空気バネの堅さをスイッチで切り換え
エアサスのバネ定数コントローラ
Airsus Air-Spring Controller (追加装備)
E-FPAY31シーマ、E-PAY31セドリック・グロリア (電子制御エアサスペンション装着車)に適用可能
バネ定数コントローラ(自作です) (エアサスのインジケータキットとケースを共有しています)
仕様
●ハード固定
エアサススイッチの「SPORTY」を選択した時は、バネ定数をハードに固定する。
乗り心地と走行性の両面から一番良い味付けとして、管理人が一番気に入っている設定です。
エアサススイッチの「SPORTY」を選択すると、減衰力はミディアムとなり(通常走行時)、この状態でバネ定数をハード固定にすると、程良い組み合わせとなり、安定した走りができます。
解説
通常、バネ定数はソフトになっていて、ハードになるタイミングは、電子制御エアサスペンションでも述べていますが、実際のところ少々違います。
実際は、発進時にアクセルを踏むとハードになりますがすぐにソフトに戻ってしまいます。これはペダルを踏み込んだ時のリアの沈み込みを抑えるためにやっているのだと思いますが、あまり効果が見られません。そして、1速→2速に切り替わる時も一時的にハードになります。これは変速時のショックを和らげるためにやっているのでしょうが、これもあまり効果が見られません。これ以外にバネ定数がハードになるタイミングは通常の走行ではほとんどありません。
エアサスのハード固定でバネ定数をハードに固定する方法を述べましたが、ハードにすると”腰のある乗り心地”が楽しめて良いので、「エアサスらしいソフトな乗り心地も残したい」と思い、エアサススイッチでバネ定数を変更できるように回路を追加しました。
回路図
●追加前
●追加後
配線の加工は、エアサスキットのハーネスにしたため、
ノーマルのハーネスには一切手を加えていません
作動原理
通常、バネ定数の切り換えは、エアサスコントロールユニットの端子No.26からカットバルブリレーを作動させることによって行っています。カットバルブリレーが作動するとソフトに、作動していない時はハードになります。
一方、SPORTYインジケータは、エアサスコントロールユニットが「現在SPORTYが選択されている」と認識している時に端子No.8がアース電位になります。なぜSPORTYボタンではなくSPORTYインジケータの方を使うのかというと、ボタンは指で押している間だけしかスイッチが入らないため、ボタンからはどのモードが選択されているか認識できないからです。
エアサススイッチを「NORMAL」や「HIGH」にした場合、追加した12VリレーのB接点は閉じるるため、カットバルブリレーの作動およびバネ定数の切り換えはノーマル制御になります。
エアサススイッチを「SPORTY」にした場合、追加した12VリレーのB接点は開くためカットバルブリレーは作動しなくなり、その結果バネ定数の切り換えは行われなくなるためハードのままになります。つまりこの状態がハード固定なわけです。
コントローラの中身 (エアサスのインジケータキットとケースを共有しています)
装着してみて
エアサススイッチが「NORMAL」と時と、「SPORTY」の時とでサスペンションの堅さに明らかに差が出ます。
ゆっくりとしたスピードでエアサス独特の乗り心地を味わいながら走りたい時は「NORMAL」に、また正反対に峠道などカーブの多い場所でカッ飛びたい時は「SPORTY」にするなど、用途に合わせてバネ定数をスイッチで可変できてとてもうれしいです。
ご注意
カットバルブリレーの回線をカットしているため、エアサスの自己診断機能や電子システム診断装置=コンサルトでの検査に引っかかる恐れがあります。この対処方法として、追加した12VリレーのB接点と並列にキャンセルスイッチを設けることをオススメします。
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