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公開日:2006年8月21日
最終更新日:2009年11月19日

メーターの調整もできます

アナログ メーターの特性と調整
(基本資料)

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Y31シーマおよびY31セドリック・グロリアに適用

アナログメーターの仕様 | アナログメーターのコネクタ表

Y31シーマ後期のアナログメーター

注意:以下のデータは管理人がY31シーマ後期のメータを測定したものであり、一般的なものではありません。メーターには個体差がありますので参考程度にしてください。

むやみに調整すると後で元に戻せなくなります。正確な調整にはオシレータ(低周波発振器)かパルス発信器、テスター(抵抗計)、12V電源が必要です。

走行しながらの調整は非常に危険ですので絶対にやらないでください。

車速信号に低周波(パルス)を入力するとスピードメーターが動きますが、同時にオドメータ(積算距離計)も動いてしまいます。オドメータを動かなくするには、オドメーター真裏のコネクタを抜いてください。



スピードメーターの特性

下表はオシレータ(低周波発振器)の周波数とスピードメーターの指針の関係を示しています。メーターの調整をするときの参考にしてください。

スピードメーターを動かすには、アナログメーターのコネクタの端子No.a3-30(IG電源)とアース間に12Vを接続し、下記周波数の信号を端子No.a1-1とa1-2(車速パルス)間に入力します。

スピードメーター単体の消費電流は、155mA(IG電源=13.5V時)、161mA(IG電源=14.0V時)。IG電源が8.5V以下になると正確な速度を指示できなくなります(電圧が下がると表示速度が下がります)。

 

 

スピードメーターの特性測定回路
測定回路


スピードメーターの特性
指針の車速(km/h) 周波数(Hz)
0 -
10 26.8
20 57.5
30 85.0
40 112
50 136
60 168
70 196
80 226
90 251
100 275
110 302
120 330
130 354
140 375
150 405
160 430
170 460
180 485
※例えば、周波数275Hzの信号をスピードメーターに入力すると、指針はちょうど100km/hを示す。ただしメーターには個体差があるので参考程度に。
※周波数4800Hz以上は0km/hに戻る。
※スピードメーターに入力する波形は矩形波、正弦波のどちらでもOK。電圧は1V以上で指針が動く。



スピードメーターの調整

速度調整用の半固定抵抗器20kΩを回すことで調整できます。これは絶対にむやみに回さないでください。回す前に元の戻せるように印を付けておいてください。
 

Y31シーマのスピードメーター
中央2つある青い半固定抵抗器のうち、向かって右側が速度調整用(20kの表記)

 

半固定抵抗器の
回転方向
指針の車速 備考
右に回す 下がる 指針を80km/hに合わせた状態で
右いっぱいに回すと、65km/hを指す(マイナス15km/h)。
左に回す 上がる 指針を80km/hに合わせた状態で
左いっぱいに回すと、98km/hを指す(プラス18km/h)。

スピードメーターの指針を外したことによって表示がずれてしまった場合の微調整に役立ててください。指針を外す前にスピードメーターの特性を調べておくのが理想的です。


速度警報の調整

速度警報調整用の半固定抵抗器2kΩを回すことで調整できます。回す前に元の戻せるように印を付けておいてください。

 

Y31シーマのスピードメーター
中央の2つある青い半固定抵抗器のうち、向かって左側が速度警報調整用(2kの表記)

半固定抵抗器の
回転方向
警報がはじまる車速 備考
左に回す 下がる 左いっぱいに回すと、48km/hから警報が鳴る。
右に回す 上がる 右いっぱいに回すと、179km/hから警報が鳴る。


警報速度を正確に設定するには、まずスピードメーターに電源と信号をつなげて、指針が希望の速度になるように周波数を調整します。次にアナログメーターのコネクタの端子No.a1-6(速度警報用信号)とアース間にテスター(抵抗測定レンジ)をつなげます(スピードメーターの特性の測定回路を参照)。
そして半固定抵抗器を回してテスターの指針が変化したところで止めます。さらに周波数を変化させて希望の車速になったときにテスターの指針が動くことを確認します。


タコメーターの特性

下表はオシレータ(低周波発振器)の周波数と回転計の指針の関係を示しています。メータの調整をするときの参考にしてください。
なおIG電源が8.5V以下になると正確な回転数を指示できなくなります(電圧が下がると回転数が下がります)。

