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公開日:2009年6月23日
最終更新日:2010年1月14日

4つのリレーが入ってます

オートライト リレー ユニット
Autolight Relay Unit
(基本資料)

コネクタ表はこちら

Y31シーマおよび
Y31セドリック・グロリアのオートライトシステム装備車に適用



オートライトリレーユニット (部品番号:25235-F6400)
(サイズ:W60mm×H80mm×D38mm(突起部除く)、重さ:180g)




概要

ユニット内部には4つのリレーが入っています。左右のヘッドランプ用のリレーが2つと、ハイ/ロー(メイン/ディマー)切換用のリレーが2つです。

このユニットにつながっているのは、オートライトコントロールユニット、ライトスイッチ、ヘッドランプ、12V電源およびアースです。

オートライトコントロールユニットからのON信号を受けると、12V電源とヘッドランプをつなげて、ヘッドランプを点灯します。
また、ライトスイッチがハイ側になっているときは、ヘッドランプのハイ側を点灯する働きもします。

ON信号を出すオートライトコントロールユニットにはヘッドランプを点灯するだけの電流容量を持っていないので、このリレーユニットが中間に入って働いているのです。



 

配線図
 

※実際は抵抗はリレーの外につながっています。
※実際はリレー3とリレー4の抵抗は合わせて1本です。
ヘッドランプセンサーの一部およびメインビーム表示灯の回路が省略されています。
コネクタ表はこちら




 

取付位置

このユニットは、Y31シーマVG30DETおよびY31セドリック・グロリアのオートライト付きVG20DETは、エンジンルームの右ストラットタワーに取り付けられています。
Y31シーマVG30DEおよびY31セドリック・グロリアのオートライト付きVG20DET以外は、バッテリー近くに取り付けられています。
同一車種なら前期・後期による取り付け位置の違いはありません。



オートライトリレーユニットの取付位置1
(Y31シーマVG30DETおよびY31セドリック・グロリアのオートライト付きVG20DET)




オートライトリレーユニットの取付位置2
(Y31シーマVG30DEおよびY31セドリック・グロリアのオートライト付きVG20DET以外)




 

定格

電源電圧12.0Vの時、最大0.6A、7.0Wです。
オートライトでヘッドランプを点灯するときはリレーが作動するため、ライトスイッチで点灯するときよりも消費電力が多くなります。特にオートライトでヘッドランプのロー側を点灯しているときは、4つのリレーがすべて作動するため、消費電力が最大になります。

 

リレー コイル抵抗 消費電流 消費電力 コイルの発熱
リレー1
(コイルに並列に接続されている抵抗R1を含む)
74Ω 150→126mA 1.8→1.5W 72℃
リレー2
(コイルに並列に接続されている抵抗R3を含む)
73Ω 150→131mA 1.8→1.6W 70℃
リレー3とリレー4合算
(コイルに並列に接続されている抵抗R2を含む)
39Ω 280→242mA 3.4→2.9W 73℃

合計

580→499mA 7.0→6.0W  
※「消費電流」は、「電源接続直後の電流」→「約20分経過後の電流」を記している。コイルの発熱によって抵抗が変わるため、時間とともに消費電流は少なくなり、約20分で安定する。
※「消費電力」は、消費電流×12.0Vで算出した。
※「コイルの発熱」は、電源接続約20分経過後のリレーのコイルの温度。リレー全体が温まり、素手で触ると火傷するほど。





発熱するリレー

リレーのコイルに通電すると約20分で70℃に達することがわかりました。
触ったら火傷する温度です。熱を必要としないのに発熱するものほど無駄なものはありませんし、ハンダ割れの起こる確率が高くなります。

 



オートライトリレーユニットのリレーの温度測定中





リレーが壊れるとどうなるか

リレーが壊れることはほとんどないと思いますが、ハンダ割れでリレーが作動しなくなることはあります(エンジンルームの熱と振動とリレーの自己発熱で起こりやすい!?)。
各リレーが作動しなくなったときの症状を下記に示します。どれも同じですが、オートライトで点灯しなくなっても、ライトスイッチでは普通に点灯できます。なお、社外リレーハーネスなどを組んでいるときは症状が変わることがあります。

●もしもリレー1が壊れたら

オートライトでは右ヘッドランプがハイ側もロー側も点灯しなくなる。

●もしもリレー2が壊れたら

オートライトでは左ヘッドランプがハイ側もロー側も点灯しなくなる。

●もしもリレー3が壊れたら

ライトスイッチがロー側でも、オートライトでは右ヘッドランプのハイ側が点灯する。このとき、コンビネーションメーター内のメインビーム表示灯が点灯する。

●もしもリレー4が壊れたら

ライトスイッチがロー側でも、オートライトでは左ヘッドランプのハイ側が点灯する。


 


オートライトリレーユニットの基板(部品面)
(左上がリレー1、その右がリレー2、左下はリレー3、その右はリレー4)




オートライトリレーユニットの基板(ハンダ面)


 



ハンダ割れがあった

取り外したユニットの基板を調べていたら、リレー1のコイル端子のハンダ割れを見つけました。テスターで抵抗を測定しているときに導通がなかったのでわかりました。


 


オートライトリレーユニットの基板にハンダ割れがあった
(他の部分のハンダもあまり思わしくない状態だ)

 


リレー1が動かないと右ヘッドランプが点灯しなくなりますが、HID装着時からオートライトは使っていなかったので、不具合は生じていませんでした。

このユニットはエンジンルームに取り付けられているため、エンジンの灼熱と振動そして自らのコイル発熱でこのようになる可能性は十分あります。




リレーの発熱を抑える方法

リレーのコイルに加える電圧を低くし、電流を抑えることで無駄な発熱を減らせます。

リレー1(リレー2)は、約6.3V以上の電圧で作動し、約2.0V以下になるまで保持されます。コイルと直列に56Ωの抵抗をつなげると、コイルに加わる電圧は7.0Vになります。消費電流は88mAで、約20分経過後は87mAでした。コイルの発熱が少ないので電流の変化も少なくなります。コイルの発熱は約20分経過後で47℃でした。ただ実験では1Wの抵抗を使ったので、抵抗の発熱は58℃になりました。2W以上の抵抗が理想的です。

リレー3とリレー4のコイルは並列に接続されているため、もう少し小さめの抵抗を使います。コイルと直列に33Ωの抵抗をつなげると、コイルに加わる電圧は6.5Vになります。消費電流は160mAで、約20分経過後は157mAでした。発熱が少ないので電流の変化も少なくなります。コイルの発熱は約20分経過後で45℃でした。ただ実験では1Wの抵抗を使ったので、抵抗の発熱は74℃になりました。3W以上の抵抗が理想的です。

もっと発熱を抑えるには、リレー作動時の電圧(約6.3V以上)はそのままにし、保持するための電圧を約3V付近まで落とすと完璧です。

※電源電圧12.0Vで確認しました。実際のバッテリー電圧を考慮する必要があります。




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