概要
2003年4月、走行距離13.9万キロの頃、キーがすり減ってきたせいか?ドアのキーが回しにくくなってきていたので、市販のリモコンドアロックを取り付けることにしました。
以前はこんなのイラナイと思っていたのですが、使ってみたらすごく便利でした。
Y31シーマへのリモコンドアロック装着について |
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これをご覧になっているみなさんの中には、リモコンドアロックを取り付けるには、たくさんある配線の中からロック/アンロック信号線を探さなければならないので面倒だ、と思っている方がけっこういると思いますが、そんな心配は無用です。 |
仕組み
純正のドアロック機構は、運転席ドアと他のドアが連動します。運転席ドアをロックすれば他のドアもロック、運転席ドアをアンロックすれば他のドアもアンロックされるという簡単な動きをします。
運転席ドアは、外からキーによるロック/アンロックや、中からドアロックノブの上下によるロック/アンロック、中のレバーを引くことによるアンロックがあります。さらにドアロックスイッチによるロック/アンロックもありますが、これは運転席ドアに変化はありません。
運転席ドアと他のドアが連動することから、運転席ドアだけ電動化すれば簡単に全ドアのロック/アンロックができるようになります。電動化についてですが、ドアロックノブをドアの中でドアロックアクチュエーター(モーター)を使って上下させることで実現しています。
そのドアロックアクチュエーターをリモコンで動かすのがこのリモコンドアロックです。
カードエントリー付車の場合は、純正のドアロックアクチュエーター(運転席)が使えます。モーターキットのドアロックモーターユニットはいりません。
カードエントリー付車でない場合は、純正のドアロックアクチュエーター(運転席)があれば取り付けて使えます。モーターキットのドアロックモーターユニットはいりません。
愛車はモーターキットのドアロックモーターユニットを取り付けていましたが、純正のドアロックアクチュエーター(運転席)を入手してからは交換して使っています。
ほとんどの作業は運転席のところだけで完結します。
仕様
キーレスでドアのロック/アンロックができる
ロック時/アンロック時に音と光で確認できる(アンサーバック機能 )
ボタン操作で音を出さなくできる(サイレントモード)
ボタン操作でトランクを開けられる(トランクオープン機能)
広い駐車場で自分の車を見つけられる(カーファインド機能)
イタズラ防止に役立つ警告LEDランプ。
費用
22,440円(税抜き) (ドアロッくん本体、モーターキット、サイレンの3点購入)
構成図
製品仕様 | |
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品名 | ドアロッくん VR-1 株式会社ル・モンド Vaio事業部 |
仕様 | ロック/アンロックをハザードで確認できるアンサーバック機能搭載。 イタズラ防止に役立つLEDランプ。 トランクオープン機能搭載。 広い駐車場で自分の車を見つけられるカーファインド機能搭載。 リモコン2個付属(ボタン電池CR1616×2個入)。 コールバックサイレン VR-12と組み合わせた場合、ロック時に1回、アンロック時に2回サイレンが鳴る。ロック時にロックボタンとアンロックボタンを同時に押すとサイレンを鳴らさずにロックできる(サイレントモード)。この状態からアンロックしてもサイレンは鳴らない。 |
価格 | 購入価格:15,800円(税抜き) |
ドアロックモーターが必要
カードエントリーシステム無車には運転席ドアだけドアロックアクチュエーターが装備されていないため、別売りの専用モーターキットB-2を買う必要があります。購入価格:3,840円(税抜き)
作動電流は最大約3A(電源電圧:13.5V時)。モーターに直結していて、電圧をかけている間はずっと電流が流れ続ける構造(他のシステムに流用する場合は注意)。中身のモーターは JOHNSON ELECTRIC製。
※カードエントリー付車の場合はドアロックモーターを買う必要はありません。純正のドアロックアクチュエーターが使えます。
動作電流 | ||
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状態 | 電流 | 説明 |
待機時 | 約0A | 0Aに限りなく近い。これならバッテリー上がりの問題なし。 |
ドアロック/アンロック操作時 | 約0.6A(最大約2.5A) | ドアロックモーターが行き止まったときに電流が最大になる。 |
カーファインド操作時 | 約0.05A | 電流値にハザードランプへの電流は含まず。 |
トランクオープナー操作時 | (未測定) | |
※電源電圧DC12.0Vで測定。 |
付属LEDランプの点滅スピードは約1Hz(1秒間に1回点滅)。LEDランプへの出力電圧はDC約4Vでプラスコントロール。基板上の抵抗前はDC約5V。
ロック/アンロックに連動して、社外セキュリティシステムの電源をON/OFFしたかったので、本体の基板を探ってみましたが、使えそうな電圧は発生していませんでした。ロック時にLEDランプを点滅させている電圧を使えばなんとかなりそうですが、いかんせん点滅電流なので一工夫が必要です。
実車での電源は補助バッテリーを使っています。
トランクオープン機能
リモコンのアンロックボタンを押し続けるとトランクを開ける機能が働きます。
どのコードに結線すればよいのかはトランクオープナースイッチをご覧ください。
この機能は、ロックが解除されるだけでトランクリッドが上まで開いてくれるわけではありません。これではリモコンは使えても両手がふさがっているような場面では便利とは言えません。上まで開けるようにするには、別途スプリングを仕込むことで可能です。(2004/12/26更新)
何をしてもトランクが開いてしまう問題発生!
