概要
2011年9月、走行距離29.6万kmの頃、インヒビタースイッチをオーバーホールしました。
これでスターターモーターの反応が良くなりました。
しかし一時的に良くなっただけでした。
オーバーホール
インヒビタースイッチを分解するのは今回で2回目です。
前回は接点入れ替えをしましたが、それだけでは不十分のようで、熱がこもったときにエンジンがかからなくなる症状が出てしまいました。
インヒビタースイッチに原因があることは、インヒビタースイッチ間の接触抵抗や電圧(降下)で確認できていますので、今回は接点を磨くことと接点を押し上げているバネを伸ばすことにしました。
接点を磨くには古いグリースが邪魔になるので、掃除すると共に、新しいグリースアップも行いました。
これにより、キースイッチを「START」にしてからスターターモーターが回り出すまでのタイムラグが無くなりました。
しかし、これは一時的なもので、エンジンがかかりにくい病は完治しませんでした。
接点の濃いところは酸化しているのだろうか?
可動接点が触れるところは色が変わっていた
(このシリコーングリースはゴム・プラスチックに使っても安心なもの)
使ったもの
- エレクトロニッククリーナー
- 超精密ブラシ
- シリコーングリース
- 19ミリスパナ
- 10ミリソケットレンチ
- 8ミリソケットレンチ
- プラスドライバー
- その他(ウエス、パンタジャッキ、ウマ、敷物)
KURE CRC 速乾性 電気・電子パーツクリーナー
「プラスチック部品にもOK!」
No.1 (3本入=1mm、1.5mm、2.4mm)
「超精密ステンレスブラシは、毛細管現象を利用した湿式タイプ。
ブラシ先端部を溶液(有機材・洗浄剤・その他液体)につけると毛細管現象が起き、
パイプ内部に溶液が充満し、使用に伴ってぶらし先端部に供給されるので
ブラシのみでは落ちなかった様な汚れもきれいに落とせる」
「ヤスリの目づまりを解消。メッキ処理前の汚れ落とし。半田の時の下処理用。
プラモデルのバリ取りと接着剤はがしに。
技巧歯の細かい仕事に。ゴルフのアイアンヘッドの汚れ落としに。
彫金の七宝焼のこまかいバリ取りに」
購入価格:780円
使用温度範囲:-30~+200℃ 耐熱、耐水、耐膨潤、防錆、長期潤滑
特長:金属・紙・木材・プラスチック・ゴム等あらゆる素材の組み合わせに優れた潤滑性を発揮する。
Oリング、Z型オイルシール等に起こるゴム部分の膨潤、収縮、プラスチックの破損が極めて少ない。
品番:075 リチウム石けん基 NET.50g 株式会社エーゼット
購入価格:1,480円
グリースについて
今回のオーバーホールは一時的に直っただけで、まだエンジンがかからない病が続いています。使ったシリコーングリースが悪かったのか?というと、ハッキリしたことはわかっていません。
前回のインヒビタースイッチの接点入れ替えではグリースの入れ替えはしていないのに同じ症状がでています。このことからグリース以外に原因があると考えられます。スライド接点裏側のハンダ割れなどです。
今回使ったシリコーングリースがオススメというわけではありません。他の種類のグリースでも使えます。ただしゴム・プラスチックを侵さないものにしてください。
シリコーングリースを使う場合は、低分子シロキサン対策品にしてください。対策品でないと接点障害が起きるかもしれません。今回使ったシリコーングリースは対策品ではないようです。
インヒビタースイッチは高温にさらされ、内部が密閉されていて、その内部にスライド式電気接点があり、樹脂やゴム(シール)もあります。
これらを考えると選ぶ基準は、ゴム・プラスチックにも安心して使え、非シリコーン系で接点障害の心配がないグリース(もしくは防錆・潤滑剤)になります。
もう一度オーバーホールする機会があれば、サンハヤト 接点復活王 ニューポリコールキング を使ってみようと思っています。
接点復活王は旧タイプのものを2007年から電子機器や車両に使っていて実績はあります。ただインヒビタースイッチへの使用実績はないので、オススメ対象にしていません。
(クルマの下に潜るときはウマが必需品ですが、画像の位置に置くと邪魔になります)
作業時間は2時間半でした。
写真や動画を撮りながら作業しました。