公開日:2008年12月7日
最終更新日:2016年9月3日

オルタネータから変な音がした

オルタネータの故障(3回目)

Alternator failure(Third time)

カテゴリー : メンテナンス

Y31シーマおよびY31セドリック/グロリアに適用

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今回交換してもらったオルタネータLR180-718(リビルト製品)

目次→ 概要症状原因整備工場まで走れるようにグリスアップ整備工場で修理完了費用ベアリング付近を分解してみた

概要

2008年10月、走行距離24.2万キロの頃、オルタネータから異音がするようになり、リビルト品に交換してもらい直りました。

前回の交換から5年6ヶ月、10.6万キロ 走りました。

症状

【初期症状】

長距離走行中、エンジンルームから時々、「キィーン」という金属的な音がした。

【末期症状】

初期症状の次の日にエンジンをかけたら、エンジンルーム右側から「ゴー」という大きい音がした。

原因

オルタネータの軸受けボールベアリングかその周りの回転系の劣化。

整備工場まで走れるようにグリスアップ

異音はパワステポンプの故障と同じ音質だったので、すぐに補機類のベアリングだろうと思いました。音がするのはエンジンルームの右側からで、耳を澄ますとオルタネータ付近のようでした。

整備工場までの一時しのぎだけでも良いので、グリースを塗るなどして異音が治まらないかどうか考えました。ただオルタネータの回転系にグリースを塗っても、それがカーボンブラシに付着するとおかしくなってしまうかもしれないので悩みました。 たまたま以前分解したオルタネータがまだ庭に転がっていたので(笑)、それを参考にベアリングの位置とカーボンブラシの位置を確認し、現車のベアリングの前後にグリースアップしてみました。

スプレータイプのグリースで塗ってみた
(ベルトに付着しないよう注意)

スプレーしたのはベアリングの前後。使ったグリースはWAKO'Sの「VGグリース」です。付属のノズルでは短いので、そこにホルツ製品用の太いノズルで延長して少し曲げて使いました。
これで音が小さくなればオルタネータの回転系(ベアリングを含む)だということがわかります。

エンジンをかけてみると、さっきまでと同じ大きな音でしたが、エンジンが暖まり出すと次第に音が小さくなっていきました。ただエンジンが暖まったことによって音が変化した可能性もあるので、明後日エンジンをかけ直すことにしました。

そして、グリースアップしてから2日目の朝にエンジンをかけてみたら、異音はウソのように消えていました。まったく音がしていません。一時しのぎのつもりがこんなに効果があるとは!

しかし整備工場に予約をしてあるのでので、その日の仕事が終わってからクルマを入院させました。

整備工場で

音がしなくなったことで原因を見つけづらくなってしまいましたが、グリスアップしたことを主治医に伝え、オルタネータとその周辺を点検してもらうことになりました。

その後の連絡があり、主治医によると、「ベルトを外してオルタネータの軸を手で回しても重くなく異音も聞こえない」そうです。しかし前回オルタネータを交換してから5年で10万キロ走っていますから、念のために交換してもらうことにしました。アイドラープーリー2個も主治医の判断で交換することになりました(一度も交換したことがないため)。また、ベルトは主治医の判断にお任せしました。

グリースアップで音がしなくなったことについて主治医は、「グリースがアイドラープーリーにかかったのかもしれない」と言ってました。しかし位置的にもグリースの塗り方的にもその可能性は低いです。

オルタネータのリビルト品が届くまでしばらく日数がかかります。

修理完了

クルマを預けてから6日目に修理完了の連絡がありました。
整備工場にて外した部品を見せてもらいました。
オルタネータは手で回した時にわずかに「キィン」と音がしていました。
アイドラープーリーも手で回した時にベアリングの存在を感じさせる音が微かにしていました。
主治医の判断で交換したベルト3本のうち、ファンベルトの外側の山が一部欠けていました。
そして愛車に乗ると、音は静かになっていました。

費用

請求金額:64,000円(税込み) 民間車検整備工場
費目 コード 作業内容および部品名称 記号 数量 部品代 技術料
用件 エンジンルームから異音
交換 LR180-718 オルタネータ(リビルト) 1 25,000円 17,000円
交換 エアコンアイドルプーリー 1 4,010円
交換 ファンベルトアイドルプーリー 1 8,450円
交換 ファンベルト 1 2,780円
交換 クーラーベルト 1 2,310円
交換 パワステベルト 1 1,540円
オルタネータは信越電装(株)のリビルト製品使用。保証期間は1年間または走行距離2万km(どちらか早期到達時まで)
※取り外したオルタネータは電装屋へ送られる。
※アイドラープーリーとベルトはついでの交換。工賃はその分も含まれている。
※1000円未満の端数は値引き。
※ベアリングだけの交換も可能だが、電装屋でやってもらう都合上、リビルト製品を買うよりもよりも費用がかかるそうである。

ベアリング付近を分解してみた

グリースアップだけで異音が消えたことについて、グリースがどの部分に効いたのか調べることにしました。
そして以前途中まで分解して放置していたオルタネータ(23100-16V03 LR180-711E-MR)のフロントベアリング部分を分解してみました。

ジャンク品のオルタネータ(23100-16V03 LR180-711E-MR)のフロント部分を分解してみた

ベアリングはシールされているタイプなので、グリースが染み込むことは考えにくいと思いました。ベアリングの前後にいくつかの金属プレートみたいなモノが挟まっていたので、そこが異音発生源かもしれませんが特定はできませんでした。

フロントベアリングの裏側にはこんな部品もあり、これが異音を出していたのだろうか?
フロントのベアリングは NSK B17-102DG3(緑)
リアのベアリングは NSK B10-50D(茶)

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