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公開日:2005年3月16日
最終更新日:2014年10月19日

聴いたことのない音が聴こえてきた

スピーカー交換&デッドニング
(追加装備)

かれこれ長いこと純正スピーカーを使ってまいりましたが、走行距離17万キロの頃になって、いかにも破けていそうな音がしたため、一気に6スピーカー全部交換しました。

デッドニングについては、「音をなるべく外に漏らさない」「ボデーをビビらせない」「スピーカーの性能を100%引き出す」を目標に、多少重量増しになろうが妥協せずにやりました。

費用

127,579円(スピーカー:60,480円+デッドニング:67,099円)

採用したスピーカー

フロントドア リアドア リアトレイ
17cmセパレート2ウェイ

carrozzeria TS-C017A
16cmコアキシャル

carrozzeria TS-J1600A

重さ:715g×2個=1,430g
(クロスオーバーネットワーク除く)
17cmコアキシャル

carrozzeria TS-J1700A

重さ:805g×2個=1,610g
(クロスオーバーネットワーク除く)
クロスオーバーネットワーク:
N-5776
N-6976J

重さ:58g×2個=116g
N-6976J

重さ:58g×2個=116g

f特:28〜70,000Hz

MAX180W(NOM50W)

30〜70,000Hz

160W(35W)

28〜70,000Hz

170W(40W)
定価:32,550円
購入価格:26,040円
21,000円
16,800円
22,050円
17,640円
取付ベース面からの奥行き:57mm 45mm 55mm
自作インナーバッフルボード:
18mmシナ合板
内径:約140mm
5.5mmシナ合板
(スピーカーマウントスペーサー)
内径:約125mm
重さ:23g×2個=46g
9mmシナ合板
内径:約140mm
重さ:38g×2個=76g
取り付けビスサイズ(材質):
バッフル固定=M6×30(SUS)、スピーカー固定=M5×20(Fe)
スペーサー&スピーカー同時固定=M6×25(SUS)
重さ5g×6本=30g
バッフル&スピーカー同時固定=M5×30(SUS)
重さ4g×8本=32g

一貫してパイオニアのスピーカーを採用しました。既に取り付けてあるナビもオーディオもパイオニアですので、相性の良さでカロッツェリアブランドで統一しました。


パイオニアは、スピーカーを一貫して自社で生産する数少ない企業の一つだそうで、培ったノウハウをすべて自社製品にフィードバックできるため、ユーザーに「いいもの」を提供できるのだそうである。
(カーグッズマガジンVol.15マテリアル研究室より)

ちなみに、イタリア語の「カロッツェリア」には独立分業の工房の意味がある


付いていた純正スピーカー

フロントドア リアドア リアトレイ
4*6インチ

Clarion 090-0060-68
NISSAN 28158-10V00
5インチ

Clarion 090-0081-70
NISSAN 28155-15V00
6.5インチ

Clarion 090-0100-88
NISSAN 28156-51E00

MAX25W(NOM8W)

25W(8W)

25W(8W)
裏のガラスまでの距離:約55mm 約55mm -
取付ベース面からネットカバーまでの距離:約40〜45mm 未確認 約20mm
純正マウントスペーサー:
NISSAN 28168-10V00
(左右共通)
なし なし
取り付けビスサイズ:M?×14(スピーカー)、未確認(スペーサー) M6×18 未確認
スピーカーホール径および
既存ビス穴の間隔




スピーカーホール径は140mm
(リアパーセルシェルフボード
の開口は150mm)


スピーカー以外に買ったもの

制振材 500×480mm



約500g/枚
1,659円×18枚購入=29,862円

ブチルゴムとアルミの組み合わせで厚さは2mmくらいあります。1枚だけ持つとそれほど重くありませんが、2〜3枚まとめて持つとかなり重く感じられます。
これを失敗なく貼るコツは、何といっても下地の油分、ホコリをキレイに除去することです。あとはヘラなどで良くこすることです。

