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公開日:2010年7月2日
最終更新日:2011年10月11日

心配になったので・・・

フューエル フィルターの交換
(メンテナンス)

Y31シーマおよびY31セドリック・グロリアに適用


交換後のフューエルフィルター AY505-NS005

目次概要購入交換した手順交換後の変化は?フィルターを分解使った工具防錆・光沢保護にご注意


概要

2010年4月、走行距離27.0万キロの頃、フューエルフィルター(燃料フィルター)を新品に交換しました。
特に不調症状はなかったのですが、心配になってきたのとフィルターを分解して中を見たかったので交換することにしました。


購入

日産ディーラーに注文して買いました。

請求金額:4,242円(税込み)

日産サティオK店

費目 コード 作業内容および部品名称 記号 数量 部品代 技術料
AY505-NS005 カートリッジ アッセンブリー   1

4,242円

 

※カートリッジ アッセンブリーは燃料フィルター(フューエルフィルター)のこと。フューエルストレーナアッセンブリーともいう。
※交換は自分でやったので工賃は0円。
※質量:0.5kg。
※IN側:8.0mm、OUT側:8.0mm。
※OUT側以外のタンク部はアルミ(アルマイト?)製のようで磁石はつかない。




交換した手順

自分がやった手順を書いておきます。

1.燃圧を抜く

エンジンがかかっている状態でエンジンルームにあるフューエルポンプのヒューズを抜きました。これでエンジンに燃料が供給されなくなり、ホースに残っている燃料を使い切るとエンストします。ヒューズを抜いてから数秒〜数十秒でエンストします。しかしこれだけでは不十分なので(フューエルフィルターからホースを抜いたときに燃料が吹き出す)、ヒューズを抜いたままの状態でエンジンをかける操作(クランキング)を3回しました。


2.ホースを自由にする


ホース-ホースクランプを外す


ホースをまとめているホースtoホースクランプなどを取り、ホースを自由にしました。

どこのホースから抜くかですが、まず最初にできるのは一カ所しかありません。フューエルフィルターのOUT側につながっているホースです。

ホースも交換する場合でもホースは切らずに抜いた方が無難です(切り込みを入れたところから燃料が噴き出す恐れがあるため)。

燃料が出てくる可能性があるため、空の容器(ペットボトルなど)とウエスを用意しておきました。ペットボトルはラベルが燃料で溶けてベタベタになるので剥がしておいた方が良いです(自分は剥がしませんでした)。



3.OUT側のホースを抜く


OUT側のホースクランプを緩める


ホースが抜けないので内張りはがしでグイグイやった


まずホースを留めているクランプを緩めました。次にホースを抜くのですが、手で引っ張ったりグリグリ回しても外れそうにないので、内張りはがし工具を使ってテコの応用でホースを少し抜きました。そして手でホースを回しながらゆっくり抜いていきました。



ホースが抜けそうになると燃料が少し出てきたので、
この後ウエスで包んでゆっくり様子を見ながら抜いた


ホースが抜けきったらペットボトルに挿した。
フューエルフィルターからもホースからもほとんど出てこなかった。しかし・・・



急にホースが抜けて燃料が噴き出すと危険なので、抜けきる直前にウエスで包みました。
空のペットボトルを近くに用意し、抜いたホースをペットボトルに差し込みました。出てきた燃料はほんの数滴、チョロチョロでした。

しかし、大丈夫だと思った瞬間に、外したホースのエンジン側からいきなり出てきました!(通常の燃料の流れとは逆方向です。おそらく燃料タンクのフューエルキャップの開けてなかったのでリターン側の圧力が影響したのかもしれません)。あわててウエスで押さえて吸わせました。ウエス全体が湿るほど燃料が出てきました。

いつどうなるかわからないので、外したホースは作業中盤までペットボトルに差しておきました(エンジンの余熱で燃料が膨張して出てくるかもしれないので)。

4.ブラケットを外す


ストラットタワーに留まっているブラケットのボルト2本を外す(10mmスパナ)


ブラケットが外れたところ


ブラケットのリング部分のビスを緩め、ブラケットを下に落としたところ。
IN側のホースを外しやすくするためフューエルフィルターを横に寝かした


狭くてやりにくいのですが、ブラケット(ステー)が留まっているネジを緩めて外しました。リング部分はプラスドライバーで、ストラットタワーに留まっているネジはプラスドライバーと10mmのラチェットを使いました。外したブラケットはそのまま下にずらしました。
ここで作業の邪魔だったブレーキマスターシリンダーストッパーを外しました。


5.IN側のホースを抜く


IN側のクランプを緩めてずらしたところ



IN側のホースが抜け、フューエルフィルターを取り出したところ


フューエルフィルターを横に寝かせてIN側のクランプを緩め、ホースを抜きました。このときも内張りはがし工具が役に立ちました。
しかしホースは動いても力が入りにくかったので、予め用意しておいたホース外し工具を使って抜きました。
ホースを抜くとフューエルフィルターに溜まっていた燃料が出てきたので、ウエスで受け止めながらフューエルフィルターを取り出しました。白いウエスが黒くなるほど燃料が汚れていました。ホースからは燃料はほとんど出ませんでした。

取り外したフューエルフィルターには
「JECS A41-000001 MADE IN JAPAN」の刻印がありました。
 


フューエルフィルターから出てきた燃料でウエスが黒くなった



6.新しいフューエルフィルターをIN側のホースを差し込む


新しいフューエルフィルターのIN側にホースを差し込んだところ


ここからはやってきた手順をさかのぼります。
ブラケットを取り出してしまっている場合は元のようにIN側のホースに通しておきます。
ホースの差し込みは意外と簡単にできました。ホースクランプの向きはプラスドライバーの回しやすい位置に来るようにしました。


7.ブラケットを取り付ける


ブラケットを取り付けたところ


ブラケットを新しいフューエルフィルターに取り付けました。そしてストラットタワーに固定しました。


8.OUT側のホースを差し込む


OUT側ホースを差し込んでクランプで留めたところ


ホースを差し込み、クランプで留めます。このホースクランプの向きもプラスドライバーの回しやすい位置に来るようにしました。


9.ヒューズを元に戻してエンジンをかけてみる

ホースの緩みなどがないか点検しました。
エンジンをかけるときにキーをいったんONの位置で止め、燃料ポンプを数秒働かせてからエンジンを始動しました。


10.漏れがないか点検

ホースを触って動かしてみて漏れてこないか確認しました。
その後も走行中にガソリン臭がしていないか気にかけました。




交換後の変化は?