※注意:ここに書いてあることは、ドアロックハーネスの赤線をキー差込スイッチに結線したことによって発生した 、まれな問題です。説明書どおり常時電源に結線していればまったく問題ありません。
ドアロックハーネスの赤線をキーを抜いた時に12Vになる電源につなげてみました。こうすることで、キーを抜き忘れたときにドアロックできなくなるので、キーを閉じこめることがなくなり安心です。
これまでの動作テストは完璧でしたが、トランクオープナー(-)出力線(紫)をトランクオープナースイッチに結線したら異変がありました。
キーを差し込んでいるにもかかわらず、ドアロッくんが誤作動してしまうのです。なんとロック/アンロック操作やカーファインド操作をしただけでトランクが開いてしまうのです。
また、同じ電源に結線してあるLEDスキャナーが、キーを差し込んでいる状態でも点灯してしまいました。
原因は、トランクオープナースイッチの開放電圧にありました。
スイッチOFFの時はバッテリー電圧が発生していて、これがトランクオープナー(-)出力線(紫)からドアロッくん本体に逆流し、誤作動を引き起こしていたのです。
ではなぜ操作するとトランクが開いてしまうのでしょうか。
トランクオープナー(-)出力線(紫)からの逆流電流によって一応リモコンには反応します。
だたし、トランクオープナースイッチに発生している電圧は電源としては使えないものなので、ドアロックモーター作動時やハザード点滅時に極端な電圧降下が発生します。
トランクオープナースイッチに発生している電圧が降下すると、トランクオープナースイッチをONにした状態と同じことになるので、トランクが開いてしまうのです。
また、同じ電源に結線してあるLEDスキャナーが、キーを差し込んでいる状態でも点灯してしまうことについては、トランクオープナー(-)出力線(紫)からの逆流電流がドアロッくん 本体を通ってドアロックハーネスの赤線に流れ出ているためです。
トランクオープナー(-)出力線(紫)からの逆流防止用に整流ダイオードを挿入することは、トランクオープン作動時の電流の向きから言って不可能だと思います。
結局、説明書どおりの配線に戻しました。
※注意:説明書どおりに配線しても電源のヒューズが切れると、リモコンでドアをロック/アンロックさせようとするとトランクが開いてしまう症状が出ます。(2012/5/12更新)
電波の到達距離
電波が届く距離はアンテナコードの延ばし方で大きく変わります。ざっと3~30mの差が生じます。アンテナコードは本体からのびています。
あまり感度が良すぎると、クルマから離れていても、リモコンに不意に触れた時に作動してしまいますので注意がいります。
ハザードで確認
ドアロッくんVR-1にはアンサーバック出力線があり、ハザードを点滅できます。ハザード回路に配線するには、ハザードスイッチ裏で結線するのが短い配線で済み、簡単確実です。
どのコードに結線すればよいのかはハザードスイッチをご覧ください。
音で確認
ロックしてクルマから離れるときにポケットの中でリモコンのボタンを誤って押してしまわないか心配なので、音で確認できるコールバックサイレンを追加しました。
コールバックサイレンの仕様 | |
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品名 | コールバックサイレン VR-12 (Vaio ドアロッくんVR-1・コールバックユニット専用オプション) 株式会社ル・モンド Vaio事業部 |
仕様 | ドアロッくんVR-1と組み合わせた場合、ロック時に1回、アンロック時に2回サイレンが鳴る。 ロック時にロックボタンとアンロックボタンを同時に押すとサイレンを鳴らさずにロックできる(サイレントモード)。この状態からアンロックしてもサイレンは鳴らない。 SOUNDTECH SEP-8300 PIEZO SIREN 6-16VDC TAIWAN R.O.C. 011015 延長コード付属。 |
価格 | 購入価格:2,800円(税抜き) |
このサイレンは12Vで作動する汎用タイプなので、セキュリティなどにも使用できます。なおドアロッくんVR-1はマイナスコントロールで鳴らします。
ロック/アンロック時に鳴るタイミングはハザードの点滅とは同期しません。
バッテリーに直結するとビックリするぐらいものすごい音で鳴ります。
ロック/アンロック時は「キュッ!」と短い音なのでさほど音の大きさは感じませんが、借りてる駐車場は住宅街のど真ん中なのでサイレントモードは助かります。
このサイレンを車内に設置すると外からは聞えないので、ロック/アンロック時に十分な音が聞こえるようエンジンルームに設置しました。
本体は運転席足元に設置したので、そこからエンジンルームまで配線しなければなりませんが、以前、減光システムで使っていた配線が2本残っていたのでそれを利用しました。
本体の常時電源は補助バッテリーから取っている関係で、メインバッテリーを外すとサイレンが鳴り出します。なぜ鳴るのかはわかりませんが、これを「メインバッテリーが外されても作動するセキュリティーシステム」として利用しています。 このサイレン、個人的にはあまりいい音とは思いませんでしたので、交換しました。(2004/12/26更新)
トラックとすれ違ったときに、勝手にアンロックされてしまったことがあります。出力の大きい違法無線が悪さをしたのでしょうか?。それともパワーウィンドウメインスイッチの故障が原因だったのでしょうか?いまとなってはわかりません。