自分はホームセンターでノーパッケージのモノを買いましたが、おそらくカー用品店で売られているエーモンのAODEAブランドの制振シートと同一のモノと思われます。ホームセンターでは1,600円余り/枚で買うことができますが、カー用品店では同サイズでも約3,100円します。中身はどちらも日東電工のレジェトレックス(LEGETOLEX)と思われます。いくらか余りましたし、カットしてでた半端は使わずに捨てましたので、購入した枚数分の重量増しとは限りません。

防音シート(エプトシーラー)
 500×450mm




5mm厚(EE-1010P)=175g/枚、1,588円×5枚購入=7,940円
10mm厚(EE-1010)=約330g/枚、1,659円×7枚購入=11,613円

防音シートとして売られているエプトシーラー(EPT-SEALER)を使用しました。エプトシーラーは、日東電工の登録商標で、合成ゴムEPDMを主成分とし、耐寒・耐熱性、耐候性、耐薬品性など、汎用ゴムの中でもたいへん優れた性能を有する高機能シーリング材です。防音としてだけでなく、低応力で圧縮できるため隙間にはさんで振動を吸収して異音を解消したり 、断熱材として、あるいは音の乱反射を防ぐ吸音シートとしても使えます。

エプトシーラーEE-1010とEE-1010Pは両者とも発砲の仕方が半独立半連続気泡型で、圧縮後は独立気泡化しますので水密性にも優れています。ただし、非圧縮状態では水密性はありませんし、普通のスポンジのように水を吸収しますので、ドアのアウターパネルに貼るような場合には防水スプレーを施すなどの工夫が必要です。

裏面には合成樹脂系粘着剤が付いています。この粘着剤によって水が裏側へ浸み通ることはありません。

比重0.095と超軽量ですので何枚使用しても重さは気になりません。

エーモンのAODEAブランドで売られている防音シートの中身は、日東電工のエプトシーラーです。5mm厚は日東電工のEE-1010P、10mm厚は同EE-1010です。サイズは両者とも500mm*450mmです。カー用品店では1枚あたり5mm厚は約1700円、10mm厚は約2900円しますが、ホームセンターでは10mm厚のノーパッケージは約1600円余りです。管理人はカー用品店で買う時は割引券を使用しました。

スピーカーケーブル



静電容量=40pF/m、直流抵抗=12mΩ/m、質量=68g/m

2回に分けて購入
550円/m×10m購入=5,500円
640円/m×12m購入=7,680円(6m余り→3,840円)
合計:9,340円(余った分を除く)

昔、自作FETアンプにPCOCC線を使ったことがあり、硬めでピュアな音質は自分としてはかなり好評だったため、今回もPCOCCを使ってみることにしました。実はPCOCCやOFCなどの素材云々よりもケーブルの太さの方が重要ですので、配線の取り回しの良さも考慮してやや太めで低抵抗のものを選びました。持った感じはかなり太めですが2重シールド構造ですので、芯線は2.0sqくらいでしょうか?

買ったのはオーディオテクニカのAT6S27。アートリンク2ウェイスピーカーケーブルというもので、外被は低損失、高S/Nのチタン配合シース、導体は低域用にPCOCC、高域用にHi-OFCを使ったハイブリッド導体、導体を直接包んでいるシースは、ゴムのような弾力性で振動を抑える理研ビニル工業のレオストマー材が使われています。

方向性があり、外被に矢印が書いてあります。

AT6S27は、電気屋さんで買ったので、クルマ用ではなく家庭用だったみたいですが、配線してしまえばそんなの関係ありません。電気屋さんでの店頭表示価格は640円/mでした。ポイント使ったのでもう少し安く買えました。

欠点は、レオストマー材が柔らかいので被覆を剥くときに導体を傷つけやすいのと、ゴムのように伸びやすいので加工しにくいところです。

接続端子類

合計:4,759円(余った分も含む)

クロスオーバーネットワークのコードに施されている端子類が腐食しているように見えたため、すべて金メッキに交換することにしました。
店頭価格は1パッケージあたり500円〜700円余りですが、割引券を使って少し安く買いました。

その他

ボード&スペーサー用にシナ合板を購入

シナ合板 1,080円
配線用絶縁テープ =918円
タッピングビス&座金=1,089円(M6サイズ)
コルゲートチューブ=189円
パーツクリーナー=309円
合計:3,585円(余った分も含む)
 



まずは自宅で試聴!