フューエルポンプの作動音が劇的に静かになりました。以前はリアパーセルシェルフの小物入れ(底は撤去したのでトランクと直に通じている)のフタを開けていると、フューエルポンプが高回転になったときに結構音が聞こえていました。それがフューエルフィルターの交換後は小物入れフタを開けていても耳を澄ませなければ聞こえない程度になりました。

ポンプの音が静かになったのは、ポンプの負荷が減ったからだと思います。このまま負荷をかけ続けていたらポンプが故障または短命になっていたかもしれません。

その他のエンジン音や走りのフィーリング、燃費などは変化ありませんでした。



フィルターを分解

取り外したフューエルフィルターを分解してみました。

フューエルフィルターの分解はこちら



使った工具

・ホースクランプ外し時→ プラスドライバー
・ブラケット脱着時→ プラスドライバー、ラチェットレンチ 10mm
・ホース外し時→ 内張りはがし工具、ホース抜き工具、ペットボトル、ウエス
・フィルター分解時→ 使い古しのニッパ


ホース抜き工具 「ホース リムーバー プライヤー」 YF-6247A
(これを1,900円で買って用意したが、内張りはがし工具の方が役に立った)



 

防錆・光沢保護に

これはもちろん交換する前にやりました。
新品のフューエルフィルターがあまりにもキレイだったので、そのキレイさを保つために表面をコーティングすることにしました(普通の人はこんなことしませんね)。


塗るまで素手で触らないようにした
(KURE CRC シールコート 防錆・光沢保護剤)


コーティングに使ったのは、KURE CRCの「シールコート」防錆・光沢保護剤です。無色透明のスプレー塗料で、臭いも仕上がりも普通のクリアラッカースプレーに似ています。使い方も普通のスプレーと同じで簡単です。塗る前に油分がつかないように袋から取り出すときも素手で触らないようにしました。
全周塗るので、置いて塗るよりつるした方がいいと思い、ホースを差す部分にワイヤーをくくりつけてつるしました。穴とホースに触れる部分はマスキングして塗料がつかないようにしました。
 


シールコート塗装後は触っても手垢が付かなくなった
(白いのはマスキングテープ、赤いのは吊すためのコード)


フューエルフィルターの外側を覆っている大部分はアルミ製(アルマイト?)のようで(磁石がつかない)、さすがにそこは定着が良くなく、爪でやや強めにひっかくと剥がれてしまいました。本当はプライマーを塗りたかったのですが、「シールコート」注意書きに「塗装面には絶対に使用しないでください」と書いてあったので下塗りはしませんでした(下塗りと塗装面の意味は違うのかな?)。でも可能ならやった方が剥がれにくくなると思います。

爪でひっかいても剥がれにくくするために、「シールコート」の塗装乾燥後にボディーコーティング剤を塗りました。摩擦抵抗が少なくてツルツルに仕上がるので引っかいても剥がれにくくなりました。



ご注意

自分で交換してわかったことですが、素人はあまりやらない方がよいと思いました。それでもやる場合は以下の点に注意してください。

・エンジンが冷えてから作業すること。最悪作業中に漏れた燃料がエンジンの余熱で気化し発火する恐れがある。また作業中にやけどをする恐れがある。
・配管に残っている燃料を十分に抜くこと。燃料ポンプのヒューズを抜いてクランキングを数回行っても始動できてしまうほど燃圧が下がらないときがある。燃圧が下がっていない状態でホースを抜くと燃料が噴き出す。
・燃料が出てきたときのために容器(ペットボトルなど)やウエスを用意しておくこと。燃料がペットボトルの外側に着くとラベルが溶けることがあるので、ラベルは剥がしておくと良い。
・ホースはいっぺんに抜かず、クランプを少し緩めてはホースをグイグイやって少しずつ燃料をしみ出していくのが堅実。しみ出てきた燃料はウエスに吸わせる。
・ホースも交換する場合でも古いホースを切ったりしないこと。切り込みを入れたところから燃料が噴き出す恐れがある。
・燃料通路(ホース内など)にゴミを混入させないこと。
・取り外したフューエルフィルターからはボタボタと燃料が出てくるのでそのままでは捨てないこと。新聞紙やウエスに吸わせて自然乾燥させること。路面に垂れるとアスファルトが溶けて汚くなる。
・燃料のニオイで気分が悪くなることがある。
・万が一の時のために、一人では作業しない。または助けてくれる人がそばにいる環境で作業すること。
・どうにかなってしまったときに、どうにもできない。だから完全に自己責任の世界です。

 


フューエルフィルターの交換は反省会オフの最中に行いました
(燃料を垂らして路面を汚してしまいました・・・反省してます)

 

関連ページ

基本資料 〜 フューエルカット
基本資料 〜 フューエルチェックバルブ
基本資料 〜 フューエルフィルター
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コネクタ表 〜 フューエルポンプコントロールモジュレーター
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