テールが長く見えます
ロングテールキット
Long Tail Kit (追加装備)
汎用性のあるキットなのでY31シーマに限らずあらゆる車種に適用可能 (車種によってはビッグテールになる?)
ウインカーとリバースがテールランプと同じ色、同じ明るさで光ります
ロングテールキット2号機
ロングテールキット3号機
仕様
1.ライトスイッチONで、テールのウインカー部分とリバース部分が赤く光る(これをウインカーポジション、リバースポジションと称す)。
2.ウインカーポジションは、ウインカー作動中およびハザード作動中は消灯する(ウインカー&ハザード優先制御)。ウインカー作動中、反対側のウインカーポジションは消灯しない(左右独立制御)。
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終了すると1.5秒で復帰
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3.リバースポジションは、A/Tレバーを「R」にすると消灯する(リバース優先制御)。
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終了するとすぐに復帰
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4.スイッチ一つでロングテールキットのON/OFFができる。
製作までの経緯
2005年2月(走行距離17.6万キロ)、製作し取り付けしました。
Y31シーマは細長いテールが特徴的なのに、夜間のテールは短く見えてしまうのがちょっと気になっていました。「長く見せたい」という構想は10年以上前からありましたが、どんな電球を使えばよいのかあまり深く考えないでいたため実現することはありませんでした。
しかし、どっとさんから「こんなのどう?」という提案があり、「考えているのは自分だけじゃないんだ。需要があるなら作ってしまえぇ!」って感じで、さらにどっとさんから「赤5W電球でいけそう」という後押しもあり、製作に踏み切りました。
回路の設計
基本的な部品を基本的な使い方で回路を組んでいますので、電気の知識のない方でも作動原理を理解すれば電子工作の勉強になると思います。
◆基本回路-その1 (ウインカー左右同時制御、ON/OFFスイッチなし)
もっとも基本的な回路です。左右のウインカーポジションを1個のリレーで制御するため部品数は少なくて済みますが、ウインカー作動中は反対側のウインカーポジションも消灯してしまいます。
なお、電解コンデンサーCを取り外すと、ウインカー作動時にウインカー(オレンジ色)とウインカーポジション(赤色)が交互に点灯するようになり、不思議な感じに見えます。
スモール電源は、ライトスイッチを1段(スモール)にしたときに12Vになるコードへつなぎます。
左(右)ウインカー電源は、左(右)ウインカーが点灯している時に12Vになるコードへつなぎます。
リバース電源は、A/Tレバーを「R」にしている時に12Vになるコードへつなぎます。
ボデーアースは、クルマの金属部分につなぎます。
[作動原理]
1.ライトスイッチONでリレーの接点を通ってすべてのポジションが点灯します。
2.左ウインカー(右ウインカー)点灯時は、リレー2が作動して接点が開き、左右のウインカーポジションが消灯します(ウインカー優先回路)。このとき電解コンデンサーCに電気が蓄えられます。
3.ウインカーの点滅は点いている時と消えている時がありますが、消えている時は電解コンデンサーCに蓄えられた電気でリレー2の作動は保持されます。これにより左右のウインカーポジションは消灯したままとなります。整流器Dは、電解コンデンサーCに蓄えられた電気がウインカー電源の方へ逆流して失われないようにするためと、左ウインカー(右ウインカー)電源が反対側のウインカー電源に逆流しないようにする約目をしています。
4.ウインカーの点滅が終了すると、電解コンデンサーCに蓄えられていた電気がやがて減り、リレー2が停止して接点が閉じ、左右のウインカーポジションが再び点灯します。これを「復帰」と呼び、点滅が終了してからウインカーポジションが点灯するまでの時間を「復帰時間」と呼びます。
5.A/Tレバーを「R」にした時は、リレー1が作動して接点が開き、リバースポジションが消灯します(リバース優先回路)。
