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公開日:2014年4月22日
最終更新日:2014年4月30日

負圧ホース側に燃料が出てきました

プレッシャー レギュレーターの故障
(メンテナンス)

Y31シーマおよびY31セドリック/グロリアに適用


プレッシャーレギュレーターが壊れてバキュームライン(負圧ホース)側に燃料が出てきていた

 

概要

2014年2月、走行距離34.0万キロの頃、プレッシャーレギュレーターのバキュームホース側に燃料が出てきていたので、新品に交換しました。


症状

・バキュームホース(負圧ホース)に燃料が混じった(気密不良)(ホースの外には出てきていないので燃料の臭いはまったくない)。

・発進、加速に勢いがある。クルマが軽くなったような感覚がある(燃圧が高いため)。

・ときどきノッキングする(エンジンの熱量が多いため?)。

・アイドリング中のエンジン音に脈動がある(燃圧を一定に保てないため?燃料ポンプからの圧力がそのまま脈動になって出てきている?)。

※エンジン始動は問題ありませんでした。



ホース交換してたら燃料が出てきた

プレッシャーレギュレーターと燃圧制御ソレノイド間のバキュームホースを交換しているときでした。外したホースから少量の液体が出てきました。臭いですぐに燃料だとわかりました。

プレッシャーレギュレーターの気密不良で、燃料がバキュームホース側に出てきてしまっているようでした。


プレッシャーレギュレーターに差し込まれているバキュームホースを外したら燃料が出てきた



どれくらい漏れているか確認してみた

負圧ホースを中身の見える半透明ホースに交換してみました。もちろん、燃料が通ることがわかっているので燃料ホースを使いました。

プレッシャーレギュレーターを交換すれば直ることなのですが、どのくらいの量が漏れ出ているのか確認したかったのです。
 





燃料が出てきてしまっているところなので燃料チューブを使った


燃圧制御ソレノイドのところ


Y31シーマのVG30DET(ターボ車)の負圧ホース側は燃圧制御ソレノイドを経由してインテークマニホールドコレクター(負圧取出口)につながるため距離が長いからか、漏れ出た燃料は負圧取出口までは到達していないようでした。

そもそも負圧(過給時は正圧)がかかるだけで、エアーが流れているわけではないので、一旦漏れ出た燃料は流れずに留まっているようでした。
 


燃料がチョロチョロ出てきている



燃料が出てきているがインテークマニホールドまでは達していない



また、愛車にはバキュームホースを分岐してブースト圧センサーを取り付けてありますが、センサーまで燃料が到達した形跡はありませんでした(センサーはエアクリーナーボックスの下に隠してあります)。

ホース中に留まっている燃料は、燃料ポンプの脈動か何かかはわかりませんが、ブルブルと動いていました。その動きとエンジン音の脈打ちが連動しています。漏れ出た燃料の動きで脈打つのか、はたまたエンジンが脈打つから(負圧が変わるから)漏れ出た燃料が動くのかはわかりません。

プレッシャーレギュレーターに負圧をかけても燃料がチョロチョロ出てきてしまうということは、燃圧が調節できていないはず。負圧がかからないと燃料タンクへのリターン量が減るので、燃圧が高くなります。クルマが軽くなったような発進・加速に勢いがあったのはこのせいだったようです。

使ったホース: 燃料チューブ 内径4mm×外径7mm ピンク色(半透明) 150円/m(プレッシャーレギュレーター〜燃圧コントロールソレノイド=長めで約600mm。燃圧コントロールソレノイド〜インテークマニホールドコレクター(負圧取出口)=長めで約600mm )

使ったクリップ: ホースクランプ  8mm(ホース外径がこのサイズのものに適合する) 約60円/ヶ



新品を購入


プレッシャーレギュレーター
REGULATOR ASSY 226570-F6504 NISSAN


新品のプレッシャーレギュレーター 226570-F6504
 

請求金額:7,854円(税込み)

日産サティオ店

作業内容および使用部品名称 コード 作業区分 技術料 部品
数量 金額
プレッシャー レギュレーター

22670-F6504

部品  

1

7,854円

※A44-000K02 3Y25A UNISIA JECS JAPAN
※225g
※消費税5%の時に購入
※部品のみ購入し、交換は自分でした。
※Y31セドリック・グロリアVG20系は部番と形状が少し違う。

 

交換前に塗装

新品時の輝きを保つため、クリア塗装しました。


防錆・光沢保護剤「シール コート」をスプレーした。黄色いのはマスキングテープ

使った塗料: KURE CRC 防錆・光沢保護剤 SEAL COAT(シール コート) 無色透明の塗料
※使用上の注意に「エンジンまわりなど高温になる部分には使用しないこと」と書いてありましたが、いまのところ不具合は起きていません。


交換

プレッシャーレギュレーターの交換 にまとめました。


交換してみて

・以前からの悩みであったノッキングが起こりにくくなった。
・発進加速時の勢いが弱まった(これは残念。普通に戻っただけ)。
・エンジンの脈動というのか、アイドリング時の音の変化が少なくなった。


交換後のプレッシャー レギュレーター



手動式の燃圧制御システムで再現実験

プレッシャーレギュレーターが壊れたときの症状を再現してみたくなって取り付けました。
A弁とB弁のバルブの開閉で燃圧制御システムと同等の機能を手動でできたり、負圧の調節ができるので燃圧が変えられます。


手動式の燃圧制御システム。
加圧レギュレータや調整式レギュレーターと同等の機能を有し、
純正の燃圧制御システムのように負圧を閉じてレギュレーター側を大気開放することも可能。


負圧を減らしたり、大気開放気味にするとアクセルレスポンスが良くなって勢いが増し、クルマが軽くなったような感じがしました。と同時にノッキングも発生しやすくなりました(汗)。
これはプレッシャーレギュレーターが壊れたときと同じ感覚(症状)です。
ただこれは通常よりも燃圧が高い状態なので、エンジンにとっても(熱量が増す)、点火プラグにとっても(番手を上げる必要あり)良くないので、すぐに元に戻しました。

ちなみにこれで負圧を弱めることができますが、過給時の正圧も弱めてしまいます。ということは過給時の燃圧は通常よりも弱くなってしまうと思われます。
プレッシャーレギュレーターが壊れていたときの過給時は正常に作動していたと思われるので、過給時は通常どおりで気持ちいい走りができていました(ノッキングがなければ最高なのですが 笑)。
燃圧が高くなりすぎたときは、プレッシャーレギュレーター内の調圧スプリングが押されてリターン量が増えるので、極端に高くなることはなさそうです。



脈動はどうして起きていたか

脈動が起きていた原因ですが、バキュームホースに燃料が漏れてしまっているときは負圧が弱くなるので燃圧が高くなる→でもエンジンはそれほど燃料を必要としていない→高い燃圧がプレッシャーレギュレーターにかかる→調圧スプリングが押されてリターンが増える→漏れが少なくなる→普通に負圧がかかる→また燃料が漏れてしまって負圧が弱くなる→ の繰り返しで起きていたと思います。



関連ページ

基本資料 〜 プレッシャーレギュレーター
基本資料 〜 燃料系統
メンテナンス 〜 プレッシャーレギュレーターの交換
メンテナンス 〜 プレッシャーレギュレーターの分解

 

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