概要
主な特徴は次の通りです。
・全車、マフラーの総容量(センター+メイン)を増大し(従来比)、消音向上を図りました。VG系:17.5L→19.9L、RD28:18.9L→24.3L(従来比)。
・デュアルチューブ(ショートおよびロング)の採用およびショートテールチューブに開閉バルブを設けたデュアルモードマフラーを採用し、低回転時消音向上と排気抵抗低減を図りました(VG20DET、VG30DE、VG30DET)。
・フロントチューブ(フロントチューブと遮熱板間)にグラスウールを設け、消音向上を図りました(VG20DET、VG30ET)。
・遮熱板一体型フロントチューブを採用し、さらに遮熱板間にグラスウールを設け、消音向上を図りました(VG30DE、VG30DET)。
・フロントチューブにフレキシブルチューブを採用し、振動低減を図りました(RD28)。
・継手部をフランジタイプとして作業性向上を図りました。
・VG20DET車のセンターマフラー、メインマフラーを変更し、消音向上を図りました(後期VG20DET)。
・VG20DET車に、新型オートマチックトランスミッション採用に伴い、#1マウントブラケットの形状を変更しました(後期VG20DET)。
・メインマフラーASSYに、ダイナミックダンパーを採用し、アイドル時の車室内騒音低減を図りました(後期VG30DE、後期VG30DET)。
仕様
Y31セドリック/グロリア
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Y31セドリック/グロリア |
VG20E |
VG20DET |
VG30E |
VG30ET |
RD28 |
フロント チューブ |
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φ50.8 |
φ63.5 |
デュアル:φ45×2、
シングル:φ54 |
φ63.5 |
φ50.8 |
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- |
付き |
|
付き |
- |
付き |
|
- |
付き |
- |
センター マフラー |
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前期 |
φ50.8 |
後期 |
φ45 |
φ54 |
φ50.8 |
φ54 |
φ50.8 |
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6.0 |
メイン マフラー |
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前期 |
φ45 |
φ60.5 |
φ50.8 |
φ54 |
φ50.8 |
後期 |
φ54 |
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13.9 |
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φ45 |
ロング:φ45、
ショート:φ50.8 |
φ50.8 |
|
- |
付き
(ショート
とロング) |
- |
|
付き |
付き(2個) |
付き |
触媒コンバーター |
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モノリス型三元 |
- |
|
A(1.3) |
- |
|
プラチナ + ロジューム |
- |
排気温度警報装置 |
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熱電対式(850℃) |
- |
Y31シーマ
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Y31シーマ |
VG30DE |
VG30DET |
フロント チューブ |
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デュアル:φ45×2、
シングル:φ60.5※ |
φ63.5 |
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- |
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付き |
- |
|
付き |
- |
センター マフラー |
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φ54 |
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6.0 |
メイン マフラー |
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φ54 |
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13.9 |
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ロング:φ54、ショート:φ50.8 |
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付き(ショートとロング) |
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付き(2個) |
触媒コンバーター |
|
モノリス型三元 |
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A(1.3) |
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プラチナ + ロジューム |
排気温度警報装置 |
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熱電対式(850℃) |
※整備要領書A003015では シングル:φ54 の記述あり要確認。 |
前期 |
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VG30ET、VG30E、VG20E |
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VG20DET |
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RD28(IRS車) |
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VG30DE |
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VG30DET |
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後期 |
VG30ET |
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VG30E |
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VG20E |
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VG20DET |
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RD28(IRS車) |
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VG30DE |
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VG30DET |
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遮熱板(排気管)
遮熱板(RD28を除く)
センターマフラー前部のチューブの遮熱板
マウンティング インシュレーター
接着型と総ゴム型を採用し、振動低減を図りました。
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マウンティング
インシュレーター |
#1 |
#2 |
#3 |
#4 |
ガソリン車 |
接着型 |
総ゴム型 |
ディーゼル車 |
総ゴム型 |
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接合型 |
総ゴム型 |
ダイナミック ダンパー
Y31シーマ後期型(VG30DE、VG30DET)にダイナミックダンパーを採用し、アイドル時の車室内騒音低減を図りました。
ダイナミックダンパー採用に伴い、メインマフラー前部のチューブに、ダイナミックダンパー取付用ブラケットを追加(溶接)しました。
Y31シーマ後期のみ採用されているダイナミックダンパー
デュアル モード マフラー
デュアルモードマフラー
排気温度警報装置
従来と同じく、センサーは熱電対式を採用しました。
スイッチング モジュールはセンサーと一体型です。
排気温度センサー・スイッチングモジュール
締め付けトルク
排気管、触媒コンバーター、遮熱板の締め付けトルクを下図に示します。
前期 Y31セドリック/グロリア VG20E、VG30ET、VG30E
前期 Y31セドリック/グロリア VG20DET
前期 Y31シーマ VG30DE、VG30DET
排気系部品点検、整備時の注意事項
・排気系部品は材料的に耐熱、耐腐食性、また形状的にも十分配慮してあるので、必ず純正部品を使うこと。
・各接続部は、きれいに清掃し、ガス漏れのないよう確実に接続すること。
・触媒コンバーター前後のガスケットは必ず新品を使うこと。
・各部品組み付け後、エンジンを暖機し、エンジン回転を2000〜3000rpmに上げて、各結合部からのガス漏れ、シール剤の吹き出しの無いことを確認する。
・遮熱板に著しい変形のあるものは、修正または交換する。また泥などの著しい堆積ががあるものは、これを取り除く。
・遮熱板を取り付ける際、各排気管との間に著しく隙間不足や干渉が無いこと。
関連ページ
基本資料 〜 デュアルモードマフラー
基本資料 〜 燃料系統
メンテナンス 〜 センターマフラーの交換
コネクタ表 〜 排気温度センサー・スイッチングモジュール