6.A/Tレバーを「R」以外に戻した時は、すぐにリレー1が停止して接点が閉じ、リバースポジションが再び点灯します。
7.ライトスイッチOFFですべてのポジションが消灯します。
◆基本回路-その2 (ウインカー左右独立制御、ON/OFFスイッチなし)
これも基本的な回路ですが、こちらは左右のウインカーポジションを2個のリレーでそれぞれ制御するため、ウインカー作動中は反対側のウインカーは点灯したままになります。
[作動原理]
1.ライトスイッチONでリレーの接点を通ってすべてのポジションが点灯します。
2.左ウインカー(右ウインカー)点灯時は、リレー1(リレー3)が作動して接点が開き、左(右)ウインカーポジションが消灯します(ウインカー優先回路)。このとき電解コンデンサーCに電気が蓄えられます。反対側のウインカーポジションは消灯しませんし、電解コンデンサーCも電気は蓄えられません(ウインカー左右独立制御)。
3.ウインカーの点滅は点いている時と消えている時がありますが、消えている時は電解コンデンサーCに蓄えられた電気でリレー1(3)の作動は保持されます。これにより左(右)ウインカーポジションは消灯したままとなります。整流器Dは、電解コンデンサーCに蓄えられた電気が左(右)ウインカー電源の方へ逆流して失われないようにする約目をしています。
4.ウインカーの点滅が終了すると、電解コンデンサーCに蓄えられていた電気がやがて減り、リレー1(3)が停止して接点が閉じ、左(右)ウインカーポジションが再び点灯します。これを「復帰」と呼び、点滅が終了してから左(右)ウインカーポジションが点灯するまでの時間を「復帰時間」と呼びます。
5.A/Tレバーを「R」にした時は、リレー2が作動して接点が開き、リバースポジションが消灯します(リバース優先回路)。
6.A/Tレバーを「R」以外に戻した時は、すぐにリレー2が停止して接点が閉じ、リバースポジションが再び点灯します。
7.ライトスイッチOFFですべてのポジションが消灯します。
◆採用回路 (ウインカー左右独立制御、ON/OFFスイッチあり)
愛車に装着したキットの回路図です。基本回路-その2にON/OFFスイッチを追加したものです。抵抗器Rは6.8kΩで、左右のウインカーポジションの復帰時間を微調整するために追加しました。こうすることでハザード終了時に左右そろって点灯します。
4灯点灯時の消費電流は約1.5Aです。
[作動原理]
1.〜7.は基本回路-その2と同じです。
8.スイッチONで、ロングテールキットが有効になります。スイッチOFFで、ロングテールキットが無効になります。
9.抵抗器Rは6.8kΩです。これはハザード終了時の左ウインカーポジションの復帰時間が右ウインカーポジションよりも長かったので、時間を短くするために電解コンデンサーCに蓄えられていた電気を早く失わせる約目をしています。
使用部品
名称 |
購入価格 |
補足説明 |
ウェッジ球 4個赤色 12V 5W ポジション球 |
180円×4個 (トラック用品店) |
ノーマルテールと同じ色で同じ明るさにするために赤色5Wのウェッジ球を使用。
これよりも明るいとノーマルテールとの明るさが合わなくなる。しかし、もっと明るくすることでリアフォグランプとして使うこともできる。なお、5Wよりも明るい電球を使う場合には、電流に応じてリレーを選定すること。 |
ウェッジ球ソケット 4個SR-2 2個入り HOTROAD ホットロード事業部 |
714円×2個 (カー用品店) |
ウェッジ球をテールユニットに取り付けるためのソケット。 |
12Vリレー 3個
G5V-1 オムロン 12VDC MADE IN CHINA 960Ω
12.5mA
1回路 1.0A30VDC、0.5A125VAC、0.3A60VDC |
在庫 (220円×3個) (秋葉原) |
12Vで作動するリレー。
リレーを使用するのは、ウインカーおよびハザード作動時にオレンジ色とウインカーポジションの赤色が混じらないようにするため。また、リバースポジションについてもクリア色と赤色が混じらないようにするため。
5Wウェッジ球を点灯するだけなので小型のもので十分。もちろんカー用品店で売られているような大きめのリレーでもOKだが、必ずB接点(リレーが作動していなくても通電する接点)があるものを選ぶこと。
