接触不良でした
ロックアップしない
Lockup
(メンテナンス)
Y31シーマおよびY31セドリック・グロリアに適用
ロックアップしないので80km/h時に2100回転になる
(右側はTRUSTインテリジェントインフォメータータッチの画面)
概要
2013年4月、走行距離32.6万キロの頃、ロックアップしなくなり、確認しているうちに直ってしまいました。確認したことをここに書いておきます。
症状
●車速65km/hを超えても回転数が高い(ロックアップする車速は車種により異なります)。
●A/Tモードスイッチの"P"が点滅する。
前回の走行時にA/T系統に異常があるとA/Tモードスイッチの"P"が約8秒間点滅する
確認
以下の順に確認してみました。
●A/Tモードスイッチの"P"の点滅を確認(前回の走行時にA/T系統に異常があったことを示している)
●毎回キーONで点滅することを確認(走行しなくても異常を検出している)
●A/Tの自己診断機能でロックアップソレノイド異常コードを確認
A/Tコントロールユニットがロックアップソレノイドの異常を検出した
●実際にロックアップしていないのか走行して確認→回転が落ちない→NG
●ロックアップソレノイドの端子電圧を確認→電圧に変化なし→NG
ロックアップ解除時の基準値:1V以下、ロックアップ締結時の基準値:8〜15V
(前期のA/Tコントロールユニットと後期のA/Tコントロールユニットは端子No.が異なる)
A/Tコントロールユニット(後期)のロックアップソレノイド端子は一番右下にある
ロックアップソレノイドの端子電圧をテスターで確認しながら走った
(夜間はLEDライトで照らした)
インフォメータータッチでも表示するようにした
(MAX5V入力なので47kΩを直列につなげた)
●A/Tコントロールユニットのコネクタを抜き、ロックアップソレノイドの端子で抵抗を確認→抵抗を確認できた→OK
車両アースとロックアップソレノイド端子間抵抗基準値:20〜40Ω
●A/Tコントロールユニットのコネクタからロックアップソレノイドの端子を抜いてコネクタを戻し、A/Tコントロールユニット側の電圧を確認→電圧を確認できた→OK
A/Tコントロールユニット側から電圧が出ているか確認
※インフォメータータッチで表示させるときは電圧が高すぎるので47kΩをつなげたため、実際の電圧は表示よりも高い。
ロックアップしていないとき→4.7V(テスター)、1.5V(インフォメータータッチ+47kΩ)(ロックアップソレノイドの端子を抜いている状態なので電圧が高くなっている)
ロックアップしているとき→約12V(テスター)、4.7V(インフォメータータッチ+47kΩ)
ロックアップソレノイドの端子を抜いたところ(コードの色は緑/黄)
ロックアップソレノイドの端子を抜いてA/Tコントロールユニット側の電圧を測定していることろ
(Lowが1.5Vで8.7秒おきにピーク値4.7Vの電圧が出ている)
※インフォメータータッチの入力に47kΩを直列に接続しているため実際の電圧はもっと高い
●電流値を計算→約1A→OK
●ロックアップソレノイドの端子に電圧をかけて変化するか確認→キーOFF時に12Vをかけてみる→カチッ!と音がしたのでOK
ロックアップソレノイドの端子に12Vをつないで単体試験
※このロックアップソレノイドはデューティー比を変化させて
PWM制御するものなので、直結での確認は短時間で!
ロックアップソレノイドに直接12Vをつないでみた
●そのときの電流を測定→0.8A→OK
電圧にもよるが、電流は0.6A〜0.3Aから大きく外れていなければ正常
●もう一度電圧を確認→Lowが0.1Vでピーク値4.7Vのパルス状で先の尖った電圧が出た→OK
ロックアップソレノイドが作動していないときの端子電圧
(8.7秒おきに4.7Vの電圧が出ている)
(インフォメータータッチの入力に47kΩを直列に接続しているため実際の電圧はもっと高い)
●再度A/Tモードスイッチの"P"は点滅するか確認→しなくなった→OK
●抜いた端子を仮コードでつなげてキーONしにて確認→走行して確認→OK(ロックアップ締結時は下へ伸びる波形になった)
結果
上記のように確認していたらいつのまにか正常になりました。
どうやらA/Tコントロールユニットのコネクタの接触不良だったようです。
ロックアップするので80km/h時に1900回転になった
(右側はTRUSTインテリジェントインフォメータータッチの画面)
関連ページ
基本資料 〜
A/Tの自己診断機能
コネクタ表 〜 A/Tコントロールユニット
コネクタ表 〜 A/Tモードスイッチ
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