公開日:2016年9月3日

電圧が下がり続けた

オルタネータの故障(6回目)

Alternator failure(6th)

カテゴリー : メンテナンス

Y31シーマおよびY31セドリック/グロリアに適用

上のページへ

オルタネータの故障(5回目)

社外メーターのバッテリー電圧低下の警告音が鳴り続いた。この1時間後にエンスト寸前になりコンビニに駆け込んだ(笑)

目次→ 概要症状原因最初に確認したことオルタネータの故障と断定いつもの整備工場へ費用信越電装タイマー電圧降下の測定

概要

2013年11月、走行距離33.7万キロの頃、走行中に電圧が低くなって回復しないので、整備工場でオルタネータを交換してもらい直りました。

前回の交換から1年8ヶ月、3.2万キロ 走りました。またまた早すぎる!!!

症状

  • 約8か月前に高電圧になった

    8か月前に社外メーターのバッテリー電圧のピーク値が20.4Vを記録しました。この高電圧は一瞬だったようで電気系統に異変はありませんでした。前回のオルタネータの故障(5回目)は約20Vを記録してから6か月でしたから、高電圧になってからだいたい半年くらいで壊れるようです 。

  • オルタネータノイズが聞こえない

    3日前の夜からオルタネータノイズが出たり出なかったりしていました。オルタネータノイズが入りやすいドライブレコーダーで確認すると、出ているときも音が聞こえにくいくらい弱めでした。しかしこの時点で電圧の異常はありませんでした(エアサスコンプレッサーが作動しても電圧低下の警報は鳴らなかった)。いつもならオーディオのボリュームを0に絞ったときやソースをOFFにしたときにオルタネータノイズが聞こえるのですが、当日はまったく聞こえなくなりました。ドライブレコーダーで確認しても当日はまったくノイズが記録されていませんでした。

  • エンジン音が静かになった

    前日の朝からエンジン音の周波数が異様に低く感じられました。オルタネータノイズが聞こえない症状とかぶるかもしれませんが、当日は気のせいかエンジン音が静かになりました。

  • 社外メーターの警告音が鳴った

    当日、社外メーター(トラスト インテリジェントインフォメータータッチ)のバッテリー電圧のワーニングLO(下限の警告)を11.8Vに設定していたので、その電圧を下回ったため警告音が鳴り続けました。
    エアサスのコンプレッサーが停まっても電圧は上がらないし、ウインドウやワイパーの動きがもっさりしているので、オルタネータを疑いました。

  • 最終的にはエンスト寸前になった

    目的地のロードサービスセンターまであと300mのところでエンスト寸前になり、近くのコンビニに駆け込みました(笑)。初めての場所なので道に迷ってしまい、電圧ロスしてしまいました(笑)

約8ヶ月前に電圧のピーク値が20.4Vになった

原因

オルタネータの故障。まったく発電していないようでした。

今回壊れたのも信越電装のリビルトオルタネーターです。品質が悪すぎます。

最初に確認したこと

  • 電圧は? → 社外メーターのバッテリー電圧は約11.8Vを示していました。アクセルペダルを踏んで回転数を高くしても電圧は高くなりませんし、逆に低くなることもありました。
    最近のピーク電圧は約14.6Vでした。特に異常な高さでも低さでもありません。

  • バッテリーの寿命か? → 交換してから4か月しかたっていませんから、それはあり得ません。バッテリーの端子電圧をテスターで測ってみたら12.0Vでした(このときの社外メーターのバッテリー電圧表示は約11.8V)。HIDヘッドライトを点けると11.5Vになりました。

  • エンジン音は? → いつもより静かな感じ。しかし時々不整脈があるかのような感じでやや不安定でした。

オルタネータの故障と断定

前回のオルタネータの故障(5回目)では、壊れてないと思われてクレーム扱いされたので、いつもの整備工場に助けを求める前に、オルタネータの故障であることの裏付けを行いました。
エンジン回転数を3,000回転に保ちながらバッテリーのマイナス端子を抜くとすぐにエンストしました。これでオルタネータの故障と断定することができました。このことを整備工場の担当者に伝えると「そうですね」という返事を頂きました。
1人で3,000回転に保つのは難しいので、やり方としては、パワーシートの座面とアクセルペダルの間に傘をはさみ、前にスライドさせることで回転数を上げていきました。パワーシートだと微調整できるのでとても便利です。

いつもの整備工場へ

症状を伝え、早急に入院させることなりました。
到着が営業時間外になってしまいそうなので、いつもの整備工場が経営している24時間体制のロードサービスセンターに自走して向かうことに。そこで代車と入れ替えることになりました。
ロードサービスセンターまでの道のりは約15km。初めて行くところなので道に迷ってしまい電圧ロスしてしまいました(汗)。
あと300mのところでANTI-LOCK警告灯が点き、その後イルミ類が消えて真っ暗になってエンストしそうになったので急遽、近くのコンビニに逃げ込みました(笑)。
そしてロードサービスセンターから救援用バッテリーパックを持ってきてくれてバッテリーに並列につなげ、そのまま自走しました。

