ムラなくキレイに光るナンバーを目指して
字光式ナンバーの光源変更 (EL編) (追加装備)
字光式ナンバー装着車に適用
実験中の様子
※この仕様は下記期間に適用したものです。現在の愛車には適用していません。
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適用期間 |
フロント |
2001年11月〜2004年9月 |
3年10ヶ月 |
リア |
2001年10月〜2002年6月 |
8ヶ月 |
期間中に2度車検を受けましたが、指摘されたことはありません。
結論を先に言うと、
「寿命が短い!」の一言に尽きます。
概要
2001年10月、走行距離11万キロの頃、字光式ナンバーの電球をELシートに変更しました。
ナンバーの裏側から電球で光らせる字光式は、電球のところだけ明るいので、明るさにムラができます。全体をキレイにムラなく光らせるにはバックライト(光源)を工夫する必要があります。そこで、発光面全体が均一に光るELシートを試してみました。
仕様と目的
●字光式ナンバーを明るく均一に発光させる。
●視認性の向上と、字光式の美しさをアピールする。
●低消費電力化。
キレイにムラなく光らせたい!
購入したELシート(セイコープレシジョン製)
消灯時はピンク色をしているが、点灯すると白くなる
愛車に採用したのはELシートです。EL発光体や単にELとも言います。ELはElectro Luminescence(エレクトロ・ルミネッセンス)の略。いろいろなもののバックライトに使われている薄さ1ミリ以下の面発光体です。
購入したのは東京・秋葉原のマルカ電機工業で売られていた、セイコープレシジョンのELシート。A4サイズを横に1/2カットしたものです。A4サイズのELシートを買おうとしたら、それに合うDC-ACインバーターの在庫がなく入荷も未定だったため、横1/2サイズ2枚と、小さめのインバーターを2個買いました。
ELシートは東京・秋葉原の秋月電子通商でも売られていて、そこで買うつもりでしたが、マルカ電機工業の方がELに力を入れているように思えたので、衝動買いしました。
ELの面白いところは、薄くて自由に曲げたりカットできること。それに、表面にカッティングシートなどを張って光らせたり、LEDのように速く点滅することもできます。
ELインバーターについて
購入したEL専用DC-ACインバーター
購入したのはRITEK社のEL2535を2個です。買ってから気づいたのですが、店員が出した2個のインバーターは、袋のラベルは同じEL2535でも中身は違うものでした。一方はJAPAN PLANETと書かれたインバーターが入っていました。それぞれの点灯能力や出力周波数が異なるようで、RITEK(ライテック・台湾製)よりも、JAPAN PLANETの方がより明るく白く光りました。RITEKのは電源電圧を高くしてもJAPAN PLANETにはかないません。
EL専用のインバーターは、その点灯能力によってELシートの発光できる面積が決まります。同じ面積でも能力のないインバーターは暗くなります。下の表でELシート(この表では負荷と呼んでいる)のサイズに応じてインバーターの出力がどの程度変化するかを示します。色々と書いてありますが、要するに「ELシートの大きさによって随分と変わります」ということが言いたいのです。
なお、インバーターにELシートをつながない(無負荷)状態では出力が安定せず、故障の原因になりますので注意してください。
品番 |
出力電圧、出力周波数 |
説明 |
ELシートの大きさ |
無負荷時 |
A4横1/4負荷時 |
A4横1/2負荷時 |
A4横3/4負荷時 |
RITEK EL0811
|
AC230V
4,030Hz |
AC80V
1,370Hz |
AC75V
1,000Hz |
AC70V
855Hz |
ACアダプターの形をしたAC-ACインバーター。電灯線のAC100Vで作動する。点滅機能あり。
ここで紹介しているインバーターの中ではダントツで白く発光して明るい。 余裕で光る。
無負荷時の出力周波数はどんどん上昇してやっと左の値で安定した。
負荷の直列接続では正常に点灯しない。
クルマで使うことを考えてDC-ACインバーターをつなげた時のDC側の消費電流を測定したが、DC-ACインバーターによって差が生じる。 |
電灯線AC100Vの消費電力 |
1W |
3W |
4W |
未確認 |
DC12V→AC100Vインバーターを使用した場合の入力直流電流 |
300mA |
350mA |
400mA |
450mA |
Y-100
|
未確認 |
AC100V
630Hz |
AC80V
350Hz |
AC70V
200Hz |
DC12Vで作動するDCーACインバーター。
DC12Vで作動できるためクルマで使用できると思われがちだが、販売店によると、このインバーターは電源電圧に対して非常にデリケートだそうで、DC12V±10%の範囲を超えると壊れてしまうとか。何か対策を講じないと、このままではクルマに取り付けることはできない。
本機にはDC12V500mAのACアダプターAD-1250Jが付属されている。
このACアダプターは無負荷(DC-ACインバーターをつなげない状態)ではDC17.5Vも発生します。
負荷が小さいと電圧降下が少ないので電源電圧が高くなるのが心配である。
点滅機能あり。点滅回路にタイマーICの555を使用している。抵抗器R2、R3を小さくすると点滅スピードが速くなると思われる(未確認)。また、電解コンデンサーC2の容量を小さくすると点滅スピードが速くなると思われる(未確認)。 |
付属ACアダプターを使用した場合 |
AC230V
8,330Hz |
AC105V
665Hz |
AC80V
360Hz |
AC70V
265Hz |
付属ACアダプターを使用した場合の消費電力 |
2W |
5W |
6W |
6W |
付属ACアダプターの出力電圧 |
