公開日:2007年9月11日
最終更新日:2016年1月20日

新品のようによみがえらせよう

BBS RSホイールのレストア(3)

How to Restore BBS RS Wheels

カテゴリー : メンテナンス

Y31シーマに限らずBBS RSホイール装着車に適用

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ピアスボルトの取り外し

5/16インチ(または8mm)サイズ12角ソケットを使う

ピアスボルトを外すには工具が必要です。
「特殊な工具がないと外せない」と言うことをよく耳にしますがそれは勘違いです。
ピアスボルトが特殊だと言われるのはネジ部分が"M7"サイズだからです。しかし、ピアスボルトの頭やナットは市販されている12角タイプのソケットで合うので、特殊でもなんでもないのです。

10mmサイズ12角ソケットを使う

ピアスボルトの頭は5/16インチサイズの12角ソケット、裏側のナットは10mmサイズの12角ソケットで合います。

インチサイズのソケットが入手できない場合は8mmサイズの12角ソケットでもOKです。ただインチサイズのソケットの方がガタが少ないのでボルトを痛めにくいと思います。
裏側のナットも本来ならインチサイズのソケットを使うのが良いのかもしれませんが、サビによるメッキの膨れがひどいので、ある程度緩めの(?)10mmサイズのソケットが適していました。
いずれにしても12角タイプでないとボルト・ナットに合いません。

〔使ったソケット〕

  • DEEN 「DNB2-5/16W」 5/16インチ 12角ソケット 差込角1/4sq(6.3mm) 全長20mm 245円(ファクトリーギア)
  • DEEN 「DNB3M-10W」 10mm 12角セミディープソケット 差込角3/8SQ(9.5mm) 全長:41mm 460円(ファクトリーギア)

ソケットはクルマ用工具専門店「ファクトリーギア」で買いましたが、サイズが合えばメーカーは関係ないので、品揃えの良いホームセンターでも買えます。

ソケットは左からDNB3M-10W(差込角9.5mm)、DNB2-5/16W(差込角6.3mm)
ピアスボルトの頭は5/16インチサイズ12角ソケットを使う
ピアスボルト側
ピアスボルトのナットは10mmサイズの12角ソケットを使う
(ラチェットは長いほうが楽に作業できる)
ピアスボルトのナット側

ピアスボルトは1ホイールあたり34本で、4ホイール合計136本もあります。

ソケットをはめてからボルトが外れるまでは電動工具を使わなくても1本あたり15秒。大変そうに思われるかもしれませんが1ホイール1時間かかりません。
テレビを観ながらあるいはラジオを聴きながらピアスボルト1個間隔もしくは2個間隔で外していくとあっという間に外れてしまいます。
間隔を開けて外すのは結合圧のバランスが崩れて3ピースのシール材が変形したり剥がれるのを防ぐためです。間隔を開けて外していくと、あとどのくらいか見えてこないので嫌になることもありません。
インパクトレンチを使えば作業ははかどるのですが、タイヤを外してしまったホイールではカンカン、カチンカチンという音が響いてうるさくなります(笑)。

ソケットにはめるハンドルはラチェット式が便利です。
首が動くフレキシブルタイプはいろいろな用途に使えて便利ですが、柄を持ってボルトに押さえつけるとフレキシブル部分が変に折れ曲がって、ボルトやリムを傷つけてしまいます。
自分はスイベルラチェットというものを使いました。これはフレキシブル部分が丸くなっていて回転部分の支点が回そうとするボルトの延長線上にあるので、柄を持ってボルトに押さえつけても変に折れ曲がることはありません。

ラチェットハンドルの柄は短くもなく長くもなく適度な長さが必要です。柄が長いと力が入っていいのですがリムを傷つけてしまう恐れがあります。グリップ部に樹脂やゴムのカバーが付いているとリムにあたっても心配ありません。

ピアスボルトはかなりきつく締められています。裏側のナットから回し始め、緩んだら表側のボルトも回して外していきます。表側から回そうとするとソケットが外れて思わぬキズが付く恐れがあります。ネジ部分に緩み止め剤が塗ってあるので緩みだしても最後まできついことがあります。ただ、ねじ緩み止め剤が塗ってあるおかげでサビで固着していることはありませんでした。

スイベルラチェットはスナップオン
「TH-737」(差込角6.3mm)、「FH-747」(差込角9.5mm)を使った

注意:

  • ネジ部分が"M7"という特殊サイズなので外したピアスボルト・ナットは絶対に無くさないようにしてください。無くした場合には部品取りホイールから取る方法もありますが・・・。
  • BBS RS 16インチホイールは3ピース構造ですが、ピアスボルトを外してもホイール自体はバラしません(バラそうと思ってもバラけません)。これは間がシールされているためで、これをはがしてしまうと個人ではおそらく元には戻せません。シールは再利用できないはずなので十分注意してください。
  • ホイール洗浄に使う薬品(溶剤)がディスクとリムの間のシールに浸み渡らないようにしてください。シール性が弱まると接着力低下やエア漏れを起こす可能性が高まります。
  • タイヤが装着されている場合にはピアスボルトは取り外せません。空気圧によってディスクとリムがバラバラになってしまうからです。
  • ピアスボルトのナットがサビているとソケットが外れやすいので、しっかりと奥まで差し込んでください。

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