回転計を動かすには、アナログメーターのコネクタの端子No.a3-30(IG電源)とアース間に12Vを接続し、下記周波数の信号を端子No.a2-19(TACHO:回転計)とアース間に入力します。

Y31シーマのメーターと測定に使ったオシレーター
約445Hzで9,000回転となった


タコメーターの特性測定回路
測定回路

 

タコメーターの特性
指針の回転数(rpm) 周波数(Hz)
0 -
1,000 52
2,000 92
3,000 143
4,000 190
4,500 215
5,000 240
6,000 296
7,000 345
8,000 395
9,000 445

※例えば、周波数215Hzの信号をタコメーターに入力すると、指針はちょうど4,500rpmを示します。ただしメーターには個体差があるので参考程度に。
※タコメーターに入力する波形は矩形波、正弦波のどちらでもOK。



タコメーターの調整

タコメーター基板裏の半固定抵抗器を回すことで調整できます。これは絶対にむやみに回さないでください。回す前に元の戻せるように印を付けておいてください。
 

Y31シーマのタコメーター
タコメータ基板裏の穴からドライバーを差し込む

半固定抵抗器の
回転方向
指針の回転数 備考
左に回す 下がる 指針を4,500rpmに合わせた状態で
左いっぱいに回すと、2,950rpmを指す(マイナス1,550rpm)。
右に回す 上がる 指針を4,500rpmに合わせた状態で
右いっぱいに回すと、7,500rpmを指す(プラス3,000rpm)。


タコメーターの指針を外したことによって表示がずれてしまった場合の微調整に役立ててください。指針を外す前にタコメーターの特性を調べておくのが理想的です。


燃料計の特性

測定は燃料計(FUELメーター:FM)にIG電源(12V)とアース、そしてアナログメーターのコネクタの端子No.a1-10とアース間に抵抗を接続して行いました。


Y31シーマの燃料計


燃料計の指針には、わざとゆっくり動くようにオイルダンパーが付いています。このため、指針が一番下から一番上まで動くのに約1分30秒かかります。

燃料計の基板に付いている抵抗器47Ωが結構発熱しますので、やけどに注意してください。

燃料計の特性測定回路

測定回路


接続抵抗(Ω) 燃料計の読み 消費電流(mA)
0 一番上で振り切れ  
5 上から1本目の目盛 82.5
10 上から1本目と2本目の中間  
22 上から2本目  
33 上から2本目と3本目の中間  
47 上から3本目と4本目の中間  
56 上から4本目  
100 "E"の文字あたり 54
150 一番下のストッパーにあたる  

※消費電流は燃料計単体にDC14.0Vを加えたときの電流値。

燃料計の基板に付いている半固定抵抗器を回しても指針に変化はありません。


水温計の特性

測定は水温計(TEMPメーター:TM)にIG電源(12V)とアース、そしてアナログメーターのコネクタの端子No.a3-31とアース間に抵抗を接続して行いました。

Y31シーマの水温計


水温計の指針には、わざとゆっくり動くようにオイルダンパーが付いています。このため、指針が一番下から一番上まで動くのに約2秒かかります。その逆は0.2秒です。

水温計は、適温安定表示をするために、わざと中間付近の表示を鈍感にしています。このため中間付近で入力が多少変化しても指針は変化しません。

水温計の基板に付いている抵抗器120Ωが発熱しますので、やけどに注意してください。
 

水温計の特性測定回路
測定回路


接続抵抗(Ω) 水温計の読み 消費電流(mA) 水温(℃)
0 一番上で振り切れ    
5 一番上で振り切れ 96  
10 上から1本目の目盛 93  
22 中間よりやや下 85  
33 中間と3本目の間よりやや上 80  
47 中間と3本目の間 75  
56 中間と3本目の間よりやや下 72  
100 上から3本目("C"の表示あたり) 63 約53
150 一番下のストッパーにあたる 56 50以下

※消費電流は燃料計単体にDC14.0Vを加えたときの電流値。
※上から3本目のときの水温は約55℃。


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関連ページ

基本資料 〜 アナログメーターの仕様
基本資料 〜 デジタルメーターの仕様
基本資料 〜 車速信号
コネクタ表 〜 アナログメーター
コネクタ表 〜 デジタルメーター
メンテナンス 〜 コンビネーションメーターの外し方
メンテナンス 〜 スピードメーターの故障



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