停車中にエンストします
エアフローメーターの故障 (メンテナンス)
Y31シーマおよびY31セドリック/グロリアに適用
エンスト後、市販スキャナーBLITZ R-VITUの故障コード表示で
エアフローメーターと表示された
概要
2007年8月(走行距離21.8万キロ)の頃、停車中にエンストする症状が現れました。
ECCSの自己診断システムでエアフローメーターの故障と診断されたため、交換したら直りました。
症状
1. アイドリング時にエアコンをONにしたりエアサスのコンプレッサーが動くとエンジン回転数が低下し、車体がブルブル震える。
2. 信号待ちなどの停車中にエンストする。
原因
エアフローメーターの故障か、あるいはエアフローメーターコネクタの接触不良。
解説
実はエンジン回転数が低い症状は鈑金・全塗装・整備後の納車時から起きていました。
納車時、クルマに乗った瞬間にエンジン回転の異常に気づき、そしてその次の日からエンストする症状が出ました。
バッテリー電圧は13.7Vですが、ヘッドライトON、エアコンON、エアサスコンプレッサーONで11.7Vまで下がりました。
バッテリーを新品に交換してもエンジン回転数の低下は治まりませんでした。
主治医はロードテストしたそうですが、主治医にはエンジン回転数の異常には気づかず、また偶然にもエンストしなかったようです。
エンストは、信号待ちや駐車場から通りに出るときなど、Dレンジに入れてブレーキを踏んで完全に止まっているときに、3回ほど起こりました。
2回目のエンスト時に市販のスキャナーBLITZ R-VITUが故障コードを拾いました。
エアフローメーターコネクタの接触不良の可能性もありますが、エアフローメーターの交換を前提に整備工場に入院させました。
市販スキャナーでエアフローメーターの吸入空気量信号電圧を
モニターしていても異常は発見できなかった
整備工場にて
整備工場では、故障診断機LAUNCHで故障記憶を消去してからエンストを再現させたら、またエアフローメーター信号系統の異常を拾ったそうです。
自己診断は断線かショートしか拾えないので、おそらくコネクタの接触不良だと思いますが、エアフローメーターを新品に交換することにしました。
ハーネス側のコネクタの洗浄も主治医にお願いしました。
請求金額:48,300円(税込み) |
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費目 |
コード |
作業内容および部品名称 |
記号 |
数量 |
部品代 |
技術料 |
部 |
22680-16V00 |
エアフローメーター |
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1 |
39,100円 |
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技 |
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エアフローメーター |
交換 |
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6,900円 |
技 |
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エアーダクト |
脱着 |
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技 |
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AACバルブ |
清掃 |
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技 |
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自己診断メモリー消去 |
交換 |
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※エアフローメーターは新品。
※AACバルブ清掃は、アイドリング時のエンジン回転数が低下するという症状から行っている。
※自己診断メモリー消去も技術料に入っているのか??? |
エアフローメーター(ホットワイヤコーティングタイプ)
エアフローメーター交換後は
退院しても、「前より調子がよくなった」というよりは「元の調子に戻った」という感じです。
退院後、エアフローメーターコネクタのブーツが破けていた
(後で自分でテーピングした)
ECCSがエンストさせていた?
憶測ですが、エアフローメーターの調子が悪いときは、CPUバックアップモードになり、停車中にECCSコントロールユニットが警告のためにわざとエンストさせているようです。
走行中にエンストさせると危険ですので、停車中に「いまなら安全だろう」とECCSコントロールユニットが判断したときにエンストさせているのです。
もちろん安全のため、再始動・再走行はできます。
主治医はエアフローメーターの調子が悪いときに電気負荷が増えるとエンストにすることがあると言っていました。
電気負荷がかかるとアイドル回転が落ちる症状はすでにフェイルセーフに入っていた可能性もあります。
取り外したエアフローメーターは
分解してみましたが目視やテスターの抵抗計でのハンダ割れは確認できませんでした。
ハンダ割れは確認できず
取り外したエアフローメーター
端子は思ったよりキレイだった
センサー部
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