真空管アンプで視聴してみると、真空管らしくない(?)いい音で鳴ってしまうではありませんか。最強の窪田式A級アンプで17cmスピーカーを視聴してみると、16cmとの差は明らかで、やはり口径が大きいと繊細さがあります。
セパレートスピーカー用とコアキシャル用とでクロスオーバーネットワークが異なるため、インテグレーテッドアンプでもその違いを確認してみました。セパレートスピーカー用はツィーターの性能が良いからなのか、ウーファーのカット周波数が低い(中高音域をだいぶ殺してしまっている)ようです。
 


自作真空管アンプで視聴

自作MOS-FETアンプで視聴

自作インテグレーテッドアンプで視聴

試聴に使ったCDの一例。このジャケットの絵、管理人の頭の中もこんな感じ?


インナーバッフルボードの製作


糸ノコ盤でカット

仕上げは木地を生かしたかったので
透明ニスを塗った


クロスオーバーネットワークの加工


新品なのに青サビみたいなのが付いていて、腐食しているようだった

24K金メッキ端子に交換。美しい!
コードはなるべく短くした

ウーファーの信号回路は
古河電線のPCOCC線+ハンダで太く配線

念には念を入れてハンダ付け


リアトレイのデッドニング


純正スピーカーはやっぱり破けていた

スピーカーの周りを重点的に
制振シートを貼った

リアトレイボード裏の吸音材が貼られてい
ないところには防音シートを貼った

黒いネットは新しいものに交換
(サンシェードの網で代用)

カバー裏もぬかりなく制振&防音
音の乱反射を防ぐ

そしてバッフルと共に17cmスピーカー装着
(既存のビス穴を使用)


リアドアのデッドニング


アウターパネルはパーツクリーナーで拭いてから施行

スピーカーケーブルは既設のチューブの中を通した

クロスオーバーネットワークの取付

インナーパネルにも防音シートを貼った。
スピーカー&バッフルボードの固定には既存のビス穴を使用した

内張はこの程度の加工で済んだ
(ゴムシートはだいぶ以前に施行したもの)

網カバーをしないとこのように見えるが、最終的にはカバーした

センターピラーも意味不明のデッドニング!
 


右リアドア:アウターパネルの上部から垂れ下がっている雨樋みたいな鉄板がアウターパネルに接触していて、振動で異音を発生することがあったため、隙間に10mm厚の防音シートを詰めました。

左リアドア:インナーパネルにビスで取り付けられているウィンドウモーターがインナーパネルに接触していて、振動で異音を発生することがあったため、一度ビスをゆるめてから隙間に10mm厚の防音シートを詰めました。また、以前にラバースプレーらしきものを吹き付けてしまっていたため、制振材がなかなか貼り付かないというハプニングもありました。

 

フロントドアのデッドニング


既設制振材の小口シールがドアの内部からボロボロと出てきた

アウターパネルはほぼ全面に制振材を施工

スピーカーケーブルは既設のチューブの中を通した

ツィーターの取付加工

配線はできるだけハンダ付けした

アウターパネルは防音シートを貼って施工完了

インナーパネルもほぼ全面に施工

スピーカーもインナーバッフルボードも防音シートをはさんだ(これ重要!!)(防音シートがつぶれてくるので後日、増し締めが必要)
(バッフルボードの固定には既存のビス穴を使用)

内張は大きくかき取らないとスピーカーに当たってしまう
網カバーをしないとこのように見えるが、最終的にはカバーした



メインユニットへの接続



ここでも金メッキ端子を使い、さらにハンダを流した



デッドニングのポイント

何といっても制振材を貼り付ける部分の油汚れやホコリは完全に取り除くことです。あとで剥がれてしまっては意味がありませんので、ブレーキパーツクリーナーなどでキレイにしてから貼ります。
 


