初めてのHID ベロフHID
H4切替式 (1セット目)
(追加装備)
Y31シーマおよびY31セドリック・グロリアに適用
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H4 ハイ・ロー切替式 一式 計73,500円
ベロフ HL4S-dバーナー
概要
2002年、走行距離12万キロの頃、ヘッドランプをベロフの後付HIDに交換しました。
HIDが出回った頃は10万円以上したと思うのですが、それが7万円台まで値下がりした時に、「おおっ安い!」と思って衝動買いしました。
使用したベロフ製HIDシステムの製品仕様 |
バルブキット
37,500円 |
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H.I.Dバルブ (バーナー)
HL4S-dタイプ |
ヘッドランプ : HL4S-d(H4ハイ/ロー切り替え式)(2灯/セット)
消費電力:35W
カラー:アクティブホワイト 4300K°(最も明るく自然な白い光です)
コードの長さ:200mm(バーナー・イグナイタ間の防水コネクタから)、80mm(コントロールユニットから)
※家庭の電灯線で点灯させるには、1灯で10A以上、2灯で15A以上の電流を満たせる強力な直流安定化電源が必要です。 管理人は5A程度の直流電源を、2〜3台並列接続して、同時点灯試験をしました。
※このバーナーは、1年半経過(3万キロ走行)後に、左右ほぼ同時期にバルブにヒビが入るもしくは破損するなどして、寿命を迎えました。早すぎます。
参考:色温度と明るさの関係(雑誌オートメカニック2004年1月号より、3メートル先の照度計測結果)
照度計測結果(ベロフ製バーナー) |
色温度(ケルビン) |
照度(ルクス) |
ベロフ アクティブホワイト 4300k |
2120 lx |
ベロフ サンダーホワイト 5500k |
1543 lx |
ベロフ スパークホワイト 6000k |
1383 lx |
やはり4300kが群を抜いて一番明るい! |
コントローラ
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品番:不明 (HL4S-dに1個/セット)
コードの長さ:750mm(車両側電源コネクタから)、100mm(バルブへ)、250mm(リレーユニットから)
※H4のハイビームとロービームの切り替えをする。
ライトスイッチをロービームONにした時に、バーナーがハイビームの状態ならロービーム側に切り替え、ハイビームONにした時にバーナーがロービームの状態ならハイビーム側に切り替える働きをする。
コントローラの基板
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リレーユニット
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品番:RC-2206 MITSUBA JAPAN 12V-NO(ノーマルオープン)(2個/セット)
コードの長さ:950mm(バッテリーから)、350mm(10Aヒューズへ)、150mm(コントロールユニットへ)、280mm・2000mm(左右のインバーターへ)、550mm(車体アースへ) |
6極リレー
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品番:NAiS JAPAN CA1R-DC12V-N
ACA3253 C01 シリアル:20419,31126(1個/セット)
コードの長さ:350mm(車両側電源コネクタから)、80mm(コントロールユニットのコネクタへ)
ハイビーム時に同時点灯する車両・点灯中にパッシングを行った際、ハイビームで固定されてしまう車両へ取り付ける場合に必要。
Y31シーマの場合、点灯中にパッシングを行うとハイビームで固定されてしまうので必要である。 |
パワーユニット(バラスト)
36,000円 |
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インバータ
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品番: BE-G04-110 (2個/セット)
定格入力電圧:DC12V
定格出力電圧、電流:85V、35W(バーナー点灯中の電圧)
無負荷二次電圧:380V
コードの長さ:100mm+600mm(リレーユニットから。中間に15Aヒューズあり)、900mm(車体アースへ)、イグナイタへのコードはイグナイタにつながっている。 |
イグナイタ
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品番:BE-G04-100(2個/セット)
無負荷二次電圧:18〜27KV
コードの長さ:450mm(インバーターから。コード色:橙と茶)、100mm(バーナーまでの途中の防水コネクタまで) |
色温度についての見解
色温度は、数値が大きくなるほど白色から青白っぽくなります。
管理人が4300kを選んだワケは、
1.古いクルマに青白っぽい光は似合わないと感じている
2.色温度が低い方が明るい
3.安い
4.視認性が良い
この中で注目して欲しいのは視認性の良さです。青白い光は、ハロゲンバルブで経験したのですが、周囲のクルマのライトや、街灯などと色の調和が取れず、たとえ高効率バルブであっても暗さが逆に強調され、孤独を感じてしまうことがありました。
とは言っても、何ケルビンが良いかは個人の趣味の問題です。ファッション性で選ぶなら、断然5000k〜6000kくらいでしょう。
ハイ/ロー切替式について
このHIDのバーナーは、ロー側でもハイ側でも機械的にロックされます。したがて、コントローラからの切替の電流は切り替え時にしか流れません。
切替電流は5A以上です。
このバーナーは、付属の6極リレーの付いた変換ハーネスを使用しないと、ハイビームでロックすることがあり、また手でもハイ側に固定できるため、いつ何時でも、ライトスイッチの状態によってバルブの状態をリセットする必要があります。
このリセット動作は、基板上のリレーで行っており、ロービームあるいはハイビームのライトスイッチをONにすると、約0.3秒間作動します。
バーナーのハイ側/ロー側の状態に関わらず、点灯しなくてもリセット動作だけで、左右合計約5Aの電流が流れます。
