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公開日:2008年10月16日
最終更新日:2009年7月31日

なんとなくエアコンが冷えすぎる

エアコンの吹出風温度が
設定温度よりも低い
(メンテナンス)

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Y31シーマおよび
Y31セドリック/グロリアのオートエアコン・ITエアコン搭載車に適用


 

症状

・ エアコンが冷えすぎる感じがする。

温度制御はしているが、設定温度よりも約2〜3℃低い温度の風が出ているように感じる。



原因

フロントエアミックスドアとエアミックスドアアクチュエーターの連結部分1の取り付け位置不正。

以前、エアミックスドアアクチュエーターを取り外した時に正しい位置に戻さなかった可能性がある。




修理

確認のため耳を澄ませながら設定温度を下げていくと、24.0℃のところで何かが当たる音がしました。

また、オートアンプに内蔵されているマイコン「HD6305Y0P」の端子45、46をモニターしていると、約24℃のときにローロックが起きていることがわかりました。

補足: マイコンの端子45、46は、フロントエアミックスドアアクチュエーターを動かすためのモータードライバIC「TA8050P」(IC8)へ、制御信号を送る出力端子です。それぞれの端子の信号は キースイッチが「ON」の時はハイ(約5V)になっています。アクチュエーターを作動させるときは片方の端子がロー(約0V)になります。
アクチュエーターが動いて行き止まるとアクチュエーター内の接点が切り離され、アクチュエーターは制御を受け付けなくなります。ただマイコンからの出力信号はローが出たままとなります。これがローロックです(これは正常な動作の範囲内と思われます)。




グローブボックスを外してフロントエアミックスドアアクチュエーターを眺めていると、あることに気付きました。前にアクチュエーターを外したときに連結部分1を外したことを。もしかしたらここで温度差が生じているのかもしれないと思い、約2山分ずらしてみました。そうしたら約22℃の時にローロックが起きるようになりました。設定温度に対して吹き出してくる風の温度も適度な温度になりました。


※注意: この修理方法は、エアミックスドアアクチュエーターを連結部分1で取り外したことがある場合のみ有効です。一度も取り外したことがない場合は、故障の原因となりますでこの修理方法は避けてください。
連結部分1での過度な調整をすると、設定温度を上げた時にカッ!カッ!カッ!とエアミックスドアがHOT側(あるいはCOLD側)に当たる音がするようになります。これはエアミックスドアアクチュエーターのPBRがドア位置と一致していないために、さらにドアを動かそうとするためです。このような症状になった時は連結部分1を元の位置に戻してください。
また、エアコンの修理(特にエアミックスドアアクチュエーターの交換)を依頼して戻ってきたら音が出るようになった場合には、連結部分1の調整不足が考えられます。

 


マイナスドライバーなどでロックを外して開ける
(作業しやすくするため周りに広く覆われている黒いカバーは切り欠いてある)
※不用意に調整しないこと





約2山分、棒の頭が出るように一度外してからずらした
(山は らせん状になっていないので回してもずれない)
※不用意に調整しないこと



約24℃のところで何かが当たる音は、フロントエアミックスドアが一番下まで動いて当たったときの音でした。

補足: フロントエアミックスドアアクチュエーターのアームは、暖房時は上に、冷房時は下に無段階に動きます。また、フロントエアミックスドアのアームは、上にすると風が暖かくなり、下にすると冷たくなります。連結部分はそれぞれのアームがつながるところです。少しの誤差で、設定温度にそぐわない吹出風温度になることがあります。


このような事例にならないためにも、アクチュエーターの連結部分1は外さないようにします。どうしても外したいときは、手でも外せるワンタッチの連結部分2の方を外します。



 

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