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公開日:2014年6月30日


ステアリングが右や左にずれる

ステアリング ギア ハウジングの
マウント インシュレーター交換
Steering Gear Housing Mount Insulator
(メンテナンス)

Y31シーマ、Y31セドリック/グロリアに適用

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パワー ステアリング ギア ハウジングのマウント インシュレーター
上からオイルが垂れてくる右側の劣化が酷かった


 

概要

2013年8月、走行距離33.2万キロの頃、パワー ステアリング ギア ハウジングの左右のマウント インシュレーターを日産で交換してもらいました。


症状

・直進しているのにステアリングが真っ直ぐになっていない。
・カーブを曲がった後で、ステアリングが右や左にずれてしまう。
・右カーブか左カーブかでずれる方向が変わる。


点検

ステアリング据え切り時のステアリング ギア ハウジングの動きを録画して確認しました。
マウント インシュレーターのグニャグニャした感じと、ステアリング ギア ハウジングの移動量が多いことが良くわかります。


NISSAN PR26SE Type Power Steering Gear



原因

・ステアリング ギア ハウジングのマウント インシュレーターの劣化。

マウント インシュレーターが劣化してグニャグニャになり、ステアリング ギア ハウジング(ステアリング ラック)が中立位置からズレてしまいました。

ステアリングのセンターがずれる原因は他にもありますが、特にステアリングを右に切った後と左に切った後でずれる方向が変わる場合はこのインシュレーターの劣化が原因です。


劣化したマウント インシュレーター
(右側のインシュレーターを右後方から見たところ)


劣化したマウント インシュレーター
(右側のインシュレーターを右後方から見たところ)


劣化したマウント インシュレーター
(右側のインシュレーターを左後方から見たところ)
ゴムが千切れてしまっているように見える


左側のマウントインシュレーターは良さそう
(左側のインシュレーターを右下から見たところ)



劣化する原因

右側のマウント インシュレーターの上の方にオイル エレメントがあります。
エレメント交換時のオイル垂れを放置したままにすると
マウント インシュレーターに付着し、素材を痛めます。
この他、各部から漏れたエンジンオイルやステアリングフルードによっても劣化します。
長期間放置するとグニャグニャになるまで軟化し、千切れたりします。

オイルのかからない左側のマウント インシュレーターはほとんど劣化していないので、オイルが原因なのは明らかですね。


オイルエレメント(青い筒)交換時にオイルが下に垂れると
右側のマウント インシュレーターに付着し劣化が進む



予防策

オイルエレメント交換時にオイルを垂らさないようにウエスで覆ったり、垂れてしまったらKURE エレクトロニッククリーナーなどで掃除します。


交換

日産にお願いしました。

同時にステアリング ラック ブーツの交換もお願いしたので、両方合わせた工賃になっています(※1)。

担当の整備工場長から聞いた話では、「作業はブーツ交換よりも取り外す部品が少ないので簡単で早くできる」だそうです。というこは、マウント インシュレーター交換だけなら半値以下の工賃になるのではないかと思います。

請求金額:24,366円(※1)(税込み)

株式会社日産サティオ

作業内容および部品名称 コード 作業区分 技術料 部品
数量 金額
ステアリングラック取り付けブッシュ交換   交換 22,969円
(※1)
   
インシュレーター 54444-10V00 部品   1 746円
インシュレーター 54445-42L00 部品   1 651円

※1:工賃はステアリング ラック ブーツ(ダスト ブーツ)左右同時交換工賃も込み。

※右側のマウント インシュレーターは54444-10V00、左側は54445-42L00
※上記部品番号がY31セドリック/グロリアに適合するかどうかは未確認。

※交換時走行距離: 33.2万キロ
※交換回数: 初
※消費税5%税込み
※取り外した部品は未回収(取り外したインシュレーターは未確認)

※マウント インシュレーターは分割式ではないが一カ所切れているのではめ込むだけ。
※右側のマウント インシュレーターとマウント ブラケットは一部が山型になっているので位置合わせを確実に行うこと。
※マウント ブラケットに識別マークがある場合は、車両前方になるように取り付ける。
※左側のマウント ブラケットは近くに排気管があるので遮熱板を兼ねている。


PR26SE型パワー ステアリング ギア(後期Y31シーマVG30DE、VG30DET)



ギア ハウジング移動量の限度


マウント インシュレーターの弾性変形によってステアリング ギア ハウジングは多少移動します。
その移動の限度は下記の通りです。
限度から外れるものはギアASSYのマウント ブラケットの取付状態を確認した上で、マウント インシュレーターを交換します。

ギア ハウジング移動量の限度(mm)
±2以下

※乾燥舗装道路にて点検する。
※前輪を直進状態にし、ステアリング ホイール端に5kgの力を加えたとときの移動量。ただしキースイッチは「OFF」とする。

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