改造等指定方法以外で取り付けた場合、保証は受けられませんので十分ご注意ください。
|
仕様・機能
●リバース連動ドアミラー鏡面自動下降機能 (運転席側・助手席側独立・上下左右4方向、2メモリー(二人分)、復帰時間遅延設定可能) (鏡面の動きは助手席側→運転席側の順に行われます)
●ドアロック連動ドアミラー自動格納機能
●別売りのハザードキットにより、リバース連動ハザード機能・サンキューハザード機能、5分間ハザード機能、ドアロック連動ハザード機能
(管理人はハザードキットは自作しました。ドアロック/アンロック時のハザードアンサーバックについては、リモコンドアロック側の機能を使っているため、こちらのドアロック連動ハザード機能は使っていません。こちらの機能ではロック1回、アンロック3回点滅となります)
詳しくはメーカーのサイトをご覧ください。

本体ユニットの基板
マイクロチップ社製PICマイコンPIC16C658が使われています
ミラーワイパーを動くようにする
市販のミラーサポートシステムは純正のミラーワイパー機能には対応していませんので、正しく作動するように改造しました。
ミラーサポートシステムのハーネスにはミラーワイパー用のコードが無いため、そのコードを1本追加するだけです。

電動ミラースイッチコネクタのミラーワイパースイッチ(端子No.10)
に対応するコードがない(赤い矢印の端子)

改造のために用意したコード (使った端子はスピーカー用の平端子Sサイズ)

そしてコネクタの10番端子に差し込みました (赤い矢印のコード)
もしかすると、この方法でスバル車のミラーヒーターにも対応できるかもしれません。
装着と配線 
専用ハーネスを電動ミラースイッチのコネクタを抜いて割り込ます
ミラーコントローラはステアリング下、本体ユニットは運転席足元上に設置しました。
専用ハーネス以外にも下表の配線コードがあります。
No. |
コード色 |
名称 |
接続先 |
1 |
赤色コード |
常時電源12V |
フットブレーキのBAT電源につなげた。 |
2 |
桃色コード |
リバース信号線 |
シフトロックコントロールユニットの端子No.7(赤/白コード)につなげた。
この他にはインヒビタースイッチの出力や、コンビネーションメーター内のトルコンインジケータランプ、A/Tコントロールユニットなどからも取得できる。 |
3 |
白色コード |
ロック信号線 |
リモコンドアロックの緑色コード(ロック信号線)につなげた。 |
4 |
茶色コード |
アンロック信号線 |
リモコンドアロックの青色コード(アンロック信号線)につなげた。 |
5 |
青色コード |
ハザードスイッチ入力 |
別売りハザードキットに付属のハザードスイッチにつなげる。
コードに出ている電圧は常に4.2V。
一度アースすると橙コードが2回ハザード出力する(サンキューハザード機能)。
ハザード作動中にもう一度アースすると5分間ハザード機能となる。
さらにもう一度アースすると停止する。
管理人はステアリングホイールスイッチ受信ユニットの端子No.7(電源ボタン)につなげた。
こうすることで、ステアリングホイールスイッチの「電源」で、サンキューハザード機能や5分間ハザード機能が使えるようになる(ただし
キースイッチが「Acc」か「ON」のときに限る)。 |
6 |
橙色コード |
ハザード出力 |
別売りハザードキットにつなげる。
通常はオープン電圧(∞)、ハザード出力中はアース電位(0V)となる。
リバース時のハザード出力中は、普通のハザード動作のようにオープン←→アースを繰り返す。
ドアロック時は1回、アンロック時は3回出力される。
管理人はハザードキットを自作し、アース電位となったときにリレーを作動させ、ハザードを点滅させている。 |
7 |
黄色コード |
予備線 |
どこにもつなげない。
アースするとミラーコントローラの電源が入らなくなる。
電源ONのときにアースすると、ミラーコントローラのメモリーインジケータやRインジケータが点灯しなくなるが、一応作動はする。 |
ロック信号線/アンロック信号線については、白色コードのみや茶色コードのみ配線することも可能です。この場合は配線したコードに対応する作動しか行われません。例えば茶色コードのみ配線すると、ロック時はミラー格納は行われず、アンロック時のみミラー復帰が行われます。これは「ロック時に必ずミラー格納するのはちょっとイヤだ」という場合に有効で、必要な時だけ手動でミラー格納し、復帰はアンロック操作で自動でやる、といった使い方ができます。
装着後、最初のロック操作から3秒以上経過後にアンロック操作することで、車両のロック信号が自動的に認識されますので、最初が肝心です。
注意:ミラーサポートシステムの電源をOFFにしていても、バッテリー端子を外してつけ直すと勝手にONになってしまいます。電源OFFにして点検整備を受けるときは注意してください。
注意:車種別専用ハーネスをつなげても、ミラーサポートシステムの本体ユニットをつなげないと電動ミラースイッチが操作できません。
注意:細かい話になりますが、電動ミラースイッチコネクタの端子No.1「ACC電源」が12Vのときはドアミラーの自動格納/復帰は行われません。これは乗車中にロック/アンロック操作しても格納させないための配慮だと思われます。ということは、ターボタイマー装着車においては、クルマを降りてもタイマー作動中はミラー格納されない、ということになります。
ハザードキットの自作
いろいろ試してやっているうちに、結局どの回路で落ち着いたのかわからなくなってしまいました。
いろいろな方法があるかと思いますし、クルマに備え付けのハザードスイッチ、フラッシャーユニット、ターンシグナルスイッチ周辺の回路によっては作り方が変わってきます。
次の回路図が一番簡単な基本回路です。


自作したハザードキット(後ろ)とハザードキットアダプタ(手前) (アダプタを使っているのかさえ忘れてしまった)

配線はハザードスイッチコネクタ付近で行いました
装着後の感想
とても便利です。バック時の駐車ラインがよく見えます。
自分はよく窓を開けて後方確認するので、普段は必要ありませんが、窓が開けられない雨の日は便利です。
ただ、ミラー鏡面を下げすぎると遠方が見えなくなるため、遠くから近づいてくるクルマに気付くのが遅れるおそれがあります。
車検点検でクルマを預けたときに日産の人によく言われるのは、「ギアをバックに入れたときにハザードが点灯するのとかはご自分で取り付けなさったのですか?」です。どう思って言ったのかはわかりませんが、結構複数の人に感心を持ってもらっています。
※Powerボタンで電源を切っておいても、バッテリー脱着後は勝手に電源が入ってしまうようです。
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