ドアに鍵をかけます ドア ロック機構 (基本資料)
(サービス周報、取扱説明書から引用)
Y31シーマおよびY31セドリック・グロリアに適用
目次→仕様、ドアロックおよびストライカー、ドアアウトサイドハンドル、ドアインサイドハンドル、ドアロックノブ、集中ドアロック、キーレスロック、チャイルドセーフティドアロック
Y31シーマの運転席ドア
(1)仕様(セドグロ)
項目↓/部位→ |
フロントドア |
リアドア |
ドアロックおよびリモートコントロール |
かみ合い方式 |
フォークピン方式 |
← |
ロック内蔵機構 |
空振り機構 |
助手席のみ |
あり |
キーレスロック機構 |
あり |
- |
ロックキャンセル機構 |
あり |
なし |
チャイルドセーフティロック機構 |
なし |
あり |
ロックノブ方式 |
ドアフィニッシャー上部埋め込み式 |
← |
インサイドハンドル |
プルライズ式 |
← |
アウトサイドハンドル |
フルエスカッション付グリップタイプ |
← |
オーバーライド機構 |
運転席のみ |
なし |
(2)ドアロックおよびストライカー(セドグロ)
ドアロックはラッチ部樹脂モールド付き反力分割のフォークピン式が採用され、閉じ音性能向上および操作力軽減が図られました。
(3)ドア アウトサイド ハンドル
@基本構造および材質
・エスカッションの車体色化およびフラッシュサーフェス化により、アウターパネル面と一体感のあるデザインとし、外観品質の向上が図られました。(シーマ)
・フルエスカッション付グリップタイプが採用され、高級感および操作性の向上が図られました。(セドグロ)
材質(シーマ)
部位 |
材質 |
ハンドル部 |
ポリアセタール + クロムメッキ |
エスカッション |
亜鉛ダイキャスト + 車体色塗装 |
材質(セドグロ)
部位 |
材質 |
ハンドル部 |
ポリカーボネート(PC) |
エスカッション |
無塗装部 |
亜鉛ダイキャスト + クロムメッキ |
塗装部 |
亜鉛ダイキャスト + クロムメッキ + 黒色塗装 |
Aキー穴照明付アウトサイドハンドル
・セダン、ハードトップの上級車にキー穴照明付きのアウトサイドハンドルが採用され、便利性の向上が図られました。(セドグロ)
・照明の作動システム
(イ)ハンドルを引くことにより、ハンドルのレバー側にセットされたマグネットがスイッチを作動させ、タイムコントロールユニットへ信号を送ります。
(ロ)タイムコントロールユニットからハンドルのLEDへ約7秒間通電し、緑色に点灯します。
(4)ドア インサイド ハンドル
これはY31シーマの助手席ドア
・新造形のインサイドハンドルを採用し使いやすくなっています。また、ハンドル部は全車、クロムメッキ仕様です。(シーマ)
・エスカッションはワンタッチ取り付け方法とし、色は室内色に合わせたマルーン、ブラウン、グレー、ダークグレー(タイプII-S専用色)の4種類があります。(シーマ)
・エスカッションは、ワンタッチ取り付け方法とし、全車共用の形状とし、色は室内色に合わせた赤、茶、青の3種類があります。(セドグロ)
・ハードトップ全車およびセダンクラシック車以上のハンドルはメッキ仕様です。(セドグロ)
・ハンドルおよびエスカッションの材質はポリアセタールです。(セドグロ)
(5)ドアロックノブ
ドアロックノブについてはこちら
これはY31シーマの助手席ドア
(6)集中ドアロック
・ドアロックタイマーをパワーウインドウメインスイッチに内蔵し、メインスイッチと助手席スイッチを多重通信で結び、省配線、省スペースおよび軽量化が図られています。
・走行時のドアインサイドハンドル誤操作などによるドアの開放を防止するため、車速が約15km/hを越えると、運転席を除く他のドアを自動的に施錠する車速感知式集中ドアロックが全車に採用されています。
@仕様(セドグロ)
種類 |
内容 |
簡易型手動式 集中ドアロック |
インストに取り付けられたON-OFFスイッチにより、運転席を除く全ドアの施錠または解錠を行う。 |
手動式 集中ドアロック |
運転席のドアスイッチ(ドアロックノブ、ドアキーまたはアームレストのON-OFFスイッチ)を操作することによって、他のドア内に組み込まれているアクチュエーターを連動させ、運転席以外のドアロックをON-OFFする。 |
車速感知式 集中ドアロック |
