公開日:2008年7月4日
最終更新日:2019年4月8日

電動格納式です

ドア ミラー

Door Mirror

カテゴリー : 基本資料

Y31シーマおよびY31セドリック・グロリアに適用

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Y31シーマのワイパー付電動格納式ドアミラー

概要

Y31シーマは、タイプII系車とタイプIリミテッドにワイパー付電動格納式ドアミラーが標準設定されました。

全車にティンテッド裏面鏡が採用され、後方視認性の向上が図られました。

ドアミラーは、運転席側インストルメントスイッチ操作(ワンタッチ式)で格納および仕様位置に戻る電動格納式ドアミラーを採用。

仕様

項目 適用車種 外観色
(材質)
電動格納式ドアミラー
(鏡面電動リモコン式)
ワイパーなし Y31シーマ タイプI
Y31セドリック・グロリア
クロームメッキ+黒色
(ABS)

グランツーリスモ系は車体色塗装
ワイパー付き Y31シーマ タイプII系
Y31シーマ タイプIリミテッド
クロームメッキ+黒色
(ABS)

ドアミラーの特長

  • プッシュロック式ミラー格納スイッチによるワンタッチ格納システムを採用(プッシュロック式ミラー格納スイッチは、スイッチの開側または閉側を押したとき、スイッチから手を放しても中立位置に戻らないタイプ)。

  • ギアを用いた格納構造で、作動音の静粛性を向上。

  • ギア群の減速比を左右で異なる設定とし、ミラー格納時間を左右ほぼ同時になるようにした。

  • PY31型車と同様に鏡面を高級感のあるブルー色としたティンテッド裏面鏡(着色ガラス)を採用し、夜間視認性を向上。

  • 手で開閉することが出来る。ミラー本体の外端を後方へ押すと格納し、戻すときは前方に"カチッ"と音がするまで押し戻す。

  • ミラーベースの材質はアルミダイキャスト(Y31シーマ)。

ワイパー付電動格納式ドアミラー

ワイパーの採用により、雨天時にミラー鏡面に付着した水滴を除去し、後方視認性の向上が図られています。

電動ミラースイッチは、運転席側インストルメントにあり、ワンタッチ操作で鏡面の可動、ミラーボディーの格納、ワイパーの作動ができます。

格納スイッチは、キースイッチが「Acc」か「ON」のときに作動します。また手動でミラーを開閉できます。

※格納スイッチを1度押すと、中立位置に自動的には戻りません。手動でミラーを開閉しても、キースイッチを「Acc」か「ON」の位置にすると、ミラーが格納スイッチの押されている方向へ開閉してしまいます。これを避けるには、格納スイッチを操作した後で、反対側を軽く押して中立位置に戻しておきます。

ワイパーの仕様

キースイッチが「Acc」か「ON」のときに、ミラーワイパースイッチを1回押すと、ワイパーが3回作動(上下に3往復)し、止まります。

※スイッチを押す時間が極端に短いと動かないことがあります。このようなときはスイッチを長く押します。

ワイパー作動回数 ワンタッチ 3往復
ブレードの長さ 130mm
アームとブレードの結合方式 かしめ

システム図

作動説明

電動格納の格納作動時

  • 格納スイッチの閉側を押しているとき

    閉側を押すと、電流はACC電源 → 電動ミラースイッチ(端子No.1→端子No.9)→ 開閉停止位置スイッチの導通部 → ダイオード→モーター → ポジスター (図ではサーミスタ)→ 電動ミラースイッチ(端子No.8→端子No.3)→ アースへと流れ、モーターが回転を始め、格納動作が始まります。
    このとき、開閉停止位置スイッチも格納動作と連動して回転します。

  • 格納動作終了時

    ドアミラーが全閉状態になると、開閉停止位置スイッチの接点が非導通部に達し、モーターに電源が供給されなくなるため、モーターは停止して格納動作が止まります。

    注:回路中のサーミスター(本当はポジスター)はドアミラーが障害物などに当たると、モーターがロックして過電流が発生するため、電流の増加に伴い抵抗を増加させて、回路の熱損を防いでいます。

    ※Y31セドリック・グロリア前期型は、ミラータイマーにより作動します。

ミラーワイパーの作動時

  • ワイパーが作動を開始するとき、プリントサーキット(PC)板上の接点は、イの位置にあります。
  • ワイパースイッチをONにすると、電流は図のように流れ、モーターは作動し、PC板上の接点はロの位置(導通部)に移動します。
  • 接点がロの位置に移動すると、ワイパースイッチがOFFの状態でもアース回路が成立し、接点がイの位置(非道通部)に戻るまで、モーターは作動します。
  • したがって、スイッチを1回ONにすると、接点が1回転する間モーターは作動し、ギア比によってワイパーは3往復します。

サービス性の向上

ドアミラーの損傷に備えて、ミラー本体がドアに取り付いたまま、ミラー鏡面やミラーボディーカバーなどを容易に交換できる構造になっています。

部品を小単位で交換可能な構造とし、サービス性の向上が図られています。

  • Y31シーマのガラスミラー(ミラー鏡面ガラスとミラーホルダーのセット)
              左:96366-45V60 右:96365-45V60 各1,670円
  • Y31シーマのミラーボディーカバー(メッキ部分)
              左:96374-45V20 右:96373-45V20 各7,280円
  • Y31シーマのドアミラーボディ(黒い部分)
              左:96354-45V60 右:96353-45V60 各3,640円
  • Y31シーマのミラーワイパーブレードアッセンブリー(ワイパー替えゴム)
              左右共通 96385-45V60 1個610円
    ワイパー替えゴム
    ドアミラーワイパーの替えゴム 96385-45V60

※価格は2006年3月現在(ガラスミラーのみ2007年9月現在)

ミラー作動の注意事項

  • 常温時のミラー格納時間は2~3秒ですが、低温時ではモーターの回転が低下し、約5~6秒と長くなることがあります。
  • 完全に凍結した場合は、格納スイッチを押しても作動しなくなりますので、この場合は手動で数回ドアミラーを可倒させると、氷が割れ通常どおり作動します。
  • ミラーワイパーのブレードが凍結した場合は、スイッチを押す前にワイパーアームを上げて氷を除去してから作動させてください。
  • 凍結により動きが悪くなり、完全に格納する前にタイマー(通電時間約5秒)が切れ、格納途中で停止することがあります。この場合は、もう一度格納スイッチを押すと格納できます(Y31セドリック・グロリア前期型)。

カードエントリー用アンテナ内蔵(Y31セド・グロ前期型)

Y31セドリック・グロリア前期型のカードエントリーシステム装着車は、運転席側ドアミラー内部にカードエントリー用アンテナが組み込まれています。

※Y31セドリック・グロリア後期型ハードトップおよびY31シーマの場合は、運転席側センターピラーアッパーガーニッシュ裏側に組み込まれています。Y31セドリック・グロリア後期型セダンの場合は、運転席側ドアインナーパネルに組み込まれています。

※カードエントリーシステム装着車のミラーボディ(メッキなし)を交換する場合は、同仕様のメッキなしを使ってください。メッキ付きミラーボディは、クロームメッキにより電波が遮られ、カードエントリーの作動不良の原因となります。