※当日症状が出てから約2時間半 (アイドリング含む)、距離は約25km走れました(夜なのでスモールとHIDヘッドランプ点灯してます)。

費用

請求金額:51,200円(税込み) 民間車検整備工場
コード 作業内容および使用部品名 作業 数量 部品代 技術料
充電圧が低い 修理 17,000円
発生電圧 8.2V
オルタネーター B端子 点検
オルタネーター アース 点検
オルタネーター 不良
オルタネーターAssy(リビルト) 取替 1 29,800円
アイドルプーリー 脱着
ファンベルト 脱着
クーラーベルト 脱着
パワステベルト 脱着
バッテリー 脱着
バッテリー 充電 2,000円
※いつもの整備工場にて作業(日産ディーラーではない)。 会社~整備工場:11.9km(25分)。
※オルタネータAssy(リビルト)は、日産グリーンパーツ GREEN PARTS GR231-16V02-01 LR180-718B-GR NISSAN MOTOR CO.,LTD.
※バッテリーテストレポート:SLI:CCA規格:JIS、充電状態:13.03V、バッテリー規格:80D26 580CCA、測定値:559CCA、良好・問題なし、健全性:96%、充電状態:100%
※スターターテストレポート:始動電圧:10.92V(正常)、充電系テスト:負荷なし:正常、負荷:低い、負荷オフ:13.91V、負荷オン:12.94V、ダイオードのリップル検出:0.09V(正常)
※表中の部品代、技術料は税抜き価格。修理代合計48,800円+消費税2,440円=51,240円(端数は切り捨て)
※入庫~納車:6日間 (入庫も納車も夜間。3日目には交換して直っていたようだが、中2日休みを含めて6日目にテスト走行して完成としたようだ)

今回は信越電装の保証が使えますが断り、日産グリーンパーツのリビルトオルタネータを装着してもらいました。

リビルトオルタネータ 日産グリーンパーツ GR231-16V02-01 LR180-718B-GR

信越電装タイマー

これまでに信越電装のリビルトオルタネータを3回使ってきました。今回壊れたのは3個目です。

  • 1個目→ 1年8ヶ月、3.2万キロで壊れた!(オルタネーターの故障(4回目))

  • 2個目→ 1年9ヶ月、3.0万キロで壊れた!(オルタネーターの故障(5回目)) 保証適用

  • 3個目→ 1年8ヶ月、3.2万キロで壊れた!(オルタネーターの故障(6回目))

これ、正確なタイマーが仕込んであるとしか思えないです(笑)
毎回、2年未満で壊れています。保証期間は2年なので保証を使えってことでしょうか?(笑)
今回も保証期間内なので4個目は無償になりますが、信越電装はもうこりごりですから、断りました。

前回までの教訓から、バッテリーを早め早めに交換したり、いらない電装品(オートライトや地デジチューナー、補助バッテリーなど)を撤去したり、電球をLED化したりしてきました。オルタネータへの負担を減らす対策をとっていたにも関わらずこのような事態になったのは、信越電装(SHINE)だからでしょう。
昔は保証期間を過ぎるとすぐに壊れる「ソニータイマー」という都市伝説がありましたが、「信越電装タイマー」はなぜか保証期間前に正確に壊れるよう仕組んであるようです(笑)

電圧降下の測定

納車時に担当者が「オルタネータからバッテリーまでに0.2V低下しています」と言っていたのを思い出し、自分で確認してみました。
接触不良などによる抵抗を除いては配線抵抗は一定のはずなので、電流が変われば電圧も変わるはずです。電流が多くなるエアサスコンプレッサーを動かして、その時の電圧降下も測ってみました。

【測定方法】

  • クランプメーターをオルタネータの出力コードに取り付ける。この測定値を「電流」とする。

  • テスターをDC2.5Vレンジにして、プラスリードをオルタネータのA端子につなげ、マイナスリードをバッテリーのプラス端子につなげる。この測定値を「電圧」とする。

  • アイドリング中に測定し、次にエアサスコンプレッサーを作動させた状態でもう一度測定する。

  • 抵抗を計算で求める。電圧/電流で求めた結果を「抵抗」とする。

【結果】

状態 電流 電圧 抵抗(計算で求める)
アイドリング中 約15A 0.21V 0.014Ω
アイドリング中(エアサスコンプレッサー作動) 約35A 0.55V 0.0157Ω
アイドリング時のオルタネータの電流は約15Aだった(クランプメーターのDC40A/200Aレンジで測定)
電圧降下は0.21V(テスターのDC2.5Vレンジで測定)
エアサスコンプレッサー作動中の電流は約35Aだった(クランプメーターのDC40A/200Aレンジで測定)
エアサスコンプレッサーの作動中の電圧降下は0.55V(テスターのDC2.5Vレンジで測定)

理想は0Vなのですが、担当者の言うとおり約0.2V低下していました。オルタネータとバッテリー間の抵抗は約0.014Ωでした。数値的には非常に小さいですが、電流が増えれば電圧降下も増えますから、無視できない値です。ただオルタネータからバッテリーまでの途中に(F/L:ヒュージブルリンク (75A))があるので、その抵抗も含まれています。

上のページへ

オルタネータの故障(5回目)