手動式集中ドアロックに車速が約15km/h以上で、運転席を除く全ドアが自動的に施錠する機能を追加したもの。 |
A作動モード(セドグロ)
種類 |
操作↓/作動→ |
運転席ドア |
運転席以外のドア |
簡易型手動式 |
インストスイッチ |
解錠 |
連動せず |
解錠 |
施錠 |
連動せず |
施錠 |
手動式 |
運転席 |
キーシリンダー |
解錠 |
解錠 |
← |
施錠 |
施錠 |
← |
ドアロックノブ |
解錠 |
解錠 |
← |
施錠 |
施錠 |
← |
ドアアームレストスイッチ |
UN LOCK |
連動せず |
解錠 |
DOOR LOCK |
連動せず |
施錠 |
車速感応式 |
車速15km/h以上 |
連動せず |
施錠 |
A’作動モード(シーマ)
操作↓/作動→ |
運転席ドア |
運転席以外のドア |
運転席 |
キーシリンダー |
解錠 |
解錠 |
← |
施錠 |
施錠 |
← |
インサイドハンドル |
解錠 |
解錠 |
← |
ドアロックノブ |
解錠 |
解錠 |
← |
施錠 |
施錠 |
← |
ドアアームレストスイッチ |
UN LOCK |
連動せず |
解錠 |
DOOR LOCK |
連動せず |
施錠 |
車速15km/h以上 |
連動せず |
施錠 |
集中ドアロックとしての作動は上表の通りですが、運転席以外のドアについては手動で、各ドア単独に「施錠」「解錠」操作できます。
※運転席ドアを解錠しても他の全ドアを解錠しなくするには、次のいずれかの方法でできます。ただしドアアームレストスイッチのUNLOCKボタンには連動します。
・ドアロックスイッチのコネクタからNo.3の端子を抜くかコードを切る。
・パワーウインドウメインスイッチのコネクタからNo.14の端子を抜くかコードを切る。
B回路図
この回路図はセドグロとシーマ共通
C作動説明
a.施錠時
・パワーウインドウメインスイッチのドアロックスイッチ「DOOR
LOCK」をONまたは運転席ドアロックノブをロック側にすると、a点の電位が約12Vから約0Vに下がります。
・ドアロック用のICから送信用のICにドアロック信号が入ります。
・ドアロックの信号はアドレス線、データ線によって送信用ICから受信用IC(助手席パワーウインドウスイッチ内)へ送られます。
・受信後、トランジスタTr6のベース電流が受信用ICから流れ、Tr6がONします。
・Tr6がONすると、ロックリレーのコイルに電流が流れ、リレーの接点が
A側に移ります。
・ロックリレーの接点がA側に移ると、モーターはBAT→端子No.21→ロックリレーの接点A→端子No.23→モーターM→端子No.24→アンロックリレーの接点B→端子No.22→アースの回路で施錠方向に作動します。
b.解錠時
・パワーウインドウメインスイッチのドアアンロックスイッチ「UNLOCK」をONまたは運転席ドアロックノブをアンロック側にすると、」b点の電位が約0Vに下がります。
・ドアロック用の信号がアドレス線、データ線によって送信用ICから受信用IC(助手席パワーウインドウスイッチ内)へ送られます。
・受信後、トランジスタTr7のベース電流が受信用ICから流れ、Tr7がONします。
・Tr7がONすると、アンロックリレーのコイルに電流が流れ、リレーの接点が
A側に移ります。
・アンロックリレーの接点がA側に移ると、モーターはBAT→端子No.21→アンロックリレーの接点A→端子No.24→モーターM→端子No.23→ロックリレーの接点B→端子No.22→アースの回路で解錠方向に作動します。
(7)キーレスロック
ドアロックノブを押し込み、ドアハンドルを引いたままドアを閉めると施錠します。
注意: キーレスロックするときは、キーを車内に忘れないようにしてください。
(8)チャイルド セーフティ ドアロック
室内から後席ドアを開けられなくする装置で、左右の後席ドアに付いています。
子供を後席に乗せたときなどに使います。
・作動
後席ドアを開け、ロックレバーをLOCK側にしてドアを閉めると室内側のハンドルを引いてもドアは開きません。
外側のドアハンドルを引けば開きます。
・作動解除
ロックレバーをFREE側にします。
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