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公開日:2004年6月12日
最終更新日:2013年6月2日

世界初、電子制御で何でもやっちゃう

 デュアル モード マフラー
Dual Mode Muffler

(基本資料)

Y31シーマ全車および
Y31セドリック・グロリアのVG20DET搭載車に適用



デュアルテールチューブ

概要

マフラー部に、常に導通しているロングテールチューブと、パワーバルブを備えたショートテールチューブの計2本のチューブが設置されています。

エンジン回転数とスロットル開度(Y31セドリック・グロリアのVG20DET搭載車はエンジン回転数のみ)に基づく電子制御によってパワーバルブを開閉させ、マフラー部で排気の流れ方を制御する機能(世界初)を備えています。

エンジン高回転時はバルブを開いて排気抵抗を減らし、運動性能を向上させた出力重視のモードになります。
エンジン低回転時はバルブを閉じて排気騒音を低減させた
消音性重視のモードになります。

簡単に言えば高出力と静粛性を両立させたマフラーと言うことになります。


構成

 

マフラーコントロールユニット


マフラーコントロールユニットと基板


マフラーコントロールユニットは、イグニッションスイッチ(エンジンキー)や、ECCSコントロールユニットからのエンジン回転数、スロットルバルブスイッチ(フルスロットルスイッチ)からのスロットル開度信号(Y31セドリック・グロリアのVG20DET搭載車は除く)などの情報を元にマフラーアクチュエーターに指令を送っています。

つまり完全に電子制御です。

マフラーコントロールユニットのコネクタ表はこちらをご覧ください

 

マフラーアクチュエーター



マフラーアクチュエーター

マフラーアクチュエーターとは、内蔵モーターの作動によりワイヤーを介してバルブを開閉する装置です。トランクルーム左下にあります。

マフラーコントロールユニットから送られるバルブ開閉信号によって作動します。

マフラーアクチュエーターのコネクタ表はこちらをご覧ください


マフラーバルブの作動条件

エンジン回転数とマフラーバルブの関係 (Y31シーマ全車の場合)
エンジン回転数 約2,400rpm以下 約2,500rpm〜約4,500rpm 約4,600rpm以上
スロットル開度 全域 1/2以下 1/2以上 全域
バルブの状態 全閉 全開
排気通路 1本 2本
効果 消音性能向上 排気抵抗低減による出力性能向上
補足 空吹かし(接地状態)の場合。
スロットル開度約1/2以下の場合で、接地状態では作動しない。

 

エンジン回転数とマフラーバルブの関係(Y31セドリック・グロリアのVG20DET搭載車の場合)
エンジン回転数 約2,250rpm以下 約2,500rpm以上
バルブの状態

全閉

全開
排気通路 1本 2本
効果 消音性能向上 排気抵抗低減による出力性能向上
パワーロスは従来の約半分
補足 Y31シーマと異なる点は、エンジン回転を2,500回転付近しか見ていないことと、スロットル開度を作動条件に入れていないこと。


Y31シーマでは、4,600回転以上をほんの数秒間だけでも維持すると、もの凄いスピードになってしまいますから、一般道でごく普通に運転する限りではバルブが開くことはありません。たとえ開くことがあってもほんの一瞬だけでしょう。

なお、バルブの全開または全閉動作に要する時間は、最低でも1秒かかります。
 

エンジンキーとの関係

エンジンキーとマフラーバルブの関係
キー操作 バルブの状態

[ON]にしたとき

全閉 (数秒間、リセット動作)

[START]にしたとき

全開

愛車は[START]のときコントロールユニットからバルブオープン信号が出ていない。


これがシーマの底力だ

マフラー交換なんて絶対に考えられなかった自分ですが、簡単な実験でマフラーを取り換えた雰囲気を味わえました。


ちょっとした実験でシーマ本来の力強さを実感

本来はエンジン高回転時に出力を重視したモードにする装備ですが、エンジン低回転時でもバルブが開いているとどうなるか実験してみました。
ちょうど邪魔だったCDオートチェンジャーが故障したので取り外したら簡単に実験できました。