コイル抵抗が大きいほど消費電流は少なく、ウインカーポジションの復帰時間は長くなる。ということは電解コンデンサーの容量は少なくて済む。
ウインカーポジションを左右同時制御する場合は計2個のリレーで間に合う。 |
電解コンデンサー 2個
16V 1000μF |
在庫 (リサイクル品) |
ウインカー点滅中にウインカーポジションが点灯してしまわないように復帰時間を遅らせるために使用。
これがないと、ウインカー点滅中にウインカーとウインカーポジションが交互に点灯してしまう(これも面白い!)。
コンデンサーの放電時間を利用して復帰時間を決めているため、コンデンサーの容量が大きいほど復帰時間が長くなる。復帰時間は容量とリレーのコイル抵抗によって変わってくるため、カットアンドトライで決定する。このため、何事にもそうだがわざわざ買うのではなく、壊れた家電製品から取り外した部品を使うのがベストである。耐圧は16Vが最適。 |
整流器 2個 |
在庫(リサイクル品) |
電解コンデンサーに蓄えた電荷を、余計な方向へ逃がさないために使用。
これがないと、ノーマル球が電荷を奪ってしまうため復帰時間が極めて短くなる。コンデンサーの放電時間を利用した回路には必須部品である。 |
抵抗器 1本
6.8kΩ |
在庫 (約1円) |
左右のウインカーポジションの復帰時間のバランスをとるために使用。バランスが良ければ不要。
コンデンサーの放電電流を抵抗器にも流すことで放電時間を短くする。
抵抗値が低いほど時間が短くなる。
左右の復帰時間の調整は短い方に合わせる方が簡単なので、復帰時間が長い方に抵抗器を接続すれば良いことになる。
なお、この抵抗器は復帰時間の微調整用とし、大まかな時間の調整は必ず電解コンデンサーで行うこと(電解コンデンサーの容量が大きすぎたからといって極端に抵抗値を低くすると抵抗器が発火する恐れがあるため)。 |
ケース 1個
SW-55 プラスチック 株式会社タカチ電機工業 W40×H20×D55 Bタイプ:ブラック |
在庫 (100円) |
部品を一つに収めるためのケース。
サイズは使用する部品の大きさで決定する。
今回はかなり小型の部類に属するケースを使用した。部品の組み込みは高密度実装となるため細心の注意が必要であった。
DIY専門店のドイトホームセンターで125円。 |
スイッチ
3P ON-ON ミヤマ電器株式会社 |
在庫 |
スイッチ一つでON/OFFするために使用。ONでロングテールとなり、OFFでノーマルとなる。ON/OFF操作する必要がなければ不要。
回路およびポジション球のすべてのアースをケース内のスイッチを通してからボデーアースに落とす。
スイッチはケースに収めたため操作はケースを設置した所で行うことになる。ボデーアースに落とす前に、別に儲けたスイッチを通すことでリモート操作や何かに連動させて自動化することも可能。 |
その他
コード類適宜、接続端子類適宜、ゴムブッシュ2個、結束バンド2本、Y31用テールランプ電源取り出しコード |
在庫 (リサイクル品) |
コードはクルマから取り外したケーブルのリサイクル。
ゴムブッシュはケースにコードを通す穴のコード保護用。
結束バンドはコードがケースから引っこ抜けないようにするためのもの。
電源取り出しコードは、何年も前に500円くらいで買ったものだが、現在は売られていないと思う。あると便利だがなくても不便はない。 |
キットの組立
キットの中身
小さいケースに実装。
大きなケースにした方が組立は楽です
ポジション球の取付
9mmくらいのドリルで開けた後、リーマーで穴を広げていきます
ウインカーポジションの取り付け。ノーマル球に当たらないように
リバースポジションの取り付け
配線
キットはここに取り付け、ここから配線しました
点灯
幅広シーマがさらに幅広に見える!?
今後の予定
今後はこのファッション性に加え、実用性も兼ね備えた装備にする予定です。具体的には、ウインカーポジションにもう一つ明るい電球を使い、濃霧時などの後続車への被視認性を向上させるための「リアフォグランプ」として機能させるつもりです。
最後に
これを売って儲けるつもりは毛頭ございません。ご自身で作れる方は是非チャレンジしてみてください。
法規に触れるかどうかはわかりません。すべて自己責任でお願いいたします。
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