安く買えるので油分除去には最適


スピーカーケーブルの交換もする場合は、アウターパネルに制振材を貼ってから行います。制振材を貼るとアルミの反射でドア内部が明るくなり、配線作業がしやすくなります。
 


制振材を貼ると明るくなるので、それから配線するのが良い



ケーブル通しのポイント

ドアからボデーに通じている既設のチューブに新たにスピーカーケーブルを通す場合は、少々コツがいります。
 


作業しやすくするするために、チェックリンクピンを抜いてドアの開口を大きくする

既設のパッキンを外し、ビニールテープもできるだけはがす

交換するケーブル同士を結ぶ
(ハンダ付けがベスト)

運転席側はついでにリモコンドアロック用のコードも通すことに

チューブにシリコーンオイルなどの潤滑剤を垂らして滑りやすくしておく

古いケーブルを引っ張って新しいケーブルを通す



自動補正のされ方を見る

愛車に搭載しているオーディオメインユニットFH-P009MDには、車室内の音響特性を自動的に計測して最適に補正する、オートタイムアライメント&オートイコライジングという機能が備わっています。この機能を利用するとスピーカーの音響特性を知ることができます。
なおスピーカーを個別に自動計測するには、計測したくないスピーカーのケーブルは外しておく必要があります。また、この機能はフロントスピーカーがつながっていないと作動しないので、リアスピーカーのみを自動計測する時はメインユニットのフロントスピーカー出力につなぎ換えました。

グラフの見方:周波数帯は左から50Hz、80Hz、125Hz、200Hz、315Hz、500Hz、800Hz、1.25kHz、2kHz、3.15kHz、5kHz、8kHz、12.5kHzです。
バーがプラス側に伸びているのは、その帯域の音はあまり出ていないので出るように自動補正されたということ。マイナス側に縮んでいるのは、その帯域の音は良く出ているので低くなるように自動補正されたということです。この自動補正値が±0に近いほど、補正しなくても理想的な音響特性であると言えます。
 

被検査スピーカー オートイコライジングの結果 補足
フロントドア リアドア リアトレイ
通常のリスニング状態と言える全6スピーカーで自動補正した結果。

高域成分が極端に削られているのはツィーターの性能が良すぎるからか

    フロントドアSPのみの自動補正

全6スピーカーの自動補正結果とよく似ている
    リアドアSPのみの自動補正

かなり極端に補正された。
125Hz付近はだいぶ絞られ、高音域は出るように補正された。
    リアトレイSPのみの自動補正

200Hz付近がだいぶ補正されているが、500Hz付近から高域は理想的ではないか
こちらはクロスオーバーネットワークのウーファー回路を通さないで鳴らした場合。

800Hz付近はフラットで理想的
  リアドアSPとリアトレイSPの自動補正

ミックスするとこのようになった。
200Hz付近に強いスピーカーなのだろうか?
こちらはクロスオーバーネットワークのウーファー回路を通さないで鳴らした場合。

補正の仕方がガタガタだ
  フロントドアSPとリアトレイSPの自動補正

フロントドアSPのみの補正結果と似ている
  フロントドアSPとリアドアSPの自動補正

フロントドアSPのみの補正結果と似ている



試聴してみて

いつも聴き慣れた曲でも、それまで聴いたことのなかった音まで聴こえるようになりました。低音は豊かで、クルマのボデーをも揺さぶりますが、不快な振動音はしていません。ただイコライザーの調整で低音を出しすぎるとスピーカーの能力を超えてしまうのか音がおかしくなります。

ここまで音が改善されると、ソースにも気を使うようになります。いままではカーナビのハードディスクに貯め込んだ曲を聴くことが多かったのですが、その音質に疑問を持ち始めてしまいました。カーナビオーディオメインユニット間はIPバスと呼ばれる専用のケーブルでつながれていますが、そのケーブルの長さと細さに問題があるようです。このため、スピーカー交換してからはCDで聴くことが多くなりました。

今後の課題

リアトレイスピーカーは、もともと音声をリアガラスに反射させて前方に送り出す設計になっていますが、実際のところ、リアガラスの傾斜が強すぎるため、かなり下向きに反射してしまっています。そこで最適な反射をさせるべく、新たに反射板を取り付けようと考えています。紙一枚だって反射するのですから、それほど難しい課題ではなさそうです。


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