左右のバーナーに通じているコードは、左右共に接続していないと切り替えが行われません。片方だけでは切り替わりませんので、メンテナンスの時は注意してください。
この切替方式はベロフ独特なものであり、他社のバーナーとの互換性はありません。
ハイ/ロー切替用のアクチュエータ
(スプリングは入っていない。ハイビーム側およびロービーム側にカチッと固定される)
ハイ/ロー切替用アクチュエータの配線図
※ハイビームまたはロービームに切り替わったらバッテリーは外すこと(バッテリーはつなぎっぱなしにしない)
端子No. |
説明 |
1 |
3 |
2 |
4 |
+ |
- |
ロービームになる |
- |
+ |
ハイビームになる |
取り付けは掃除しながら
Y31シーマの取り付け適合は「玉切れ警告灯が点灯するため不可」となっていますが、それ以外は特に問題なく取り付けできます。
玉切れ警告灯が点灯して困る場合はヘッドランプセンサーコネクタをご覧ください。
いままで愛用してきた社外の減光システムは、HIDと共存できないので取り外すことにしました。取り外しから掃除とHIDシステムの設置場所決めに2時間かかりました。それからパーツ取り付けと結線、結束、防滴対策など仕上げまでさらに4時間かかりました。
バラストの位置決めが最大のポイント
Y31シーマのエンジンルームは広くても隙間がないので、バラストの位置決めが最大のポイントになります。大きなインバータはバンパー裏のガッチリとしたフレームに両面テープと結束バンドで固定し、付属の余っているゴムシートで雨よけのカバーをします。イグナイタはグリル奥の上部に専用金具で固定します。ハイ・ロー切り替えコントローラはバッテリー脇に両面テープで固定しました。
左はインバータ、右はリレーの取り付け位置
左はイグナイタ、右はコントローラの取り付け位置
HIDバルブは奥行きがあるのでバッテリーが邪魔になりますが、手でバルブをハイ側に引っ込め、バルブ後部を斜めにすれば差し込めます。右側のバルブは冷却水のリザーブタンク側に振り、左側のバルブはウォッシャータンク側に振るとうまく差し込めます。
純正の防水用ゴムパッキンは穴が小さくてバルブが差し込めないので、ハサミで穴を大きくします。また、バルブ口金のツメが太くてロックしづらいのでスプリングを曲げ加工します。最後にバルブに雨水がかからないようにゴムシートなどで覆います。
ロックできるようにスプリングを曲げ加工する
バッテリーのプラス端子への接続は、プラス端子に付いている純正のカプラーに1端子予備があるので、赤コード末端のクワガタ端子を平型端子に取り替えて差し込みます。こうすると配線がスッキリします。
点灯チェック
取り付け後の初の点灯チェックでは、右側のバルブしか点灯しませんでした。原因は左側のインバータのアースが不十分だったからです。アースは左側のイグナイタを取り付けた部分から取ったのですが、この部分とバッテリーのマイナス端子を10Ωレンジの抵抗計で測ってみても0Ω、つまり同電位です。しかし、なぜかアースとしては不十分で点灯できません。その後、フレームから直接取るようにしたら点灯できました。
夜になって点灯してみると明るさと色はバッチリでした。ハイビーム時の配光は遠くまで届いて良好ですが、手前が暗く感じます。ハイビームインジケータはハイビーム時に正常に点灯します。
光軸は? *
買ったお店では光軸調整はただ単に目視でしか調整できないそうなので、自分でやりました。
パッシング操作でハイビームロックできる
ライトスイッチレバーの引き方によってハイビームロックができます。レバーを軽く手前に引いて(この”軽く”がポイントです)ハイビームを点灯(パッシング)するとハイビームでロックし、レバーを戻してもロービームに戻りません。ロックを解除するには、もう一度パッシング操作をすればよいのですが、今度はレバーを手前いっぱいまで引いてから戻します。これでは不便と感じる場合は、付属の変換ハーネス(6極リレー)を取り付ければノーマルになります。
少しでも明るく
見るからに明るそうでしょう
シェードの磨き&ペイントをしました。
上方への光の漏れが増して、道路標識がよく見えるようになりますが、配光パターンは乱れてやや品の無さを感じてしまうこともあります。内側の金属面が黄色味がかっていると照射光も多少黄色味がかかります。また、バルブから出る紫外線でランプユニットの反射板を侵したり、バルブの寿命低下にもつながりかねません。
オートライトを無効にする
夜にポジションランプだけ点灯させようとすると、ライトスイッチを「OFF」→「AUTO」→「スモール」のように「AUTO」を通過しなければならず、スイッチが「AUTO」になった時にHIDが一瞬点灯してしまいます。また、うっかり「AUTO」にしておいて短いトンネルの連続があると、短時間に点灯・消灯を繰り返してしまいます。
HIDは点灯・消灯を繰り返すと寿命が著しく低下するらしいので、「AUTO」を無効にしてしまいましょう。オートライト制御信号の青色コードをカットすればオートが働かなくなります。
詳しくはライトスイッチ3P茶色コネクタのページをご覧ください。
オートライトコントロールユニットコネクタを抜いたらどうか?と思われるかもしれませんが、コネクタを抜くと、ロービームにしているのにハイビームが点灯する(ハイビームインジケータは点灯しない)など不具合が発生します。この不具合はリレーハーネスを組んでいる時とそうでない時では異なるかもしれません。
周囲の球もHIDカラーにする
RAYBRIG RR92 12V27W プラチナホワイト4300k (コーナリングランプに採用)
ヘッドランプをHIDにしたら、ポジションランプは白色LEDがよく似合います。
コーナリングランプは同じ色温度のバルブにします。
この電球は2002年から使用していましたが2006年に球切れしたため元に戻しました。
HIDが点かなくなった
走行15.1万キロの頃、バーナーに原因不明のヒビが入って点かなくなってしまいました。
詳しくは「ベロフHID H4切替式の故障(1セット目)」をご覧ください。
参考図
電源部の回路図
12Vリレーと直付け黒コネクタとの端子関係図
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メンテナンス 〜
ベロフHID H4切替式の故障(1セット目)
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