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公開日:2008年7月24日
最終更新日:2009年5月15日

コンプレッサーが動かない

コンプレッサーの接触不良
(メンテナンス)

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Y31シーマおよびY31セドリック/グロリアの電子制御エアサスペンション搭載車に適用


 
会社の駐車場で昼休みに点検している様子


概要


2008年7月、走行距離23.6万キロの頃、車高インジケータが点いているのに、エアサスのコンプレッサーの音がしなくなりました。

簡単な点検で直りました。


症状

1. 車高インジケータが点灯しているのに、いつものようなコンプレッサーの作動音が聞こえない。

2. 走っていて車高が少しずつ落ちていった。そして乗り心地がボコボコになった。

3. エンジンをかけてから10〜15分後に、フェイルセーフに入った。

電子制御エアサスペンションは、車高制御を何度試しても車高が変化しないときは異常と判断してフェイルセーフに入ります。

フェイルセーフになると車高制御を中止し、車高インジケータは点灯しなくなり、エアサススイッチはSPORTY固定になりました(他のスイッチを操作しても受け付けない)。
また、ショックアブソーバーは中間の固さに固定されました(エアサスキットで確認)。


原因

エアサスのコンプレッサー直下のコネクタの接触不良。
コネクタをドライバーで小突いたら動き出しました。


点検内容

朝の通勤中に症状が出たので、点検は昼食後20分しかない休憩時間に行いました。

以下に点検内容を示します。最初のコンプレッサー点検結果以外はすべてOKでした。なお、1〜3の確認中はエンジンを切っています。


1. エンジンルーム内のヒューズの内、エアサスに関係ありそうな物を確認した→OK

2. エンジンルーム内のリレーで、エアサスに関係ある物を確認した→OK

詳細: リレーのコイルの導通確認→OK、コイルに12Vを直結して作動音の確認→OK、そのときの接点の導通確認→OK

3. エアサスコンプレッサーに12Vを直結して作動確認→OK

詳細: コンプレッサーから出ている太いコード2本にテストリードピンを刺し、導通の確認→OK、コンプレッサーのマイナス側とバッテリーマイナス端子の導通確認→OK,コンプレッサーのプラス側とバッテリープラス端子の導通確認→NG(エンジンかけていないので導通しないことも有り得る)、コンプレッサーに12Vを直結して作動確認→OK

ここまで点検して、あと考えられるのは、1:圧力スイッチの不良、2:エアサスコントロールユニットの不良であるが、そこまで点検している時間がない!

とりあえずコンプレッサーは正常だとわかったので、リード線で12V直結し、エンジンをかけて車高を上げることにしました(エンジンをかけないと供給バルブが開かないと思ったので)。

4. コンプレッサーの電源コネクタの確認→原因判明!!!

エンジンがかかっているときに、コンプレッサーのすぐ近くにある電源コネクタをマイナスドライバーで突いてみたら動き出しました。




コンプレッサーの導通確認で使ったテストリードピンを
そのまま利用して12V直結したため、先が溶けてしまった




接触不良だった

なんとコネクタの接触不良だったのです。コネクタを先に点検しておけば早く済んだのですが、次の理由からそうしていませんでした。

・ 以前同じような症状で点検したが、いまいち原因がつかめていなかった。

・ 走行中はいつもより車高が落ちていて揺れが大きいので、コネクタの接触不良だとしたら、そのうち揺れで直りそうなものだ、という安易な考えがあった。
揺れが大きくても走行中は一度もコンプレッサーが動かなかったので、接触不良ではないだろうと思い込んでいた。

・ コネクタに手が届かなかったから(笑)。



再発防止に

仕事が終わってからカー用品店の駐車場に移動し、コネクタを点検しました。点検するには邪魔なバッテリーを外さなければなりません。

コネクタの端子を確認しましたが、腐食している様子はありませんでした。メス側端子を少し折り曲げ、コンタクトスプレーして、再発しないようにしました。




そもそもなぜ車高が下がる?

エア漏れは起きていないのに、コンプレッサーが動かなくなっただけで、なぜ車高が下がっていくのでしょうか。

考えられるのは、下記の2点です。

1. コンプレッサーを作動させる直前にエアをわずかに排出しているから

これはエアサスのエア排出インジケータを装着しているとよくわかります。ハッキリとした理由はわかりませんが、おそらく前輪の左右の車高バランスと、前後の車高バランスを取るために排出しているのだと思います。

2. エア回路の圧力が低下するから

車高を上げるときはエア供給バルブが開きますが、コンプレッサーが作動しないとエアが供給されず、バルブから逆流するのかもしれません。エアタンクにもエアが送り込まれないので、少しずつ圧力が低下するのだと思います。

何度も車高制御を試みようとすることで、そのたびにわずかながら圧力が低下して車高が下がるのでしょう。しかしフェイルセーフに入ってからはその試みも中止されます。



あとがき

今回の不具合の原因は接触不良でした。
「車高インジケータが点いているのにコンプレッサーの音がしない」というわかりやすい症状だったからいいものの、エアサスに限らず、他の部位で接触不良が起きているかもしれないと思うと怖くなります。

前回の不具合の原因はわかっていませんが、接触不良だったのかもしれません。



夜、バッテリーを外してコンプレッサーの電源コネクタを再点検した

 

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関連ページ

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基本資料 〜 エアサスの自己診断機能
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コネクタ表 〜 エアサスコントロールユニット
ヒューズ表エンジンルーム内のヒューズ
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追加装備 〜 エアサスキット

 

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