アクチュエーターにつながっているコネクタを外し、ワイヤーが巻いてある部分を手で時計方向に回すだけで準備完了です。
止まるまで回せばバルブが全開になり、途中で止めれば任意の位置で固定できます。

マフラーアクチュエーターのコネクタは必ず外し ます。外さないとキー操作リセット動作してマフラーバルブが閉じてしまいます。


500kgくらいクルマが軽くなった感じ

マフラーバルブを開けたまま走ってみた結果、「走りが楽しくなった!!!」と言えます。
発進時の瞬発力や、1,500回転から3,000回転の常用域での加速力がアップします。その中でも特に1,500回転から2,000回転は、少々オーバーに言うようですが、まるで500kgくらいクルマが軽くなったような感じがする
ほどです。ODスイッチを[OFF]にして アクセルペダルを踏んでいるような加速をしてくれます。

以前、仕事で幾度もVQ30DETエンジン搭載のセドリックを運転したことがありますが、そのエンジンに匹敵するくらい軽快に走れるようになります。
走行10万キロを越えて、やっとシーマ本来の力強さを実感することができた感じがします。


走行中にアクセルペダルを離したときの減速感はほとんどありません(3速以上でかつ30km/h以上の場合)。そのままふわぁーっと走ってしまいます。


高速道路で時速90kmからの加速では、ノーマル
状態ではコンマ数秒のタイムラグがあるのですが、バルブ全開にしたらなくなりました。

なお、オートクルーズで走行中にバルブを開閉しても回転数は変わりませし、この場合の排気音の変化も感じ取れませんでした。


排気音は?

アイドリング時に「ボボボボ・・・」という低音が若干聞こえるようになります。天井の低い駐車場や壁に囲まれた地下駐車場などでは排気音が目立つことがあります。

これはこれで結構感じの良い音だと思います。


燃費は?

燃費については、このところハイオクでもリッター6km台だったのが、いきなり7.5kmを越えるようになりました。しかし、調子に乗ってアクセルペダルを踏むと6km台に落ちてしまいます。経済的な運転を心がければ山岳路走行でも8km台になります。


ノーマルに戻して再確認

ノーマル状態に戻すと、アクセルペダルを踏んでも期待通りの加速が得られず、アクセルペダルが重くなったような感じさえします。急激な加速はできなくなるので、ゆったりとゆっくり走る人にとってはちょうど良いかもしれません。

エンジンブレーキが効いて(これがノーマルなのですが)効率が悪いような感じがするので少々燃費が気になります。



改良を試みる

バルブ作動条件を自分好みにするには?

マフラーバルブが 作動するときのエンジン回転数を変えるには、マフラーコントロールユニットの基板上の抵抗器RX1とRX2の容量を変えればできると思いますが未確認です。

この2本の抵抗器だけ手作業で(?)ハンダ付けされていますので、製造過程 において個々に微調整したのだと思います。他の抵抗器の名称(R1〜)との違いからもわかるとおり、変更できる可能性は十分あります(未確認)。


マフラーコントロールユニットを改造してみました

詳しくはマフラーコントロールユニット(改)をご覧ください

追加装備の車速感知アダプターと併用することにより、アイドリング中はマフラーバルブを閉じて消音性を重視し、クルマが動き出したらバルブを全開にして、出力重視といった構造に改良できます。これを実現したのが車速感知式マフラーです。


また、ATモードが[P]や[N]のときは全閉、[D]や[R]のときは全開のように、ATに連動した制御や、燃料流量感知アダプターなど様々なアダプターと併用することでいろいろな作動条件を持つデュアルモードマフラーが実現可能となります。


遊びでやってました


マフラーバルブが開閉すると、右にくっついているウルトラマンのマスコットが動きます


関連ページ

コネクタ表 〜 マフラーコントロールユニット
コネクタ表 〜 マフラーアクチュエーター
メンテナンス 〜 センターマフラーの交換
追加装備 〜 マフラーコントロールユニット(改)
追加装備 〜 マフラーコントロールユニット(改)応用編
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