15.5V |
14.0V |
13.5V |
13.5V |
RITEK EL2535 (RITEK 9ELIDASF25P2)
LIT AREA:250〜350cm2
|
AC70V
1,045Hz |
AC90V
530Hz |
AC70V
410Hz |
未確認 |
DC12Vで作動する小型のDC-ACインバーター。出力コードは約2m。
抵抗器R4(15kΩ)の抵抗値を小さくすると出力周波数が高くなって明るくなるが、消費電流が増大するので注意。R4の抵抗値により、電源電圧が一定でも明るさが調整できる。抵抗値5kΩ〜10kΩ程度をR4と並列接続するか、10kΩ程度と交換するのが良い。
点滅機能あり。電解コンデンサーC5の容量を大きくすると点滅速度が遅くなる。抵抗器R2の抵抗値を小さくすると点滅速度が速くなる。 |
RITEK EL2535 (実際の中身はJAPAN PLANET JP-003)
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AC140V
1,830Hz |
AC85V
915Hz |
AC75V
720Hz |
未確認 |
DC12Vで作動する小型のDC-ACインバーター。2番目にお薦め。点滅機能あり。出力コードは約2m。
RITEK EL2535(RITEK 9ELIDASF25P2)よりも出力周波数が高いため、より白く発光する。
基板裏隅の251と書いてある抵抗器の抵抗値を小さくすると出力周波数が高くなって明るくなるが、消費電流が増大するので注意。
2003年12月、フロントナンバーのハイフンフラッシャーに採用。
2004年10月、プラスマイナス逆接続してしまいご臨終。 |
ワンダーキット MT-01W
「面発珍(めんはっちん)」
EL発光体点灯キット |
AC85V
1790Hz |
AC30V
1790Hz |
AC20V
1790Hz |
未確認 |
DC12Vで作動するDC-ACインバーター。
1993年に購入。点灯能力が低いため周囲が暗くないと点灯しているかどうかわからない。本来は90*20mmサイズのEL発光体を点灯させるものである。このサイズの負荷ではAC70V・1790Hzとなる。
出力周波数は任意に調整でき、安定している。
出力電圧は低いが出力周波数は高いので負荷が小さければ白っぽく光る。
点滅機能あり。
ハイフンフラッシャーで使用した。 |
※
負荷とはELシートのこと。紙のように薄いので負荷には見えないが面積が大きくなるほど負荷が大きくなる。負荷が大きいとインバーターの能力によっては暗くなる。また、負荷が大きいとインバーターが故障することがある。ELインバーターを買うときは、点灯できる面積を考慮すること。
※
ELシートの動作範囲はAC20V〜200V、50Hz〜10,000Hz。標準はAC100V、400Hz。家庭のコンセントに直接接続しても点灯できるが薄暗い。
※ インバーターの電源電圧はDC12V一定で計測した。ACアダプターを使用した場合はその旨を明記している。
※ 無負荷時は出力周波数が高くなるなど動作が安定しない。このまま放っておくと故障する恐れがある。
※ RITEK
EL2535の2機種は、電源電圧をDC12V〜14Vの間で変化させると、出力周波数が40Hz(無負荷時)〜5Hz(負荷時)程度変化する。
※ 出力電圧が同じでも出力周波数によって輝度が変わる。周波数が高いと白く鮮やかに光る。
※ RITEK EL2535を2個電源を共にし間近で使用すると、点滅周期が若干異なる物であっても不思議なことに同期する。 |
ナンバーへの設置
フロント用。
字光式ナンバーの白いプラスチック版の裏に設置したところ
ナンバープレートの上半分をA4横1/4サイズ、下半分をA4横1/2サイズの2枚のELシートを2個のインバーターで光らせます。下半分の面積が広いため、同じインバーターでは輝度に差が出ます。EL2535とJP-003を使う場合は、面積の広い方にJP-003を使うと明るさが合います。EL2535を2個使う場合、面積の広い方に使うインバーターの抵抗器R4を15kΩから10kΩに変更すれば明るくなって、いくらか釣り合いがとれます。これ以上の変更はトランジスタなどの発熱量が多くなるので危険です。
2枚のELシートに手貼り用ラミネートフィルムCanon TLG-101を貼ってつなぎます。このフィルムは紫外線を90%以上カットできるので、紫外線に弱いELシートの保護と防水に最適です。
リアはELインバーターをトランクに設置
インバーターをナンバープレート内に組み込むには、厚みは25mmまです。EL2535の厚みは30mmあるので、ケースのフタは外して設置します。
消費電力
下表にフロントとリア2プレート分の消費電流と消費電力を示します。従来の約1/8になりました。
方式 |
消費電流 |
消費電力 |
EL式 (2,4W×2プレート) |
0.4A |
4.8W |
ノーマル (10W電球×2個×2プレート) |
3.3A |
40.0W |
おまけ:単なる遊びのハイフンフラッシャー
小さく切ったELシート。
これをハイフンの裏側にテープで貼り付けた
あまりキレイに光すぎても面白味がないので、ナンバーの真ん中の”-”(ハイフン)だけ点滅発光させることにしました。点滅装置は前述のワンダーキットのEL発光体点灯キットMT-01Wを使用。ELシートは電極の付いている切り落としを使いました。面積が小さいので明るく光ります。明るさや点滅スピードはボリュームで変えられるので便利です。
最初は配線を間違えて、ブレーキを踏んだときにハイフンが点滅発光するようになってしまいました。まあ配線次第でいろいろできると言うことです。
パっと見は、「えぇー?どうなってんの?」と思わせぶりな感じです。
さすがにこれだけは車検・点検時には取り外しました。
関連ページ
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